SQLite 3 C API トランザクション:データベース操作を安全に実行する方法

2024-04-03

SQLite 3 C API トランザクション:データベース操作を安全に実行する方法

トランザクションは、以下の3つの操作で構成されます。

  1. 開始: sqlite3_begin_transaction() 関数を使用してトランザクションを開始します。
  2. 操作: データベースへの読み書き操作を実行します。

トランザクション内でエラーが発生した場合、sqlite3_rollback_transaction() 関数を使用してトランザクションをロールバックし、変更を破棄することができます。

トランザクションを使用する主なメリットは以下の3つです。

  • データ整合性の保証: トランザクション内の操作がすべて成功するか、すべて失敗するため、データが不整合になることはありません。
  • データ損失の防止: 電源障害やシステムクラッシュが発生しても、トランザクションがコミットされていない変更は失われません。
  • パフォーマンスの向上: トランザクションをまとめて実行することで、データベースへのアクセス回数を減らし、パフォーマンスを向上させることができます。

トランザクションの例

以下の例は、トランザクションを使用して、あるテーブルから別のテーブルにデータをコピーする方法を示しています。

sqlite3 *db;
sqlite3_stmt *stmt1, *stmt2;

// トランザクションを開始
sqlite3_begin_transaction(db);

// テーブル1からデータを取得
sqlite3_prepare_v2(db, "SELECT * FROM table1", -1, &stmt1, NULL);
while (sqlite3_step(stmt1) == SQLITE_ROW) {
  // データを処理
}
sqlite3_finalize(stmt1);

// テーブル2にデータを挿入
sqlite3_prepare_v2(db, "INSERT INTO table2 (column1, column2) VALUES (?, ?)", -1, &stmt2, NULL);
sqlite3_bind_text(stmt2, 1, ..., SQLITE_TRANSIENT);
sqlite3_bind_text(stmt2, 2, ..., SQLITE_TRANSIENT);
sqlite3_step(stmt2);
sqlite3_finalize(stmt2);

// トランザクションをコミット
sqlite3_commit_transaction(db);

SQLite 3 C API トランザクションは、データベース操作を安全かつ効率的に実行するための重要な機能です。トランザクションを使用することで、データ損失や不整合を防ぎ、パフォーマンスを向上させることができます。




#include <sqlite3.h>

int main() {
  sqlite3 *db;
  sqlite3_stmt *stmt;
  int rc;

  // データベースを開く
  rc = sqlite3_open("database.db", &db);
  if (rc != SQLITE_OK) {
    fprintf(stderr, "データベースを開けませんでした: %s\n", sqlite3_errmsg(db));
    return 1;
  }

  // トランザクションを開始
  rc = sqlite3_begin_transaction(db);
  if (rc != SQLITE_OK) {
    fprintf(stderr, "トランザクションを開始できませんでした: %s\n", sqlite3_errmsg(db));
    sqlite3_close(db);
    return 1;
  }

  // SQL ステートメントを準備
  rc = sqlite3_prepare_v2(db, "INSERT INTO table (column1, column2) VALUES (?, ?)", -1, &stmt, NULL);
  if (rc != SQLITE_OK) {
    fprintf(stderr, "SQL ステートメントを準備できませんでした: %s\n", sqlite3_errmsg(db));
    sqlite3_rollback_transaction(db);
    sqlite3_close(db);
    return 1;
  }

  // バインド
  sqlite3_bind_text(stmt, 1, "value1", -1, SQLITE_TRANSIENT);
  sqlite3_bind_text(stmt, 2, "value2", -1, SQLITE_TRANSIENT);

  // ステートメントを実行
  rc = sqlite3_step(stmt);
  if (rc != SQLITE_DONE) {
    fprintf(stderr, "SQL ステートメントを実行できませんでした: %s\n", sqlite3_errmsg(db));
    sqlite3_rollback_transaction(db);
    sqlite3_close(db);
    return 1;
  }

  // トランザクションをコミット
  rc = sqlite3_commit_transaction(db);
  if (rc != SQLITE_OK) {
    fprintf(stderr, "トランザクションをコミットできませんでした: %s\n", sqlite3_errmsg(db));
    sqlite3_close(db);
    return 1;
  }

  // データベースを閉じる
  sqlite3_close(db);

  return 0;
}

このコードは、database.db という名前のデータベースを開き、table というテーブルに value1value2 という値を挿入します。トランザクションを使用することで、挿入操作が成功した場合のみデータベースに変更が保存されます。

このサンプルコードは、基本的な使い方を示すための簡単な例です。実際のアプリケーションでは、より複雑なトランザクション処理が必要になる場合があります。詳細は、SQLite 3 C API のドキュメントを参照してください。




SQLite 3 C API トランザクションの他の方法

sqlite3_exec() 関数は、SQL ステートメントを直接実行するために使用できます。トランザクション内で SQL ステートメントを実行するには、sqlite3_exec() 関数の最後の引数に SQLITE_COMMIT を指定します。

sqlite3 *db;
char *sql = "BEGIN TRANSACTION;\n"
            "INSERT INTO table (column1, column2) VALUES (?, ?);\n"
            "COMMIT TRANSACTION;";

sqlite3_exec(db, sql, NULL, NULL, NULL);

sqlite3_prepare_v2() 関数と sqlite3_step() 関数を使用して、トランザクション内で複数回の SQL ステートメントを実行することができます。

sqlite3 *db;
sqlite3_stmt *stmt;
int rc;

// トランザクションを開始
rc = sqlite3_begin_transaction(db);
if (rc != SQLITE_OK) {
  fprintf(stderr, "トランザクションを開始できませんでした: %s\n", sqlite3_errmsg(db));
  sqlite3_close(db);
  return 1;
}

// SQL ステートメントを準備
rc = sqlite3_prepare_v2(db, "INSERT INTO table (column1, column2) VALUES (?, ?)", -1, &stmt, NULL);
if (rc != SQLITE_OK) {
  fprintf(stderr, "SQL ステートメントを準備できませんでした: %s\n", sqlite3_errmsg(db));
  sqlite3_rollback_transaction(db);
  sqlite3_close(db);
  return 1;
}

// バインド
sqlite3_bind_text(stmt, 1, "value1", -1, SQLITE_TRANSIENT);
sqlite3_bind_text(stmt, 2, "value2", -1, SQLITE_TRANSIENT);

// ステートメントを実行
rc = sqlite3_step(stmt);
if (rc != SQLITE_DONE) {
  fprintf(stderr, "SQL ステートメントを実行できませんでした: %s\n", sqlite3_errmsg(db));
  sqlite3_rollback_transaction(db);
  sqlite3_close(db);
  return 1;
}

// トランザクションをコミット
rc = sqlite3_commit_transaction(db);
if (rc != SQLITE_OK) {
  fprintf(stderr, "トランザクションをコミットできませんでした: %s\n", sqlite3_errmsg(db));
  sqlite3_close(db);
  return 1;
}

// データベースを閉じる
sqlite3_close(db);

他のライブラリを使用する

これらのライブラリを使用することで、トランザクション処理をより簡単に記述することができます。

SQLite 3 C API トランザクションには、いくつかの方法があります。どの方法を使用するかは、アプリケーションの要件と開発者の好みによって異なります。

詳細は、SQLite 3 C API のドキュメントと上記のライブラリのドキュメントを参照してください。


database sqlite transactions


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