T-SQL:SELECT INTO を使ってテーブル変数にデータ挿入する方法

2024-04-02

T-SQL でテーブル変数に挿入する

構文

SELECT column_list
INTO @table_variable
FROM table_name
[WHERE condition];

構文の説明:

  • column_list: 挿入する列をカンマ区切りで指定します。
  • @table_variable: 挿入先のテーブル変数名。@ 記号を頭に付けて指定します。
  • table_name: データを取得するテーブル名。
  • WHERE condition: 挿入するデータの条件を指定するオプション。

以下の例は、Customers テーブルから CustomerIDFirstNameLastName 列を @Customers というテーブル変数に挿入します。

SELECT CustomerID, FirstName, LastName
INTO @Customers
FROM Customers;

@Customers テーブル変数には、Customers テーブルのすべてのデータが格納されます。

WHERE 条件を使用して、挿入するデータを制限することができます。

例えば、以下の例では、Customers テーブルから Country 列が 'Japan' のデータのみを @Customers テーブル変数に挿入します。

SELECT CustomerID, FirstName, LastName
INTO @Customers
FROM Customers
WHERE Country = 'Japan';

メリット

  • 効率的: SELECT ステートメントの結果を一時テーブルに格納する必要がなく、処理速度が向上します。
  • 簡潔: INSERT ステートメントと SELECT ステートメントを別々に記述する必要がなく、コードが簡潔になります。
  • 再利用性: テーブル変数は一時的なデータ格納領域としてだけでなく、他のクエリで再利用することができます。

デメリット

  • ローカル変数: テーブル変数はローカル変数であり、バッチ処理内でしか使用できません。
  • データ量制限: テーブル変数に格納できるデータ量は、サーバーのメモリによって制限されます。

SELECT INTO は、T-SQL でテーブル変数にデータ挿入するための便利な方法です。効率的で簡潔なコード記述が可能で、一時的なデータ格納や他のクエリでの再利用にも役立ちます。

補足:

  • テーブル変数は、DECLARE ステートメントを使用して事前に宣言する必要があります。



-- テーブル変数の宣言
DECLARE @Customers TABLE (
  CustomerID int,
  FirstName varchar(50),
  LastName varchar(50)
);

-- SELECT INTO を使用してテーブル変数にデータ挿入
SELECT CustomerID, FirstName, LastName
INTO @Customers
FROM Customers;

-- テーブル変数の内容を表示
SELECT *
FROM @Customers;

-- テーブル変数の削除
DROP TABLE @Customers;

このコードを実行すると、Customers テーブルのすべてのデータが @Customers テーブル変数に挿入され、その後、@Customers テーブル変数の内容が表示されます。最後に、@Customers テーブル変数は削除されます。

DECLARE @Customers TABLE (
  CustomerID int,
  FirstName varchar(50),
  LastName varchar(50)
);

SELECT CustomerID, FirstName, LastName
INTO @Customers
FROM Customers
WHERE Country = 'Japan';

SELECT *
FROM @Customers;

DROP TABLE @Customers;
  • テーブル変数を使用して、別のクエリでデータを選択する例:
DECLARE @Customers TABLE (
  CustomerID int,
  FirstName varchar(50),
  LastName varchar(50)
);

SELECT CustomerID, FirstName, LastName
INTO @Customers
FROM Customers;

SELECT FirstName, LastName
FROM @Customers
WHERE CustomerID = 1;

DROP TABLE @Customers;

これらのサンプルコードを参考に、SELECT INTO を使用してT-SQLでテーブル変数にデータ挿入してみてください。




T-SQLでテーブル変数にデータ挿入する他の方法

INSERT ステートメント

DECLARE @Customers TABLE (
  CustomerID int,
  FirstName varchar(50),
  LastName varchar(50)
);

INSERT INTO @Customers (CustomerID, FirstName, LastName)
VALUES (1, 'John', 'Doe');

INSERT INTO @Customers (CustomerID, FirstName, LastName)
VALUES (2, 'Jane', 'Doe');

SELECT *
FROM @Customers;

DROP TABLE @Customers;

EXECUTE ステートメント

DECLARE @Customers TABLE (
  CustomerID int,
  FirstName varchar(50),
  LastName varchar(50)
);

DECLARE @sql nvarchar(max);

SET @sql = 'INSERT INTO @Customers (CustomerID, FirstName, LastName)
VALUES (1, ''John'', ''Doe'')';

EXEC (@sql);

SET @sql = 'INSERT INTO @Customers (CustomerID, FirstName, LastName)
VALUES (2, ''Jane'', ''Doe'')';

EXEC (@sql);

SELECT *
FROM @Customers;

DROP TABLE @Customers;

OPENROWSET 関数

DECLARE @Customers TABLE (
  CustomerID int,
  FirstName varchar(50),
  LastName varchar(50)
);

INSERT INTO @Customers
SELECT CustomerID, FirstName, LastName
FROM OPENROWSET('SQLOLEDB', 'SELECT CustomerID, FirstName, LastName FROM Customers');

SELECT *
FROM @Customers;

DROP TABLE @Customers;

これらの方法はそれぞれ異なる利点と欠点があります。

SELECT INTO は最も簡潔で効率的な方法ですが、WHERE 条件で挿入するデータを制限することはできません。

INSERT ステートメント は柔軟性がありますが、コード量が多くなります。

EXECUTE ステートメント は動的な挿入に適していますが、パフォーマンスが低下する可能性があります。

OPENROWSET 関数 は外部データソースからデータ挿入に適していますが、設定が複雑になります。


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