MySQL: "ON DELETE SET NULL" オプションを使って、複数列外部キーを持つテーブルで特定の列のみをNULLに設定する方法

2024-04-11

MySQLで複数列外部キーを持つテーブルで、削除時に特定の列のみをNULLに設定する方法

MySQLで、複数の列を持つ外部キーを持つテーブルにおいて、関連する親テーブルのレコードを削除した際に、子テーブルの特定の列のみをNULLに設定する方法について説明します。

問題

通常、外部キー制約を持つ子テーブルのレコードを削除しようとすると、関連する親テーブルのレコードが存在しない場合は、子テーブルのレコードも削除されます。

しかし、場合によっては、子テーブルのレコードを削除せずに、特定の列のみをNULLに設定したい場合があります。

解決策

この問題を解決するには、ON DELETE SET NULLオプションを使用します。

手順

CREATE TABLE child_table (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  parent_id INT,
  other_column VARCHAR(255),
  FOREIGN KEY (parent_id) REFERENCES parent_table (id)
  ON DELETE SET NULL
);
  1. 親テーブルのレコードを削除します。
DELETE FROM parent_table WHERE id = 1;
SELECT * FROM child_table;

id | parent_id | other_column
------- | -------- | --------
1 | NULL | This is a value
2 | 2 | This is another value

上記のように、parent_id列はNULLに設定されますが、other_column列は保持されます。

注意事項

  • ON DELETE SET NULLオプションは、親テーブルと子テーブルの関係が1対多の場合にのみ使用できます。
  • ON DELETE SET NULLオプションを使用すると、子テーブルのデータ整合性が損なわれる可能性があります。

補足

  • 上記の例では、other_column列以外にも、複数の列をNULLに設定したい場合は、ON DELETE SET NULLオプションに複数の列名をカンマ区切りで指定できます。
  • ON DELETE SET NULLオプション以外にも、ON DELETE CASCADEオプションなど、削除時の動作を指定するオプションがあります。
  • 外部キー制約に関する詳細は、MySQLリファレンスマニュアルを参照してください。
  • データベースの設計や運用に関しては、専門知識を持つエンジニアに相談することをお勧めします。



親テーブル

CREATE TABLE parent_table (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255),
  PRIMARY KEY (id)
);
CREATE TABLE child_table (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  parent_id INT,
  other_column VARCHAR(255),
  FOREIGN KEY (parent_id) REFERENCES parent_table (id)
  ON DELETE SET NULL
);

データ挿入

INSERT INTO parent_table (name) VALUES ('Parent 1');
INSERT INTO parent_table (name) VALUES ('Parent 2');

INSERT INTO child_table (parent_id, other_column) VALUES (1, 'This is a value');
INSERT INTO child_table (parent_id, other_column) VALUES (1, 'This is another value');
INSERT INTO child_table (parent_id, other_column) VALUES (2, 'This is a third value');
DELETE FROM parent_table WHERE id = 1;
SELECT * FROM child_table;

id | parent_id | other_column
------- | -------- | --------
1 | NULL | This is a value
2 | 2 | This is another value

解説

  • 上記のコードを実行すると、まず親テーブルと子テーブルが作成されます。
  • 次に、親テーブルと子テーブルにデータが挿入されます。
  • その後、親テーブルのレコード id = 1 が削除されます。
  • 最後に、子テーブルのレコードを確認すると、parent_id列が NULL に設定されていることが確認できます。
  • 上記のコードは、MySQL 8.0 で動作確認されています。
  • 他のバージョンのMySQLを使用する場合は、リファレンスマニュアルを参照してください。



他の方法

トリガーを使用して、親テーブルのレコードが削除された際に、子テーブルの特定の列をNULLに設定することができます。

DELIMITER //

CREATE TRIGGER child_table_before_delete BEFORE DELETE ON parent_table
FOR EACH ROW
BEGIN
  UPDATE child_table
  SET other_column = NULL
  WHERE parent_id = OLD.id;
END;
//

DELIMITER ;
  • 上記のトリガーは、親テーブルのレコードが削除される前に実行されます。
  • トリガーは、子テーブルの other_column 列を NULL に設定します。

UPDATE文を使用する

親テーブルのレコードを削除した後、UPDATE文を使用して、子テーブルの特定の列をNULLに設定することができます。

DELETE FROM parent_table WHERE id = 1;

UPDATE child_table
SET other_column = NULL
WHERE parent_id = 1;
  • 次に、UPDATE文を使用して、子テーブルの parent_id = 1 のレコードの other_column 列を NULL に設定します。

方法の比較

方法メリットデメリット
ON DELETE SET NULL簡単データ整合性が損なわれる可能性がある
トリガーデータ整合性を維持できるトリガーの管理が複雑になる
UPDATE文柔軟性がある処理が複雑になる
  • データ整合性が重要であれば、トリガーを使用するのが良いでしょう。

mysql sql foreign-keys


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