【保存版】 PostgreSQL 関数: LANGUAGE SQL と LANGUAGE plpgsql の選び方とサンプルコード集
PostgreSQL 関数における LANGUAGE SQL と LANGUAGE plpgsql の比較
LANGUAGE SQL
は、PostgreSQL の組み込み SQL 言語を使用して関数を定義します。これは、単純な関数や、SQL ステートメントを組み合わせた短い関数を定義する場合に適しています。
利点:
- 読みやすく理解しやすい
- 学習曲線が短い
- SQL の他の部分と簡単に統合できる
例:
CREATE FUNCTION add_numbers(a integer, b integer)
RETURNS integer
LANGUAGE SQL
AS $$
SELECT a + b;
$$;
LANGUAGE plpgsql
は、PostgreSQL 独自のprocedural言語である PL/pgSQL を使用して関数を定義します。PL/pgSQL は、ループ、条件分岐、変数、エラー処理など、より高度な制御フロー機能を提供します。複雑な関数や、データベースとの密接な統合が必要な関数の場合に適しています。
- より高度な制御フロー機能
- データベースとの密接な統合
- 再利用可能なコードブロックの作成
- トリガーやストアドプロシージャなどの他のデータベース機能と連携可能
CREATE FUNCTION calculate_order_total(order_id integer)
RETURNS numeric
LANGUAGE plpgsql
AS $$
DECLARE
total numeric;
BEGIN
SELECT SUM(price * quantity)
INTO total
FROM order_items
WHERE order_id = $1;
RETURN total;
END;
$$;
どちらを選択すべきか
適切な言語を選択するには、関数の要件を考慮する必要があります。
- 単純な関数 または SQL ステートメントを組み合わせた短い関数:
LANGUAGE SQL
を使用します。 - 複雑な関数 または データベースとの密接な統合が必要な関数:
LANGUAGE plpgsql
を使用します。
LANGUAGE SQL
と LANGUAGE plpgsql
は、それぞれ異なる機能と利点を持つため、PostgreSQL 関数を作成する際に適切な言語を選択することが重要です。
PostgreSQL 関数における LANGUAGE SQL と LANGUAGE plpgsql のサンプルコード
LANGUAGE SQL
この関数は、2 つの整数を引数として受け取り、その合計を返します。
CREATE FUNCTION add_numbers(a integer, b integer)
RETURNS integer
LANGUAGE SQL
AS $$
SELECT a + b;
$$;
使用方法:
SELECT add_numbers(1, 2);
-- 結果: 3
LANGUAGE plpgsql
CREATE FUNCTION calculate_order_total(order_id integer)
RETURNS numeric
LANGUAGE plpgsql
AS $$
DECLARE
total numeric;
BEGIN
SELECT SUM(price * quantity)
INTO total
FROM order_items
WHERE order_id = $1;
RETURN total;
END;
$$;
SELECT calculate_order_total(12345);
-- 結果: 100.00
説明
LANGUAGE SQL
この関数は非常にシンプルで、SELECT
ステートメントを使用して引数の合計を直接計算しています。この方法は、単純な計算を行う関数の場合に適しています。
LANGUAGE plpgsql
この関数は、PL/pgSQL の変数、ループ、条件分岐などの機能を使用して、より複雑な処理を実行しています。この方法は、データベースとの密接な統合が必要な関数や、複数の処理を組み合わせる必要がある関数の場合に適しています。
これらのサンプルコードは、LANGUAGE SQL
と LANGUAGE plpgsql
の基本的な使用方法を示しています。それぞれの言語の機能を理解することで、より複雑な関数を作成することができます。
C 関数
PostgreSQL は、C 言語で書かれた関数を使用することもできます。C 関数は、パフォーマンスが重要である場合や、PostgreSQL から直接アクセスできない外部ライブラリを使用する必要がある場合に適しています。
- 高いパフォーマンス
- 外部ライブラリの利用
- 開発が複雑
- セキュリティ上のリスク
CREATE FUNCTION add_numbers_c(a integer, b integer)
RETURNS integer
AS 'extern "pg_libpq" int add_numbers(int, int)';
その他の言語
PostgreSQL は、R、Python、Java などの他の言語で書かれた関数を使用できる拡張モジュールも提供しています。これらの言語は、C よりも開発が容易で、データ分析や機械学習などのタスクに適しています。
- 開発が容易
- データ分析や機械学習に適している
- パフォーマンスが C 関数よりも劣る場合がある
- すべての言語がサポートされているわけではない
PostgreSQL には、R 関数を使用するための plR
という拡張モジュールがあります。R 関数を使用するには、まず plR
モジュールをインストールする必要があります。
CREATE FUNCTION add_numbers_r(a numeric, b numeric)
RETURNS numeric
LANGUAGE plr
AS R '
function(a, b) {
return(a + b)
}
';
SQL トリガーは、データベース内のデータが変更されたときに自動的に実行されるプロシージャです。トリガーは、データの整合性を保ち、監査追跡を行うために使用できます。
- データの整合性を自動的に保つことができる
- 監査追跡に役立つ
- トリガーが複雑になると、パフォーマンスが低下する可能性がある
CREATE TRIGGER update_order_total
AFTER UPDATE ON order_items
FOR EACH ROW
AS $$
UPDATE orders
SET total_amount = (
SELECT SUM(price * quantity)
FROM order_items
WHERE order_id = NEW.order_id
)
WHERE id = NEW.order_id;
$$;
PostgreSQL 関数を作成する方法は様々あり、それぞれ異なる利点と欠点があります。適切な方法は、関数の要件によって異なります。
- 単純な関数:
LANGUAGE SQL
または SQL トリガーを使用します。 - パフォーマンスが重要な関数: C 関数を使用します。
- データ分析や機械学習タスク: その他の言語 (R、Python、Java など) を使用します。
- データベースの整合性を保ち、監査追跡を行う: SQL トリガーを使用します。
どの方法を選択する場合でも、PostgreSQL のドキュメントを参照して、関数を正しく作成および使用する方法を確認することが重要です。
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