SQLとOracleにおけるテーブル名の引用符のまとめ
SQLとOracleにおけるテーブル名の引用符
特殊文字を含むテーブル名を指定できる
通常、テーブル名は大文字小文字を区別せず、空白や特殊文字を使用できません。しかし、二重引用符で囲むことで、これらの制限を回避できます。
例:
CREATE TABLE "顧客情報" (
名前 VARCHAR(255),
年齢 INT
);
この例では、テーブル名に空白を含むため、二重引用符で囲んでいます。
SQLには予約語と呼ばれる、特別な意味を持つ単語が存在します。予約語をそのままテーブル名として使用すると、エラーが発生します。しかし、二重引用符で囲むことで、予約語をテーブル名として使用できます。
CREATE TABLE "SELECT" (
id INT,
value VARCHAR(255)
);
この例では、予約語 SELECT
をテーブル名として使用するために、二重引用符で囲んでいます。
Oracleにおける特殊性
Oracleでは、テーブル名で大文字小文字を区別しないため、通常は二重引用符を使用する必要はありません。しかし、以下の場合に二重引用符が必要となります。
- 複数のデータベースにまたがるオブジェクト名 (DBリンク)
-- 特殊文字を含むテーブル名
CREATE TABLE "顧客情報" (
名前 VARCHAR(255),
年齢 INT
);
-- 予約語を含むテーブル名
CREATE TABLE "SELECT" (
id INT,
value VARCHAR(255)
);
-- DBリンク
SELECT * FROM "SCOTT"."EMPLOYEES";
SQLとOracleにおけるテーブル名の引用符について、以下の点を理解しておきましょう。
- 二重引用符は、特殊文字や予約語を含むテーブル名を指定するために使用できる。
- ただし、特殊文字や予約語を含むテーブル名、DBリンクを使用する場合には、二重引用符が必要となる。
-- テーブル名に空白を含む
CREATE TABLE "顧客情報" (
名前 VARCHAR(255),
年齢 INT
);
-- テーブル名にハイフンを含む
CREATE TABLE "社員-情報" (
id INT,
名前 VARCHAR(255)
);
-- 予約語 "SELECT" をテーブル名として使用
CREATE TABLE "SELECT" (
id INT,
value VARCHAR(255)
);
-- 予約語 "FROM" をテーブル名として使用
CREATE TABLE "FROM" (
id INT,
name VARCHAR(255)
);
-- Oracleではテーブル名で大文字小文字を区別しない
CREATE TABLE "TestTable";
CREATE TABLE "testtable";
SELECT * FROM "TestTable"; -- 正常に動作
SELECT * FROM "testtable"; -- 正常に動作
-- 特殊文字を含むテーブル名
CREATE TABLE "顧客情報" (
名前 VARCHAR(255),
年齢 INT
);
SELECT * FROM "顧客情報"; -- 正常に動作
-- 予約語を含むテーブル名
CREATE TABLE "SELECT" (
id INT,
value VARCHAR(255)
);
SELECT * FROM "SELECT"; -- 正常に動作
-- DBリンク
SELECT * FROM "SCOTT"."EMPLOYEES"; -- 正常に動作
これらのサンプルコードを実行することで、テーブル名の引用符の使用方法をより深く理解することができます。
注意: サンプルコードを実行する前に、データベース環境の設定を確認してください。
テーブル名の引用符の代替方法
エスケープシーケンス
特殊文字の前にバックスラッシュ()を付けることで、その文字をエスケープすることができます。
-- テーブル名に空白を含む
CREATE TABLE "顧客 情報" (
名前 VARCHAR(255),
年齢 INT
);
-- テーブル名にハイフンを含む
CREATE TABLE "社員-情報" (
id INT,
名前 VARCHAR(255)
);
アンダーバー(_)の使用
予約語の代わりにアンダーバー(_)を使用することができます。
-- 予約語 "SELECT" をテーブル名として使用
CREATE TABLE SELECT_ (
id INT,
value VARCHAR(255)
);
-- 予約語 "FROM" をテーブル名として使用
CREATE TABLE FROM_ (
id INT,
name VARCHAR(255)
);
識別子修飾子の使用
Oracleでは、識別子修飾子を使用して、テーブル名の大文字小文字を区別することができます。
CREATE TABLE "TestTable";
CREATE TABLE "testtable";
SELECT * FROM "TestTable"; -- エラーが発生
-- 識別子修飾子を使用して大文字小文字を区別
SELECT * FROM "TEST"."TestTable";
SELECT * FROM "TEST"."testtable";
これらの方法は、テーブル名の引用符の代替方法として使用できます。ただし、二重引用符の方がシンプルで分かりやすいので、一般的には二重引用符を使用するのがおすすめです。
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