パフォーマンス向上!MySQLとMariaDBでskip-name-resolveを使うメリットとデメリット

2024-04-02

MySQLとMariaDBにおけるskip-name-resolve

MySQLとMariaDBは、広く利用されているオープンソースのデータベース管理システムです。これらのシステムでは、デフォルトでクライアント接続の際にDNSルックアップが実行されます。これは、接続元のホスト名に基づいてIPアドレスを解決するために行われます。しかし、DNSルックアップはパフォーマンスに影響を与える場合があり、特にネットワーク環境が不安定な場合や、大量の接続がある場合に問題となります。

skip-name-resolveオプションは、MySQLとMariaDBのサーバー設定ファイルで指定できるオプションです。このオプションを有効にすると、サーバーはDNSルックアップをスキップし、代わりに接続元のIPアドレスを直接使用します。

メリット

  • パフォーマンスの向上:DNSルックアップは不要となるため、接続処理が高速化されます。
  • 接続の安定性向上:DNSサーバーの問題の影響を受けずに接続できます。
  • 設定の変更:クライアント側で接続先をIPアドレスで指定する必要があるため、設定変更が必要になります。
  • 柔軟性の低下:ホスト名ではなくIPアドレスを使用するため、ホスト名の変更に対応しにくくなります。

使用例

skip-name-resolveオプションは、以下の状況で有効です。

  • パフォーマンスが重要な環境
  • ネットワーク環境が不安定な環境
  • 大量の接続がある環境

設定方法

skip-name-resolveオプションは、MySQLとMariaDBのサーバー設定ファイルで設定できます。設定ファイルの場所は、以下の通りです。

  • MySQL: /etc/my.cnf
  • MariaDB: /etc/mariadb.cnf

設定ファイルに以下の行を追加します。

skip-name-resolve

設定ファイルを保存した後、サーバーを再起動します。

注意事項

  • skip-name-resolveオプションを有効にする前に、クライアント側で接続先をIPアドレスで指定できることを確認してください。
  • ホスト名の変更に対応するためには、GRANTステートメントでIPアドレスとホスト名を両方とも指定することを推奨します。

補足

  • skip-name-resolveオプションは、MySQL 5.5以降とMariaDB 10.1以降で使用できます。
  • 同じ効果を得るために、--skip-name-resolveオプションをコマンドラインで指定することもできます。



Python

import mysql.connector

# サーバーの設定
host = "127.0.0.1"
port = 3306
user = "root"
password = "password"
database = "test"

# skip-name-resolveオプションを有効にして接続
connection = mysql.connector.connect(
    host=host,
    port=port,
    user=user,
    password=password,
    database=database,
    skip_name_resolve=True,
)

# クエリを実行
cursor = connection.cursor()
cursor.execute("SELECT * FROM users")
for row in cursor:
    print(row)

# 接続を閉じる
cursor.close()
connection.close()

Java

import java.sql.Connection;
import java.sql.DriverManager;
import java.sql.ResultSet;
import java.sql.SQLException;

public class Main {

    public static void main(String[] args) throws SQLException {
        // サーバーの設定
        String host = "127.0.0.1";
        int port = 3306;
        String user = "root";
        String password = "password";
        String database = "test";

        // skip-name-resolveオプションを有効にして接続
        String url = "jdbc:mysql://" + host + ":" + port + "/" + database + "?useSSL=false&skipNameResolve=true";
        Connection connection = DriverManager.getConnection(url, user, password);

        // クエリを実行
        ResultSet resultSet = connection.createStatement().executeQuery("SELECT * FROM users");
        while (resultSet.next()) {
            System.out.println(resultSet.getString(1));
        }

        // 接続を閉じる
        resultSet.close();
        connection.close();
    }
}

C#

using System;
using System.Data.SqlClient;

namespace MySQLTest {
    class Program {
        static void Main(string[] args) {
            // サーバーの設定
            string host = "127.0.0.1";
            int port = 3306;
            string user = "root";
            string password = "password";
            string database = "test";

            // skip-name-resolveオプションを有効にして接続
            string connectionString = $"Server={host},{port};Database={database};Uid={user};Pwd={password};SslMode=None;SkipNameResolve=True;";
            using (var connection = new SqlConnection(connectionString)) {
                connection.Open();

                // クエリを実行
                using (var command = new SqlCommand("SELECT * FROM users", connection)) {
                    using (var reader = command.ExecuteReader()) {
                        while (reader.Read()) {
                            Console.WriteLine(reader["id"]);
                        }
                    }
                }
            }
        }
    }
}

上記はあくまでもサンプルコードであり、環境に合わせて変更する必要があります。




skip-name-resolveオプションの代替方法

IPアドレスを直接指定する

クライアント側で接続先をIPアドレスで指定することで、DNSルックアップを回避することができます。

例:

mysql -h 127.0.0.1 -u root -p password -D test

/etc/hostsファイルに、接続先のホスト名とIPアドレスのマッピングを追加することで、DNSルックアップを回避することができます。

127.0.0.1 localhost

ホスト名のエイリアスを使用する

MySQLサーバーの設定ファイルで、ホスト名のエイリアスを設定することで、DNSルックアップを回避することができます。

[mysqld]
bind-address = 127.0.0.1

DNSサーバーをキャッシュさせることで、DNSルックアップの頻度を減らすことができます。

上記の方法を使用する場合は、以下の点に注意する必要があります。

  • セキュリティ:IPアドレスを直接指定する場合は、ファイアウォールの設定などを考慮する必要があります。
  • 柔軟性:ホスト名の変更に対応するためには、設定を変更する必要があります。

mysql mariadb


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