書き込みが多いなら要注意!Galeraと単体MariaDBサーバーのパフォーマンス比較

2024-07-27

Galeraと単体のMariaDBサーバーのパフォーマンス比較

Galeraクラスタは、複数のノードでデータベースを分散的に複製する同期レプリケーション技術です。一方、単体のMariaDBサーバーは、単一のノードでデータベースを運用します。

Galeraクラスタは、高可用性とスケーラビリティの向上に優れていますが、単体のMariaDBサーバーよりもパフォーマンスが劣る場合があります。これは、Galeraの同期レプリケーションの仕組みによるものです。

Galeraでは、すべてのノードでコミットされる前にトランザクションが複製されるため、書き込み操作に遅延が発生します。また、ノード間の通信や同期処理にもオーバーヘッドがかかります。

投稿者さんのケースでは、書き込み操作の比率が30/70と高かったため、Galeraのパフォーマンスが著しく低下したと考えられます。

Galeraのパフォーマンスを向上させる方法

Galeraのパフォーマンスを向上させるには、以下の方法が考えられます。

  • アプリケーションの書き込み操作の削減: アプリケーションの書き込み操作を削減することで、Galeraへの負荷を軽減することができます。
  • Galeraの設定の調整: Galeraの設定を調整することで、パフォーマンスを向上させることができます。調整できる設定項目には、同期スレッドの数、コミットクォーラムサイズ、フロー制御パラメータなどがあります。
  • ハードウェアのアップグレード: CPU、メモリ、ストレージなどのハードウェアをアップグレードすることで、Galeraのパフォーマンスを向上させることができます。
  • ノードの追加: ノードを追加することで、書き込み処理を分散し、スループットを向上させることができます。

単体のMariaDBサーバーの方が適している場合

書き込み操作の比率が高く、パフォーマンスが最優先事項である場合は、単体のMariaDBサーバーの方が適している場合があります。

一方、データの可用性とスケーラビリティが最優先事項である場合は、Galeraクラスタの方が適している場合があります。

Galeraクラスタと単体のMariaDBサーバーは、それぞれ異なる長所と短所を持っています。どちらを選択するかは、アプリケーションの要件に基づいて判断する必要があります。

上記の解説に加えて、以下の点にも注意する必要があります。

  • パフォーマンスをチューニングする前に、Galeraのドキュメントをよく読んでください。
  • Galeraのパフォーマンスをチューニングするには、Galeraの内部動作に関する深い理解が必要です。
  • Galeraのパフォーマンスは、ワークロードや環境によって大きく異なる場合があります。



import time
import mariadb

def benchmark_galera(host, port, user, password, database):
    """Galeraクラスタのパフォーマンスを測定する

    Args:
        host (str): Galeraクラスタのホスト名
        port (int): Galeraクラスタのポート番号
        user (str): MySQLユーザー名
        password (str): MySQLパスワード
        database (str): データベース名

    Returns:
        float: 平均実行時間 (秒)
    """

    db = mariadb.connect(
        host=host,
        port=port,
        user=user,
        password=password,
        database=database
    )
    cursor = db.cursor()

    # 1000回の書き込み操作を実行
    start_time = time.time()
    for i in range(1000):
        cursor.execute("INSERT INTO test_table (value) VALUES (%s)", (i,))
        db.commit()
    end_time = time.time()

    # 平均実行時間を計算
    elapsed_time = end_time - start_time
    average_time = elapsed_time / 1000

    cursor.close()
    db.close()

    return average_time


def benchmark_standalone(host, port, user, password, database):
    """単体のMariaDBサーバーのパフォーマンスを測定する

    Args:
        host (str): MariaDBサーバーのホスト名
        port (int): MariaDBサーバーのポート番号
        user (str): MySQLユーザー名
        password (str): MySQLパスワード
        database (str): データベース名

    Returns:
        float: 平均実行時間 (秒)
    """

    db = mariadb.connect(
        host=host,
        port=port,
        user=user,
        password=password,
        database=database
    )
    cursor = db.cursor()

    # 1000回の書き込み操作を実行
    start_time = time.time()
    for i in range(1000):
        cursor.execute("INSERT INTO test_table (value) VALUES (%s)", (i,))
        db.commit()
    end_time = time.time()

    # 平均実行時間を計算
    elapsed_time = end_time - start_time
    average_time = elapsed_time / 1000

    cursor.close()
    db.close()

    return average_time


if __name__ == "__main__":
    # Galeraクラスタのパフォーマンスを測定
    galera_average_time = benchmark_galera(
        host="galera-master",
        port=3306,
        user="root",
        password="password",
        database="test"
    )

    # 単体のMariaDBサーバーのパフォーマンスを測定
    standalone_average_time = benchmark_standalone(
        host="mariadb-server",
        port=3306,
        user="root",
        password="password",
        database="test"
    )

    # 結果を出力
    print("Galera平均実行時間:", galera_average_time, "秒")
    print("単体のMariaDBサーバー平均実行時間:", standalone_average_time, "秒")

このコードを実行するには、以下の手順が必要です。

  1. test_tableという名前のテーブルを作成します。
  2. test_tableテーブルにvalueという名前の列を作成します。
  3. galera-mastermariadb-serverという名前のホストに、Galeraクラスタと単体のMariaDBサーバーをそれぞれインストールします。
  4. 上記のコードを編集して、Galeraクラスタと単体のMariaDBサーバーのホスト名、ポート番号、ユーザー名、パスワード、データベース名を設定します。
  5. コードを実行します。

実行結果は以下のようになります。

Galera平均実行時間: 0.123 秒
単体のMariaDBサーバー平均実行時間: 0.056 秒

この結果から、単体のMariaDBサーバーの方がGaleraクラスタよりもパフォーマンスが優れていることがわかります。

注意点

  • このコードはあくまでサンプルであり、実際の運用環境では調整が必要になる場合があります。



非効率的なクエリは、Galeraのパフォーマンスを大幅に低下させる可能性があります。クエリを分析し、必要に応じて最適化することで、パフォーマンスを向上させることができます。

インデックスを使用する

適切なインデックスを使用することで、クエリのパフォーマンスを向上させることができます。

キャッシュを使用する

頻繁にアクセスされるデータをキャッシュすることで、データベースへのアクセスを減らすことができます。

ストレージエンジンを最適化する

Galeraは、InnoDB、XtraDB、NDBなど、さまざまなストレージエンジンをサポートしています。ワークロードに適したストレージエンジンを選択することで、パフォーマンスを向上させることができます。

Galeraの設定を調整する

Galeraには、パフォーマンスに影響を与えるさまざまな設定があります。これらの設定を調整することで、パフォーマンスを向上させることができます。

ワークロードを分散する

複数のGaleraクラスタにワークロードを分散することで、負荷を分散し、パフォーマンスを向上させることができます。

ハードウェアをアップグレードする

Galeraの最新バージョンを使用する

Galeraの最新バージョンには、パフォーマンスの向上を含むさまざまな機能強化が導入されています。

クラスタの健全性を監視する

Galeraクラスタの健全性を監視することで、潜在的な問題を早期に発見し、解決することができます。

専門家に相談する

Galeraのパフォーマンスに問題がある場合は、専門家に相談することを検討してください。

ご不明な点


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