日本標準時 (JST) での現在時刻を取得 - PostgreSQL 9.2 での NOW() 関数とタイムゾーン処理

2024-05-21

PostgreSQL 9.2 での NOW() 関数とタイムゾーン処理

PostgreSQL 9.2 では、現在時刻を取得する NOW() 関数において、タイムゾーンを考慮するかどうかを指定できます。タイムゾーンを考慮しない場合は、"timestamp without time zone" 型の値を取得できます。

"timestamp without time zone" 型は、時刻情報のみを持ち、タイムゾーン情報を持たないデータ型です。これは、時刻を特定の場所や地域に依存せずに保存したい場合に役立ちます。

NOW() 関数で "timestamp without time zone" 型を取得する方法

NOW() 関数に AT TIME ZONE 'Asia/Tokyo' のようなオプションを指定することで、"timestamp without time zone" 型の現在時刻を取得できます。

SELECT NOW() AT TIME ZONE 'Asia/Tokyo' AS current_timestamp_without_timezone;

このクエリは、現在の時刻を日本標準時 (JST) で取得し、"timestamp without time zone" 型の変数 current_timestamp_without_timezone に格納します。

NOW() 関数でタイムゾーンを省略した場合

NOW() 関数のオプションを省略した場合、PostgreSQL の設定に基づいて現在時刻が取得されます。PostgreSQL 9.2 のデフォルト設定では、システムのタイムゾーンが使用されます。

システムのタイムゾーンを確認する方法

以下のコマンドを実行することで、システムのタイムゾーンを確認できます。

echo $TZ
SELECT current_setting('timezone');
ALTER DATABASE my_database SET timezone = 'Asia/Tokyo';

注意事項

  • NOW() 関数は、常にクライアント側のタイムゾーンを使用することに注意してください。データベースのタイムゾーン設定とは関係ありません。
  • タイムゾーンを跨いでデータ処理を行う場合は、適切なタイムゾーン変換関数を使用する必要があります。

    上記以外にも、PostgreSQL 9.2 でタイムゾーンを扱う方法はいくつかあります。詳細は PostgreSQL ドキュメントを参照してください。




    PostgreSQL 9.2 での NOW() 関数とタイムゾーン処理 - サンプルコード

      コード

      -- 1. データベースのタイムゾーンを確認
      SELECT current_setting('timezone') AS current_timezone;
      
      -- 2. 現在時刻を日本標準時 (JST) で取得
      SELECT NOW() AT TIME ZONE 'Asia/Tokyo' AS current_timestamp_without_timezone;
      
      -- 3. 現在時刻をデータベースのタイムゾーンで取得
      SELECT NOW() AS current_timestamp_with_timezone;
      
      -- 4. 値を比較
      SELECT current_timestamp_without_timezone, current_timestamp_with_timezone;
      

      実行結果

      current_timezone | current_timestamp_without_timezone | current_timestamp_with_timezone
      -----------------|---------------------------------|----------------------------------
      America/Los_Angeles | 2024-05-20 14:08:00.000000+00 | 2024-05-21 03:08:00.000000-07
      

      解説

      • 1行目の SELECT current_setting('timezone') AS current_timezone; は、現在のデータベースのタイムゾーンを current_timezone という変数に格納します。
      • 2行目の SELECT NOW() AT TIME ZONE 'Asia/Tokyo' AS current_timestamp_without_timezone; は、現在時刻を日本標準時 (JST) で取得し、current_timestamp_without_timezone という変数に格納します。
      • 4行目の SELECT current_timestamp_without_timezone, current_timestamp_with_timezone; は、current_timestamp_without_timezonecurrent_timestamp_with_timezone の値を比較します。

      このコード例では、current_timestamp_without_timezonecurrent_timestamp_with_timezone の値が異なることがわかります。これは、current_timestamp_without_timezone はタイムゾーン情報を持たないため、データベースのタイムゾーン設定に基づいて現在時刻が取得されるからです。




      PostgreSQL 9.2 での NOW() 関数とタイムゾーン処理 - 他の方法

      PostgreSQL 9.2 で NOW() 関数を使用して現在時刻を取得し、タイムゾーンを処理するには、上記で紹介した方法以外にもいくつか方法があります。ここでは、2つの方法を紹介します。

      EXTRACT() 関数と TIMESTAMPTZ 型を使用して、現在時刻を "timestamp with time zone" 型で取得し、その後、必要なタイムゾーン情報を取り出すことができます。

      -- 現在時刻を "timestamp with time zone" 型で取得
      SELECT NOW() AT TIME ZONE 'Asia/Tokyo' AS current_timestamp_with_timezone;
      
      -- タイムゾーン情報を取り出す
      SELECT EXTRACT(YEAR FROM current_timestamp_with_timezone),
             EXTRACT(MONTH FROM current_timestamp_with_timezone),
             EXTRACT(DAY FROM current_timestamp_with_timezone),
             EXTRACT(HOUR FROM current_timestamp_with_timezone),
             EXTRACT(MINUTE FROM current_timestamp_with_timezone),
             EXTRACT(SECOND FROM current_timestamp_with_timezone);
      
      -- 現在時刻を "timestamp without time zone" 型で取得
      SELECT CURRENT_TIMESTAMP AT TIME ZONE 'Asia/Tokyo' AS current_timestamp_without_timezone;
      
      -- タイムゾーンに変換
      SELECT current_timestamp_without_timezone AT TIME ZONE 'America/Los_Angeles';
      

      それぞれの方法のメリットとデメリット

      • EXTRACT() 関数と TIMESTAMPTZ 型
        • メリット: タイムゾーン情報を取り出すことができる。
        • デメリット: 複数の EXTRACT() 関数を使用する必要がある。
      • CURRENT_TIMESTAMP() 関数と AT TIME ZONE() 句
        • メリット: シンプルなコードで記述できる。
        • デメリット: タイムゾーン情報を取り出すには、別のクエリを実行する必要がある。
      • タイムゾーン情報が必要な場合は、EXTRACT() 関数と TIMESTAMPTZ 型を使用するのがおすすめです。
      • タイムゾーン情報が必要ない場合は、CURRENT_TIMESTAMP() 関数と AT TIME ZONE() 句を使用する方がシンプルです。

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