SQL GROUP BY と DISTINCT の比較 (MySQL と SQL Server のパフォーマンスを考慮)
GROUP BY
と DISTINCT
は、重複するデータを処理する際に役立つ SQL キーワードです。しかし、それぞれ異なる動作を持ち、パフォーマンスにも影響を与えます。
動作の違い:
-
GROUP BY
:- 指定された列に基づいてデータをグループ化し、各グループの集計値を表示します。
- 集計関数 (SUM, AVG, COUNT など) と組み合わせて使用されます。
-
DISTINCT
:- SELECT 句で指定された列から重複する行を除外して、ユニークな行のみを表示します。
- 集計関数と組み合わせて使用することはできません。
パフォーマンス:
-
- 一般的に、
DISTINCT
よりも高速に動作します。 - インデックスが有効に活用されると、パフォーマンスが向上します。
- 一般的に、
-
- データ量が多い場合、処理速度が遅くなる可能性があります。
- インデックスは使用されません。
MySQL と SQL Server の違い:
-
MySQL:
GROUP BY
は、DISTINCT
よりも高速に動作する傾向があります。DISTINCT
は、ORDER BY
句と組み合わせて使用できない場合があります。
-
SQL Server:
GROUP BY
とDISTINCT
のパフォーマンスは、データ量や使用状況によって異なります。
使用例:
-
- 各製品カテゴリーの売上合計を表示する
- 各地域の人口分布を表示する
-
- 顧客リストから重複する名前を削除する
- 商品リストから重複する商品コードを除外する
どちらを使用すべきか:
- 重複する行を除外したいだけの場合は、
DISTINCT
を使用します。 - グループ化と集計を行いたい場合は、
GROUP BY
を使用します。 - パフォーマンスが重要な場合は、
GROUP BY
の方が高速に動作する可能性が高いです。
注意:
- この解説は一般的なものです。実際の動作は、データベースの種類、データ量、使用状況などによって異なる場合があります。
- 最適なパフォーマンスを得るためには、クエリの書き方を工夫する必要があります。
- 上記以外にも、
GROUP BY
とDISTINCT
を組み合わせて使用することもできます。
# 各製品カテゴリーの売上合計を表示する
SELECT category, SUM(sales)
FROM products
GROUP BY category;
# 顧客リストから重複する名前を削除する
SELECT DISTINCT name
FROM customers;
# 各地域の人口分布を表示する
SELECT region, COUNT(*) AS population
FROM people
GROUP BY region;
# 商品リストから重複する商品コードを除外する
SELECT DISTINCT product_code
FROM products;
- 実際の使用例では、WHERE 句やORDER BY 句などの他の句と組み合わせて使用することもできます。
SQL GROUP BY と DISTINCT の代替方法
GROUP BY
を使用せずに、集計関数と CASE 式を使用して、重複する行を除外することができます。
例:
SELECT category,
SUM(CASE WHEN is_duplicate = 0 THEN sales END) AS total_sales
FROM products
WHERE is_duplicate = 0
GROUP BY category;
ウィンドウ関数:
SELECT category,
SUM(sales) OVER (PARTITION BY category) AS total_sales
FROM products
ORDER BY category;
サブクエリ:
SELECT category,
(SELECT SUM(sales) FROM products AS p WHERE p.category = category) AS total_sales
FROM products
GROUP BY category;
DISTINCT と ORDER BY:
MySQL では、DISTINCT
と ORDER BY
句を組み合わせて使用することで、重複する行を排除することができます。
SELECT DISTINCT name
FROM customers
ORDER BY name;
- これらの方法は、
GROUP BY
よりも複雑になる可能性があります。 - パフォーマンスは、データ量や使用状況によって異なる場合があります。
GROUP BY
以外にも、重複する行を除外したり、グループ化と集計を行ったりする方法があります。
- 状況に応じて、最適な方法を選択する必要があります。
- 複雑なクエリを作成する場合は、パフォーマンスを考慮する必要があります。
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