3つの方法で解説:SQL Serverの自動インクリメント値をリセットする

2024-04-02

SQL Serverで削除後に自動インクリメントをリセットする方法

SQL Serverで自動インクリメントを使用しているテーブルから行を削除すると、次の挿入時に使用されるID値が不連続になることがあります。これは、削除された行のID値が再利用されないためです。

この問題を解決するには、いくつかの方法で自動インクリメント値をリセットできます。

方法

  1. DBCC CHECKIDENT コマンドを使用する
DBCC CHECKIDENT ('テーブル名', RESEED, 1)

このコマンドは、指定されたテーブルの自動インクリメント値をリセットし、次の挿入時に使用されるID値を指定された値に設定します。

  1. IDENTITY_INSERT オプションを使用する
SET IDENTITY_INSERT テーブル名 ON

INSERT INTO テーブル名 (列名) VALUES (値)

SET IDENTITY_INSERT テーブル名 OFF

この方法では、挿入する行のID値を明示的に指定できます。

  1. トリガーを使用する
CREATE TRIGGER トリガー名 ON テーブル名
AFTER DELETE
AS
BEGIN
  SET NEXT VALUE FOR テーブル名_ID = 1
END

この方法では、行が削除されるたびに、自動インクリメント値を1にリセットします。

注意事項

  • 上記の方法を使用する前に、テーブルにバックアップを取ることが重要です。
  • DBCC CHECKIDENTコマンドは、テーブルにデータがない場合にのみ使用できます。
  • IDENTITY_INSERTオプションを使用する場合は、誤ったID値を挿入しないよう注意が必要です。
  • トリガーを使用する場合は、他の操作と競合しないように注意が必要です。



USE AdventureWorks2019

-- テーブルにバックアップを取る
BACKUP DATABASE AdventureWorks2019 TO DISK = 'C:\AdventureWorks2019.bak'

-- 自動インクリメント値をリセットする
DBCC CHECKIDENT ('Person.BusinessEntityID', RESEED, 1)

-- 新しい行を挿入する
INSERT INTO Person.BusinessEntityID (FirstName, LastName) VALUES ('John', 'Doe')

-- ID値を確認する
SELECT BusinessEntityID FROM Person.BusinessEntityID WHERE FirstName = 'John' AND LastName = 'Doe'
USE AdventureWorks2019

-- テーブルにバックアップを取る
BACKUP DATABASE AdventureWorks2019 TO DISK = 'C:\AdventureWorks2019.bak'

-- IDENTITY_INSERTオプションをONにする
SET IDENTITY_INSERT Person.BusinessEntityID ON

-- 新しい行を挿入する
INSERT INTO Person.BusinessEntityID (BusinessEntityID, FirstName, LastName) VALUES (1000, 'John', 'Doe')

-- IDENTITY_INSERTオプションをOFFにする
SET IDENTITY_INSERT Person.BusinessEntityID OFF

-- ID値を確認する
SELECT BusinessEntityID FROM Person.BusinessEntityID WHERE FirstName = 'John' AND LastName = 'Doe'
USE AdventureWorks2019

-- テーブルにバックアップを取る
BACKUP DATABASE AdventureWorks2019 TO DISK = 'C:\AdventureWorks2019.bak'

-- トリガーを作成する
CREATE TRIGGER ResetAutoInc ON Person.BusinessEntityID
AFTER DELETE
AS
BEGIN
  SET NEXT VALUE FOR Person.BusinessEntityID_ID = 1
END

-- 新しい行を挿入する
INSERT INTO Person.BusinessEntityID (FirstName, LastName) VALUES ('John', 'Doe')

-- 行を削除する
DELETE FROM Person.BusinessEntityID WHERE FirstName = 'John' AND LastName = 'Doe'

-- 新しい行を挿入する
INSERT INTO Person.BusinessEntityID (FirstName, LastName) VALUES ('Jane', 'Doe')

-- ID値を確認する
SELECT BusinessEntityID FROM Person.BusinessEntityID WHERE FirstName = 'Jane' AND LastName = 'Doe'
  • 上記のサンプルコードは、Microsoft SQL Server 2019を使用しています。他のバージョンのSQL Serverを使用する場合は、構文が異なる場合があります。



新しいテーブルを作成する

既存のテーブルの構造をそのままコピーした新しいテーブルを作成し、新しいテーブルの自動インクリメント値を1から開始することができます。

ALTER TABLE ステートメントを使用して、自動インクリメント値の開始値を変更することができます。

T-SQLスクリプトを作成して、自動インクリメント値をリセットすることができます。

これらの方法のメリットとデメリット

方法メリットデメリット
新しいテーブルを作成する簡単データのコピーが必要
ALTER TABLE ステートメントを使用するデータのコピーが不要ダウンタイムが発生する可能性がある
T-SQL スクリプトを使用する柔軟性が高いスクリプト作成のスキルが必要

sql-server auto-increment delete-row


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