ウィンドウ関数で手軽に実現:PostgreSQL 12.0以降の新機能を活用

2024-05-17

PostgreSQLで一時的な関数を作成する方法

揮発性関数を使用する

揮発性関数は、セッション内でのみ存在する特殊なタイプの関数です。 CREATE FUNCTION ステートメントに VOLATILE キーワードを含めることで作成できます。 揮発性関数は、次の場合に自動的に削除されます。

  • セッションが終了する
  • DROP FUNCTION ステートメントが実行される

揮発性関数は、次のような一時的なタスクに適しています。

  • 計算結果をキャッシュする
  • データを一時的に変換する
  • 複雑なクエリを簡素化する

例:

CREATE VOLATILE FUNCTION add_one(x INT)
RETURNS INT
LANGUAGE plpgsql
AS $$
BEGIN
  RETURN x + 1;
END; $$;

この例では、add_one という名前の揮発性関数を作成します。この関数は、1 を引数 x に加算し、結果を返します。

CTE (共通表式) を使用する

CTEは、WITH ステートメント内で定義される一時的な名前付きクエリです。 CTEを使用して、派生表を作成し、その表を関数内で参照することができます。 CTEで作成された表は、クエリが終了すると自動的に削除されます。

WITH temp_data AS (
  SELECT * FROM customers
  WHERE city = 'San Francisco'
)
SELECT *
FROM temp_data
WHERE last_name = 'Jones';

この例では、temp_data という名前の CTEを作成します。この CTEは、customers テーブルから city が 'San Francisco' であるレコードをすべて選択します。 次のクエリは、temp_data CTEを使用して、last_name が 'Jones' であるレコードをすべて選択します。

揮発性関数と CTE のどちらを使用するかは、特定のニーズによって異なります。

  • CTE は、より複雑なクエリで使用される派生表を作成する場合に適しています。

その他の注意事項:

  • 揮発性関数と CTE は、どちらもトランザクション内でスコープが限定されます。
  • 揮発性関数と CTE は、パフォーマンスに影響を与える可能性があるため、本番環境で使用される前に注意深くテストする必要があります。



    PostgreSQLで一時的な関数を作成する:サンプルコード

    揮発性関数を使用する

    例1:add_one 関数

    CREATE VOLATILE FUNCTION add_one(x INT)
    RETURNS INT
    LANGUAGE plpgsql
    AS $$
    BEGIN
      RETURN x + 1;
    END; $$;
    
    CREATE VOLATILE FUNCTION multiply_by_two(x INT)
    RETURNS INT
    LANGUAGE plpgsql
    AS $$
    BEGIN
      RETURN x * 2;
    END; $$;
    

    使用方法:

    SELECT add_one(10); -- 結果: 11
    
    SELECT multiply_by_two(5); -- 結果: 10
    

    CTE (共通表式) を使用する

    この例では、filtered_customers という名前の CTE を作成します。この CTEは、customers テーブルから city が 'San Francisco' であるレコードをすべて選択します。

    WITH filtered_customers AS (
      SELECT * FROM customers
      WHERE city = 'San Francisco'
    )
    SELECT *
    FROM filtered_customers;
    

    例2:active_users CTE

    WITH active_users AS (
      SELECT * FROM users
      WHERE last_login > CURRENT_DATE - INTERVAL '30 days'
    )
    SELECT *
    FROM active_users;
    

    上記の CTE は、別のクエリで使用できます。 例えば:

    WITH filtered_customers AS (
      SELECT * FROM customers
      WHERE city = 'San Francisco'
    )
    SELECT COUNT(*)
    FROM filtered_customers;
    

    このクエリは、San Francisco に住む顧客の数をカウントします。

    このサンプルコードは、PostgreSQLで一時的な関数を作成する方法の2つの主要な方法を示しています。 特定のニーズに合った方法を選択してください。




    保存プロシージャをTEMPORARYキーワードで作成する

    保存プロシージャは、データベースに保存される名前付きのPL/pgSQLコードブロックです。 TEMPORARY キーワードを CREATE PROCEDURE ステートメントに含めることで、セッションスコープの保存プロシージャを作成できます。 このプロシージャは、セッションが終了すると自動的に削除されます。

    CREATE TEMPORARY PROCEDURE add_one(x INT)
    LANGUAGE plpgsql
    AS $$
    BEGIN
      RETURN x + 1;
    END; $$;
    

    PostgreSQL 12.0以降では、ウィンドウ関数を使用して、行ベースの計算を実行できます。 ウィンドウ関数は一時的な結果を生成するため、一時的な関数の代替手段として使用できます。

    SELECT *, SUM(price) OVER (PARTITION BY customer_id) AS total_price
    FROM orders;
    

    この例では、orders テーブルからすべてのレコードを選択し、各顧客の合計価格を計算します。 SUM ウィンドウ関数は、現在の行とパーティション内の他の行に基づいて合計を計算します。

    PostgreSQLで一時的な関数を作成するには、さまざまな方法があります。

    • 揮発性関数: シンプルで使いやすい
    • 保存プロシージャ (TEMPORARY キーワード付き): 複雑なロジックをカプセル化する場合に適している
    • ウィンドウ関数 (PostgreSQL 12.0以降): 行ベースの計算を実行する場合に適している

    特定のニーズに合った方法を選択してください。


    sql postgresql sql-function


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