B-木インデックスとGINインデックス:PostgreSQLにおける配列列インデックスの種類

2024-04-10

PostgreSQLで配列列をインデックス化できる?

PostgreSQLでは、配列列に対してインデックスを作成することができます。ただし、いくつかの制限事項があります。

インデックス化可能な配列列:

  • 配列の要素がすべて同一の型であること
  • 配列の要素がスカラー型であること (複合型や他の配列型は不可)
  • 配列の要素がNULL値を含まないこと

インデックスの種類:

  • B-木インデックス: 配列要素の値に基づいて、データ行を高速に検索できます。
CREATE TABLE my_table (
  id integer,
  tags text[],
  -- ...
);

CREATE INDEX my_table_tags_idx ON my_table (tags);

制限事項:

  • 配列要素の順序に基づいて検索することはできません。
  • 部分一致検索は、B-木インデックスよりも遅くなります。
  • GINインデックスは、PostgreSQL 9.2以降でのみ使用できます。
  • 配列列を含むデータ行を高速に検索できます。
  • クエリのパフォーマンスを向上させることができます。
  • インデックスの作成と更新に時間がかかります。
  • ディスク容量を消費します。

PostgreSQLで配列列をインデックス化することは可能ですが、いくつかの制限事項があります。インデックス化を行う前に、メリットとデメリットを考慮する必要があります。




-- テーブル作成
CREATE TABLE my_table (
  id integer,
  tags text[],
  -- ...
);

-- B-木インデックス作成
CREATE INDEX my_table_tags_idx ON my_table (tags);

-- GINインデックス作成 (PostgreSQL 9.2以降)
CREATE INDEX my_table_tags_gin_idx ON my_table USING gin (tags);

-- サンプルデータ挿入
INSERT INTO my_table (id, tags) VALUES (1, ARRAY['tag1', 'tag2']);
INSERT INTO my_table (id, tags) VALUES (2, ARRAY['tag2', 'tag3']);

-- B-木インデックスを使用した検索
SELECT * FROM my_table WHERE tags && ARRAY['tag1', 'tag2'];

-- GINインデックスを使用した部分一致検索 (PostgreSQL 9.2以降)
SELECT * FROM my_table WHERE tags @@ 'tag2';
  • 上記のサンプルコードは、PostgreSQL 10.14で動作確認済みです。
  • && 演算子は、配列要素の完全一致検索に使用します。



PostgreSQLで配列列をインデックス化する代替方法

JSON型を使用する:

  • 配列列をJSON型に変換して保存します。
  • JSON型に対しては、GJSONインデックスを作成できます。
  • GJSONインデックスは、配列要素の完全一致検索と部分一致検索をサポートします。

例:

CREATE TABLE my_table (
  id integer,
  data jsonb,
  -- ...
);

-- JSON型に変換して保存
INSERT INTO my_table (id, data) VALUES (1, jsonb_build_array('tag1', 'tag2'));

-- GJSONインデックス作成
CREATE INDEX my_table_data_gjson_idx ON my_table USING GIN (data);

-- 完全一致検索
SELECT * FROM my_table WHERE data @> jsonb_build_array('tag1', 'tag2');

-- 部分一致検索
SELECT * FROM my_table WHERE data @@ 'tag2';

別のテーブルに配列要素を保存する:

  • 配列列を別テーブルに保存します。
  • 別テーブルには、配列要素と主キーを関連付けます。
  • 主キーを使用して、配列要素を検索できます。
CREATE TABLE my_table (
  id integer,
  -- ...
);

CREATE TABLE my_table_tags (
  id integer,
  tag text,
  -- ...
);

-- 別テーブルに保存
INSERT INTO my_table_tags (id, tag) VALUES (1, 'tag1');
INSERT INTO my_table_tags (id, tag) VALUES (1, 'tag2');

-- 主キーを使用して検索
SELECT * FROM my_table_tags WHERE id = 1;

アプリケーション側で処理する:

  • 配列列の検索処理をアプリケーション側で処理します。
  • 配列要素をループ処理して、検索条件に合致するデータ行を検索します。

方法の比較:

方法メリットデメリット
B-木インデックス高速な検索制限事項が多い
GINインデックス部分一致検索速度が遅い (B-木インデックスと比較)
JSON型JSON型をサポートするツールで使用可能変換処理が必要
別のテーブル配列要素を個別に管理可能複雑な処理が必要
アプリケーション側で処理柔軟な処理が可能処理速度が遅くなる可能性

PostgreSQLで配列列をインデックス化する方法は、いくつかあります。それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。


arrays postgresql indexing


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