INSERT INTO ... SELECT ... WHERE ... 構文の使い方

2024-04-02

MySQLのINSERTクエリとWHERE句：動作しない理由と解決策

MySQLでINSERTクエリを実行する際に、WHERE句を一緒に記述するとエラーが発生したり、意図しない動作が生じたりすることがあります。

原因：

INSERTクエリとWHERE句は、それぞれ異なる役割を持つため、同時に使用すると矛盾が生じる可能性があります。

INSERTクエリ: データベースに新しいレコードを挿入するために使用されます。
WHERE句: 特定の条件を満たすレコードを抽出するために使用されます。

解決策：

WHERE句を使用せずにINSERTクエリを実行する場合は、以下の方法があります。

VALUES句で直接値を指定する

INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2) VALUES ('値1', '値2');

SELECTクエリの結果を挿入する

INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2)
SELECT カラム名1, カラム名2
FROM 別のテーブル名;

特定の条件を満たすレコードのみを挿入したい場合は、以下の方法があります。

INSERT INTO ... SELECT ... WHERE ... 構文を使用する

INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2)
SELECT カラム名1, カラム名2
FROM 別のテーブル名
WHERE 条件;

ON DUPLICATE KEY UPDATE 句を使用する

INSERT INTO テーブル名 (カラム名1, カラム名2) VALUES ('値1', '値2')
ON DUPLICATE KEY UPDATE カラム名1 = '更新値1', カラム名2 = '更新値2';

補足：

INSERTクエリとWHERE句を同時に使用すると、意図せず既存のレコードが更新される可能性があります。
ON DUPLICATE KEY UPDATE 句は、重複するレコードを更新するために使用されます。

-- テーブル employees に新しいレコードを挿入
INSERT INTO employees (name, age, department) VALUES ('山田太郎', 30, '営業');

-- テーブル customers に新しいレコードを挿入
INSERT INTO customers (name, email, phone_number) VALUES ('田中花子', '[email protected]', '090-1234-5678');

-- テーブル orders に別のテーブル products からデータを取得して挿入
INSERT INTO orders (product_id, quantity)
SELECT product_id, quantity
FROM products
WHERE price > 1000;

-- テーブル users に別のテーブル user_profiles からデータを取得して挿入
INSERT INTO users (name, email)
SELECT name, email
FROM user_profiles
WHERE age > 20;

-- テーブル orders に、2023年12月以降の注文のみ挿入
INSERT INTO orders (product_id, quantity, order_date)
SELECT product_id, quantity, order_date
FROM sales
WHERE order_date >= '2023-12-01';

-- テーブル customers に、東京在住の顧客のみ挿入
INSERT INTO customers (name, email, address)
SELECT name, email, address
FROM prospects
WHERE city = '東京';

-- テーブル products に新しいレコードを挿入
-- 存在する場合は、価格を更新
INSERT INTO products (product_id, name, price) VALUES ('P001', '商品1', 1000)
ON DUPLICATE KEY UPDATE price = 1200;

-- テーブル users に新しいレコードを挿入
-- 存在する場合は、メールアドレスを更新
INSERT INTO users (user_id, name, email) VALUES ('U001', '山田太郎', '[email protected]')
ON DUPLICATE KEY UPDATE email = '[email protected]';

サンプルコードは、あくまでも参考例です。実際のコードは、環境や要件に合わせて変更する必要があります。
INSERTクエリを実行する前に、テーブルの構造やデータ型を確認してください。

INSERTクエリとWHERE句を組み合わせるその他の方法

この構文は、INSERT INTO ... SELECT ... WHERE ... 構文と似ていますが、SELECTクエリではなく、SET句を使用して値を指定します。

-- テーブル products の価格を更新
INSERT INTO products (product_id, name)
SET price = 1200
WHERE product_id = 'P001';

-- テーブル users のメールアドレスを更新
INSERT INTO users (user_id, name)
SET email = '[email protected]'
WHERE user_id = 'U001';

REPLACE INTO 構文

この構文は、INSERT INTO 構文に似ていますが、存在するレコードを新しいレコードで置き換えます。

-- テーブル products に新しいレコードを挿入
-- 存在する場合は、置き換える
REPLACE INTO products (product_id, name, price) VALUES ('P001', '商品1', 1000);

-- テーブル users に新しいレコードを挿入
-- 存在する場合は、置き換える
REPLACE INTO users (user_id, name, email) VALUES ('U001', '山田太郎', '[email protected]');

INSERT DELAYED 構文

-- テーブル orders に新しいレコードを挿入
-- 挿入を遅らせる
INSERT DELAYED INTO orders (product_id, quantity, order_date) VALUES ('P001', 1, '2023-12-01');

-- テーブル customers に新しいレコードを挿入
-- 挿入を遅らせる
INSERT DELAYED INTO customers (name, email, address) VALUES ('山田太郎', '[email protected]', '東京');