【保存版】SQLiteでJOIN句をを使いこなす:複数のテーブルからデータを関連付けるテクニック

2024-05-20

SQLite で複数のテーブルからデータを抽出する:SELECT * の使い方

SQLiteは軽量で使いやすいデータベースとして人気があり、多くの開発者や個人に利用されています。複数のテーブルを扱う場合、必要なデータを効率的に抽出することが重要になります。そこで今回は、SELECT *を使って複数のテーブルからデータを抽出する方法について、わかりやすく解説します。

結合の種類

複数のテーブルからデータを抽出するには、JOINと呼ばれる機能を使用します。JOIN には種類があり、それぞれ異なる方法でテーブルを結合します。ここでは、最も基本的な INNER JOIN と、よく使われる LEFT JOIN について説明します。

  • INNER JOIN: 結合条件を満たす行のみを抽出します。一致する行がない場合は、何も返されません。
  • LEFT JOIN: 左側のテーブルのすべての行を返し、右側のテーブルと一致する列があれば追加します。一致しない場合は、NULL値で埋め込まれます。

結合のカラム

JOIN を使用する際には、結合カラムを指定する必要があります。結合カラムとは、複数のテーブルで共通する列のことです。結合カラム同士の値が一致するものだけが抽出されます。

SELECT * は、すべての列を選択する構文です。個々の列名を指定する代わりに、* を使うことで、テーブルにあるすべての列を選択することができます。

結合と SELECT * の組み合わせ

JOIN と SELECT * を組み合わせることで、複数のテーブルからすべての列を選択して抽出することができます。

次の例は、customers テーブルと orders テーブルを結合し、すべての列を選択して抽出する SQL コードです。

SELECT *
FROM customers
INNER JOIN orders
ON customers.customer_id = orders.customer_id;

このコードは、customers テーブルのすべての行と、orders テーブルで customer_id が一致する行をすべて返します。

その他の JOINの種類

今回説明した以外にも、さまざまな種類の JOIN が用意されています。

  • CROSS JOIN: 両方のテーブルのすべての行をすべて組み合わせます。

SQLite で複数のテーブルからデータを抽出するには、JOIN と SELECT * を組み合わせる方法が便利です。今回説明した内容を理解することで、より効率的にデータを取得することができるようになります。

    上記以外にも、WHERE 句や ORDER BY 句などを使って、抽出結果を絞り込んだり、並び替えたりすることができます。これらの句の使い方については、別の機会にご説明します。




    サンプルコード:顧客情報と注文履歴を結合して表示

    • customers テーブル:顧客情報(顧客ID、名前、住所)を格納します。
    • orders テーブル:注文情報(注文ID、顧客ID、商品ID、注文個数、注文日)を格納します。
    • products テーブル:商品情報(商品ID、商品名、価格)を格納します。

    このコードは以下の処理を実行します。

    1. 結合結果と products テーブルを product_id で結合します。
    2. 結合結果から、顧客の名前、注文日、商品名、価格、注文個数を選択します。
    3. 選択した結果を顧客ごとにグループ化し、顧客名、注文日、商品名、価格、注文個数の合計を表示します。
    SELECT
      c.customer_name,
      o.order_date,
      p.product_name,
      p.unit_price,
      SUM(o.quantity) AS total_quantity
    FROM customers AS c
    INNER JOIN orders AS o ON c.customer_id = o.customer_id
    INNER JOIN products AS p ON o.product_id = p.product_id
    GROUP BY c.customer_name, o.order_date, p.product_name, p.unit_price
    ORDER BY c.customer_name, o.order_date;
    

    このコードを実行すると、以下の結果が出力されます。

    顧客名, 注文日, 商品名, 単価, 合計個数
    山田太郎, 2023-11-14, Tシャツ, 1000, 2
    山田太郎, 2023-11-14, 帽子, 500, 3
    田中花子, 2023-11-15, パンツ, 1500, 1
    田中花子, 2023-11-15, 靴, 2000, 2
    

    このコードをどのようにカスタマイズできるか

    • 他の列を選択するには、SELECT 句の後に列名を追加します。
    • 異なる条件でグループ化するには、GROUP BY 句の後に条件を指定します。
    • 結果をソートするには、ORDER BY 句の後にソート条件を指定します。



    SQLiteで複数のテーブルからデータを抽出する:SELECT * 以外の方法

    前回は、SELECT * を使って複数のテーブルからデータを抽出する方法を紹介しました。しかし、SELECT * はすべての列を選択するため、必要なデータのみを取得したい場合は効率的ではありません。

    そこで今回は、SELECT * 以外の方法で、必要なデータのみを効率的に抽出する方法について説明します。

    個々の列名を指定する

    必要な列名をカンマ区切りで指定することで、SELECT * を使用するよりも効率的にデータを抽出できます。

    SELECT customer_name, order_date, product_name, unit_price, quantity
    FROM customers
    INNER JOIN orders ON customers.customer_id = orders.customer_id
    INNER JOIN products ON orders.product_id = products.product_id;
    

    AS キーワードを使用すると、列にわかりやすいエイリアスを付けることができます。これは、特に長い列名や複数のテーブルから同じ名前の列を取得する場合に役立ちます。

    SELECT
      customers.customer_name AS 顧客名,
      orders.order_date AS 注文日,
      products.product_name AS 商品名,
      products.unit_price AS 単価,
      orders.quantity AS 注文個数
    FROM customers
    INNER JOIN orders ON customers.customer_id = orders.customer_id
    INNER JOIN products ON orders.product_id = products.product_id;
    

    DISTINCT キーワードを使用すると、重複する行を削除できます。これは、ID などの一意の値のみを取得したい場合に役立ちます。

    SELECT DISTINCT customer_name
    FROM customers;
    

    集計関数を使用する

    COUNTSUMAVG などの集計関数を使用すると、列の集計値を取得できます。

    SELECT
      customer_name,
      COUNT(*) AS 注文数
    FROM customers
    INNER JOIN orders ON customers.customer_id = orders.customer_id
    GROUP BY customer_name;
    

    サブクエリを使用すると、より複雑な条件でデータを抽出できます。

    SELECT *
    FROM customers
    WHERE customer_id IN (
      SELECT customer_id
      FROM orders
      WHERE order_date >= '2023-11-01'
    );
    

    ビューを使用すると、複数のテーブルからデータを結合したり、集計したりした結果を仮想的なテーブルとして定義できます。

    CREATE VIEW customer_orders AS
    SELECT
      customers.customer_name,
      orders.order_date,
      products.product_name,
      products.unit_price,
      orders.quantity
    FROM customers
    INNER JOIN orders ON customers.customer_id = orders.customer_id
    INNER JOIN products ON orders.product_id = products.product_id;
    
    SELECT * FROM customer_orders;
    

    SELECT * 以外にも、SQLite にはさまざまな方法でデータを抽出することができます。これらの方法を理解することで、必要なデータを効率的かつ正確に取得することができます。

    今回説明した内容に加えて、条件式やソート順序などのオプションも活用することで、より柔軟なデータ抽出が可能になります。


      sqlite


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