Android SQLite: nullColumnHack パラメータの謎

Android SQLite: nullColumnHack パラメータ解説

Android SQLite の insert() や replace() メソッドには、nullColumnHack というパラメータがあります。これは、空の ContentValues オブジェクトを渡す際に、SQLite に挿入する列を指定するために使用されます。

詳細

SQLite では、INSERT ステートメントで少なくとも1つの列を指定する必要があります。しかし、ContentValues オブジェクトが空の場合、どの列を挿入すれば良いのかSQLite に伝える必要があります。

nullColumnHack パラメータは、この問題を解決するために使用されます。このパラメータには、挿入する列の名前を指定します。この列は、NULL 値を受け入れることができる必要があります。

例

以下の例は、nullColumnHack パラメータを使用して、foo テーブルに空のレコードを挿入する方法を示しています。

ContentValues values = new ContentValues();

// 空の ContentValues オブジェクトを作成

SQLiteDatabase db = getWritableDatabase();

// データベースを取得

db.insert("foo", nullColumnHack, values);

// "foo" テーブルに空のレコードを挿入

注意事項

• 複数の列が NULL 値を受け入れることができる場合は、どの列を挿入するかはランダムに選択されます。
• 挿入する列は、NULL 値を受け入れることができる必要があります。
• nullColumnHack パラメータは、空の ContentValues オブジェクトを渡す場合にのみ使用できます。

// サンプルコード

public class MainActivity extends AppCompatActivity {

    private SQLiteDatabase db;

    @Override
    protected void onCreate(Bundle savedInstanceState) {
        super.onCreate(savedInstanceState);
        setContentView(R.layout.activity_main);

        // データベースを開く
        db = openOrCreateDatabase("my_database", MODE_PRIVATE, null);

        // テーブルを作成
        db.execSQL("CREATE TABLE IF NOT EXISTS foo (_id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT, name TEXT)");

        // 空の ContentValues オブジェクトを作成
        ContentValues values = new ContentValues();

        // "foo" テーブルに空のレコードを挿入
        db.insert("foo", nullColumnHack, values);

        // データベースを閉じる
        db.close();
    }
}

このコードを実行すると、my_database という名前のデータベースが作成され、その中に foo という名前のテーブルが作成されます。foo テーブルには、_id という名前の列と name という名前の列があります。_id 列は主キーであり、自動的にインクリメントされます。name 列はテキスト型です。

insert() メソッドの nullColumnHack パラメータには、_id 列の名前が指定されています。これは、ContentValues オブジェクトが空であるため、SQLite に挿入する列を指定する必要があるためです。

nullColumnHack パラメータ以外の方法

INSERT INTO ... VALUES() ステートメントを使用する

以下の例は、INSERT INTO ... VALUES() ステートメントを使用して、foo テーブルに空のレコードを挿入する方法を示しています。

INSERT INTO foo (name) VALUES (NULL);

このステートメントは、name 列に NULL 値を挿入します。

SQLiteDatabase.execSQL() メソッドを使用する

以下の例は、SQLiteDatabase.execSQL() メソッドを使用して、foo テーブルに空のレコードを挿入する方法を示しています。

String sql = "INSERT INTO foo (name) VALUES (NULL)";

db.execSQL(sql);

このコードは、上記の INSERT INTO ... VALUES() ステートメントと同じ結果になります。

ContentValues オブジェクトに 1 つのキーと値のペアを追加する

以下の例は、ContentValues オブジェクトに 1 つのキーと値のペアを追加して、foo テーブルに空のレコードを挿入する方法を示しています。

ContentValues values = new ContentValues();

// "name" 列に NULL 値を設定
values.putNull("name");

// "foo" テーブルにレコードを挿入
db.insert("foo", null, values);

どの方法を使用すべきか

どの方法を使用するかは、状況によって異なります。

• ContentValues オブジェクトに他のキーと値のペアを追加する必要がある場合は、3 番目の方法を使用するのがおすすめです。
• より多くの制御が必要な場合は、INSERT INTO ... VALUES() ステートメントまたは SQLiteDatabase.execSQL() メソッドを使用するのがおすすめです。
• 簡単な方法が必要な場合は、nullColumnHack パラメータを使用するのがおすすめです。