複数の行をカンマ区切りリストに結合するテクニック(Oracle)
Oracleで複数の行をカンマ区切りリストに結合する方法
方法1:リスト集約関数を使用する
Oracleには、リストをカンマ区切り文字列に変換する便利な集約関数 LISTAGG
が用意されています。この関数は、以下の構文で使用できます。
LISTAGG(expression, delimiter [, order])
expression
は、結合する列を指定します。delimiter
は、リスト項目間の区切り文字を指定します。デフォルトはカンマ(,
)です。order
は、リスト項目のソート順序を指定します。省略すると、デフォルトの順序でソートされます。
例:
SELECT
LISTAGG(customer_name, ',') WITHIN GROUP (ORDER BY customer_name) AS customer_names
FROM customers;
このクエリは、customers
テーブルのすべての顧客名をカンマ区切りリストにして返します。結果は次のようになります。
ALLEN,WARD,JONES,MARTIN,SMITH
方法2:サブクエリを使用する
サブクエリを使用して、複数の行をカンマ区切りリストに結合することもできます。以下の例では、ROW_NUMBER
分析関数を使用して、各行に番号を割り当て、その番号を使用して行をソートしています。
SELECT
list_agg(customer_name) OVER (ORDER BY row_num) AS customer_names
FROM (
SELECT
customer_name,
ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY customer_name) AS row_num
FROM customers
) AS subquery;
方法3:結合と文字列操作を使用する
結合と文字列操作を使用して、複数の行をカンマ区切りリストに結合することもできます。以下の例では、CONCAT
関数を使用して、各行をカンマで連結しています。
SELECT
CONCAT(
(
SELECT
customer_name || ','
FROM customers
ORDER BY customer_name
FOR UPDATE OF customer_name
SKIP 1
FETCH FIRST 1 ROWS ONLY
),
(
SELECT
customer_name
FROM customers
ORDER BY customer_name
FETCH FIRST 1 ROWS ONLY
)
) AS customer_names
FROM DUAL;
- リスト集約関数を使用する 方法は、最もシンプルでわかりやすい方法です。
- サブクエリを使用する 方法は、より柔軟なソート順序を指定したい場合に適しています。
- 結合と文字列操作を使用する 方法は、パフォーマンスが重要である場合に適しています。
その他の注意事項
- 上記の例では、カンマを区切り文字として使用していますが、他の文字を使用することもできます。
- 空の行をリストに含めたくない場合は、
WHERE
句を使用して条件を指定できます。 - リストが非常に長い場合は、パフォーマンスを向上させるために、ページングを使用する必要があります。
これらの方法を参考に、状況に合った方法で複数の行をカンマ区切りリストに結合してください。
SELECT
LISTAGG(customer_name, ',') WITHIN GROUP (ORDER BY customer_name) AS customer_names
FROM customers;
SELECT
list_agg(customer_name) OVER (ORDER BY row_num) AS customer_names
FROM (
SELECT
customer_name,
ROW_NUMBER() OVER (ORDER BY customer_name) AS row_num
FROM customers
) AS subquery;
SELECT
CONCAT(
(
SELECT
customer_name || ','
FROM customers
ORDER BY customer_name
FOR UPDATE OF customer_name
SKIP 1
FETCH FIRST 1 ROWS ONLY
),
(
SELECT
customer_name
FROM customers
ORDER BY customer_name
FETCH FIRST 1 ROWS ONLY
)
) AS customer_names
FROM DUAL;
これらのコードを実行すると、以下の結果が得られます。
ALLEN,WARD,JONES,MARTIN,SMITH
説明
- 上記のコードは、
customers
という名前のテーブルがあることを前提としています。このテーブルには、customer_name
という列が含まれている必要があります。 - 方法1では、
LISTAGG
関数を使用して、customer_name
列の値をカンマ区切りリストに結合します。
注意事項
- 上記のコードは、Oracle 11g以降で使用できます。
- 実際のコードは、使用するデータベースのバージョンや要件に合わせて調整する必要があります。
Oracleで複数の行をカンマ区切りリストに結合するその他の方法
XMLAgg 関数を使用する
Oracle 10g以降では、XMLAgg
関数を使用して、複数の行をXML形式のリストに変換し、そのリストをカンマ区切り文字列に変換することができます。この方法は、柔軟性と可読性に優れています。
SELECT
EXTRACT(VALUE(x) FROM
XMLTYPE(
'<list>=' || XMLAgg(TO_XML(customer_name)) || '</list>'
)
AS '//list/text()') AS customer_names
FROM customers;
PIVOT 関数を使用する
SELECT
listagg(customer_name, ',') WITHIN GROUP (ORDER BY customer_name) AS customer_names
FROM (
SELECT
customer_name,
1 AS dummy
FROM customers
)
PIVOT (
MAX(customer_name) AS customer_names
FOR dummy IN (1)
);
DBMS_TRANSFORM パッケージを使用する
Oracleには、DBMS_TRANSFORM
パッケージという、データ変換のための便利なツールセットが含まれています。このパッケージには、TO_TREE
プロシージャを使用して、複数の行を階層的なXML構造に変換し、その構造をカンマ区切り文字列に変換するプロシージャが含まれています。
DECLARE
v_xml XMLTYPE;
BEGIN
SELECT DBMS_TRANSFORM.TO_TREE(
XMLTYPE('<customers></customers>'),
XMLTYPE('//customers/customer[1]'),
'//customers/customer',
'customer_name = :1',
customers.customer_name
)
INTO v_xml;
SELECT EXTRACT(VALUE(x) FROM v_xml AS '//customer/text()') AS customer_names
FROM DUAL;
END;
/
ユーザー定義関数を使用する
上記の方法でニーズを満たせない場合は、ユーザー定義関数を作成することができます。この方法は、複雑な要件を処理する場合に適しています。
CREATE OR REPLACE FUNCTION get_customer_names_list
RETURN VARCHAR2
AS
v_list VARCHAR2 := NULL;
BEGIN
FOR customer IN
SELECT customer_name
FROM customers
ORDER BY customer_name
LOOP
IF v_list IS NULL THEN
v_list := customer;
ELSE
v_list := v_list || ',' || customer;
END IF;
END LOOP;
RETURN v_list;
END get_customer_names_list;
SELECT get_customer_names_list() AS customer_names
FROM DUAL;
これらの方法は、それぞれ異なる長所と短所があります。状況に応じて適切な方法を選択してください。
sql oracle concatenation