初心者でも安心!MariaDBでJavaストアドプロシージャを使いこなすステップバイステップガイド
MariaDBでJavaストアドプロシージャを有効にする方法
MariaDBは、MySQLと互換性のある人気のあるオープンソースのリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。MariaDBは、Javaストアドプロシージャの実行をサポートすることで、Java開発者にとって魅力的な選択肢となっています。Javaストアドプロシージャは、データベース内で実行されるJavaコードのブロックであり、データベースとの複雑な操作をカプセル化するために使用できます。
このガイドでは、MariaDBでJavaストアドプロシージャを有効にする方法を段階的に説明します。
前提条件
このガイドを始める前に、以下の前提条件を満たしていることを確認してください。
- MariaDBがインストールされ、実行されている
- Java Development Kit (JDK) がインストールされている
- MariaDB用のJava Connector/JDBCドライバがインストールされている
Javaストアドプロシージャを有効にする
MariaDBでJavaストアドプロシージャを有効にするには、以下の手順を実行する必要があります。
- MariaDBサーバーの構成ファイル (
my.cnf
) を編集します。 - 以下の行を追加します。
[java]
# Javaストアドプロシージャを有効にする
java-stored-procedures=true
# Java Connector/JDBCドライバのクラスパスを指定する
jdbc-interfaces=com.mysql.cj.jdbc.Driver
# Java Connector/JDBCドライバのライブラリパスを指定する
jdbc-drivers=/path/to/mysql-connector-java-8.0.26.jar
- MariaDBサーバーを再起動します。
- Javaでストアドプロシージャのコードを記述します。
- 以下の構文を使用して、ストアドプロシージャを作成します。
CREATE PROCEDURE procedure_name(parameter1 datatype, parameter2 datatype, ...)
BEGIN
-- ストアドプロシージャのコード
END;
- ストアドプロシージャをコンパイルします。
CALL COMPILE PROCEDURE procedure_name;
CALL procedure_name(parameter1_value, parameter2_value, ...);
SELECT @result;
例
以下の例は、MariaDBでJavaストアドプロシージャを作成および実行する方法を示します。
public class SimpleStoredProcedure {
public static void main(String[] args) throws SQLException {
try (Connection connection = DriverManager.getConnection("jdbc:mysql://localhost:3306/test", "username", "password")) {
CallableStatement statement = connection.prepareCall("{CALL simple_procedure(?, ?)}");
statement.setInt(1, 10);
statement.setString(2, "Hello, world!");
statement.execute();
ResultSet resultSet = statement.executeQuery("SELECT @result");
while (resultSet.next()) {
System.out.println(resultSet.getString(1));
}
}
}
}
CREATE PROCEDURE simple_procedure(IN input_number INT, IN input_string VARCHAR(255))
BEGIN
DECLARE output_string VARCHAR(255);
SET output_string = CONCAT('The input number is: ', input_number, ', and the input string is: ', input_string);
SET @result = output_string;
END;
この例では、simple_procedure
という名前のJavaストアドプロシージャを作成し、2つのパラメータを受け取ります。ストアドプロシージャは、パラメータを結合して、結果変数に格納します。最後に、結果変数はストアドプロシージャの結果として設定されます。
public class SimpleStoredProcedure {
public static void main(String[] args) throws SQLException {
try (Connection connection = DriverManager.getConnection("jdbc:mysql://localhost:3306/test", "username", "password")) {
// ストアドプロシージャの作成
String createProcedureSQL = "CREATE PROCEDURE simple_procedure(IN input_number INT, IN input_string VARCHAR(255))\n" +
"BEGIN\n" +
" DECLARE output_string VARCHAR(255);\n" +
" SET output_string = CONCAT('入力された数値は: ', input_number, ', 入力された文字列は: ', input_string);\n" +
" SET @result = output_string;\n" +
"END;";
Statement statement = connection.createStatement();
statement.execute(createProcedureSQL);
// ストアドプロシージャの呼び出し
CallableStatement callableStatement = connection.prepareCall("{CALL simple_procedure(?, ?)}");
callableStatement.setInt(1, 10);
callableStatement.setString(2, "こんにちは世界!");
callableStatement.execute();
// 結果の取得
ResultSet resultSet = callableStatement.executeQuery("SELECT @result");
while (resultSet.next()) {
System.out.println(resultSet.getString(1));
}
}
}
}
解説
このコードは、以下の手順を実行します。
DriverManager
を使用して、MariaDBデータベースへの接続を確立します。CREATE PROCEDURE
ステートメントを使用して、simple_procedure
という名前のJavaストアドプロシージャを作成します。このプロシージャは、2つのパラメータを受け取り、それらを結合して結果変数に格納します。prepareCall
メソッドを使用して、ストアドプロシージャを呼び出すためのCallableStatement
オブジェクトを作成します。setInt
メソッドとsetString
メソッドを使用して、ストアドプロシージャのパラメータに値を設定します。execute
メソッドを使用して、ストアドプロシージャを実行します。resultSet.next
ループを使用して、結果セットの各行を反復処理します。getString
メソッドを使用して、各行の最初の列の値を取得して出力します。
実行方法
このコードを実行するには、以下の手順を実行する必要があります。
- MariaDB Connector/JDBCドライバをダウンロードしてインストールします。
test
という名前のデータベースを作成し、必要な権限を持つusername
とpassword
を持つユーザーを作成します。- 上記のコードを
SimpleStoredProcedure.java
という名前のファイルに保存します。 - 以下のコマンドを使用して、コードをコンパイルします。
javac SimpleStoredProcedure.java
java SimpleStoredProcedure
このコマンドを実行すると、以下の出力がコンソールに表示されます。
入力された数値は: 10, 入力された文字列は: こんにちは世界!
SET GLOBALステートメントを使用する
以下のSET GLOBAL
ステートメントを使用して、Javaストアドプロシージャをグローバルに有効にすることができます。
SET GLOBAL java-stored-procedures=TRUE;
このステートメントを実行すると、すべてのセッションでJavaストアドプロシージャが有効になります。
SESSION変数を使用する
以下のSESSION
変数を使用して、現在のセッションのみでJavaストアドプロシージャを有効にすることができます。
SET SESSION java-stored-procedures=TRUE;
ALTER SESSIONステートメントを使用する
ALTER SESSION SET java-stored-procedures=TRUE;
注意点
これらの方法を使用する場合は、以下の点に注意してください。
- Java Connector/JDBCドライバがインストールされている必要があります。
- Javaストアドプロシージャを実行するには、適切な権限を持つユーザーとしてログインする必要があります。
MariaDBでJavaストアドプロシージャを有効にするには、いくつかの方法があります。どの方法を使用するかは、個々のニーズと要件によって異なります。
上記の方法は、MariaDB 10.5以降で利用できます。それ以前のバージョンのMariaDBを使用している場合は、my.cnf
構成ファイルを使用してJavaストアドプロシージャを有効にする必要があります。
java mysql stored-procedures