FORCE INDEX オプションと USE INDEX ヒント:インデックススコープを指定するその他の方法
MySQLにおけるインデックススコープ
インデックススコープの種類
MySQLには、以下の3種類のインデックススコープがあります。
- ローカルインデックス:テーブル内の特定の列にのみ適用されます。
- カバーリングインデックス:クエリで使用されるすべての列を含むインデックスです。
- 複合インデックス:複数の列を含むインデックスです。
ローカルインデックスは、テーブル内の特定の列にのみ適用されます。このインデックスは、その列に対するクエリのみを高速化します。
例:
CREATE TABLE users (
id INT,
name VARCHAR(255),
email VARCHAR(255)
);
CREATE INDEX idx_name ON users (name);
この例では、name
列にローカルインデックスidx_name
が作成されています。このインデックスは、name
列に対するクエリのみを高速化します。
カバーリングインデックスは、クエリで使用されるすべての列を含むインデックスです。このインデックスは、そのクエリを高速化するために必要なすべての情報を含むため、テーブルへのアクセスが1回だけで済みます。
SELECT name, email FROM users WHERE name = 'John Doe';
この例では、name
列とemail
列を含むカバーリングインデックスidx_name_email
を作成します。このインデックスを使用すると、name
列とemail
列に対するクエリを高速化できます。
CREATE INDEX idx_name_email ON users (name, email);
複合インデックスは、複数の列を含むインデックスです。このインデックスは、複数の列に対するクエリを高速化するために使用できます。
SELECT name, email FROM users WHERE name = 'John Doe' AND email = '[email protected]';
CREATE INDEX idx_name_email ON users (name, email);
インデックススコープを選択する際には、以下の点を考慮する必要があります。
- クエリで使用される列
- クエリのパターン
- テーブルのサイズ
ローカルインデックスは、テーブル内の特定の列にのみ適用されるため、小さなテーブルに適しています。カバーリングインデックスは、クエリで使用されるすべての列を含むため、大きなテーブルに適しています。複合インデックスは、複数の列に対するクエリを高速化するために使用できます。
MariaDBにおけるインデックススコープ
MariaDBは、MySQLと同様のインデックススコープ機能を備えています。ただし、MariaDBには、MySQLにはないいくつかの追加機能もあります。
- 仮想カラムインデックス:仮想カラムを含むインデックスを作成できます。
- 空間インデックス:空間データに対するクエリを高速化するために使用できます。
インデックススコープは、MySQLでインデックスがどのように適用されるかを制御する仕組みです。適切なインデックススコープを選択することで、クエリのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。
ローカルインデックス
-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
id INT,
name VARCHAR(255),
email VARCHAR(255)
);
-- ローカルインデックス作成
CREATE INDEX idx_name ON users (name);
-- インデックス使用例
SELECT * FROM users WHERE name = 'John Doe';
カバーリングインデックス
-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
id INT,
name VARCHAR(255),
email VARCHAR(255)
);
-- カバーリングインデックス作成
CREATE INDEX idx_name_email ON users (name, email);
-- インデックス使用例
SELECT name, email FROM users WHERE name = 'John Doe';
複合インデックス
-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
id INT,
name VARCHAR(255),
email VARCHAR(255)
);
-- 複合インデックス作成
CREATE INDEX idx_name_email ON users (name, email);
-- インデックス使用例
SELECT name, email FROM users WHERE name = 'John Doe' AND email = '[email protected]';
- 上記のサンプルコードは、MySQL 8.0.28 で動作確認しています。
- インデックススコープの詳細については、MySQL の公式ドキュメントを参照してください。
インデックススコープを指定するその他の方法
FORCE INDEX
オプションを使用すると、特定のインデックスを使用してクエリを実行できます。
SELECT * FROM users FORCE INDEX (idx_name) WHERE name = 'John Doe';
この例では、idx_name
インデックスを使用してusers
テーブルからデータを取得します。
USE INDEX
ヒントを使用すると、クエリオプティマイザに特定のインデックスを使用することを提案できます。
SELECT * FROM users USE INDEX (idx_name) WHERE name = 'John Doe';
EXPLAIN PLAN
を使用して、クエリがどのように実行されるかを分析できます。
EXPLAIN PLAN SELECT * FROM users WHERE name = 'John Doe';
この例では、users
テーブルからname
列に基づいてデータを取得するクエリの実行計画が表示されます。
MySQLでインデックススコープを指定するには、いくつかの方法があります。適切な方法を選択することで、クエリのパフォーマンスを大幅に向上させることができます。
mysql indexing mariadb