MySQLのパフォーマンスを劇的に向上させる! カーディナリティに基づいた最適なテーブル設計
MySQLにおけるカーディナリティとは?
例:
- ユーザーIDの列:カーディナリティはユーザーの数と同じになります。
- 生年月日の列:理論的には無限大の値がありえますが、実際には現実的な制約により有限な値となります。
カーディナリティは、以下の点において重要です。
- インデックスの効率: カーディナリティが高い列にはインデックスを作成することが重要です。インデックスは、クエリのパフォーマンスを向上させるのに役立ちます。
- テーブル設計: カーディナリティは、テーブルの設計にも影響を与えます。例えば、カーディナリティの高い列は、別のテーブルに分割する必要がある場合があります。
MySQLでは、以下の方法でカーディナリティを確認できます。
SHOW CREATE TABLE table_name;
コマンドを使用するEXPLAIN
コマンドを使用する- 情報スキーマテーブルを使用する
SHOW CREATE TABLE コマンドを使用する
SHOW CREATE TABLE customers;
出力例
CREATE TABLE `customers` (
`customer_id` INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
`first_name` VARCHAR(50) NOT NULL,
`last_name` VARCHAR(50) NOT NULL,
`email` VARCHAR(100) NOT NULL UNIQUE,
`gender` ENUM('M', 'F') NOT NULL,
`birthdate` DATE NOT NULL,
PRIMARY KEY (`customer_id`),
UNIQUE KEY `email_UNIQUE` (`email`)
) ENGINE=InnoDB DEFAULT CHARSET=utf8mb4 COLLATE=utf8mb4_unicode_ci;
上記の例では、customers
テーブルの各列のカーディナリティは以下の通りです。
customer_id
: 無限大first_name
: 最大50文字email
: 最大100文字gender
: 2種類(M、F)birthdate
: 理論的には無限大
このコマンドは、クエリの実行計画を表示します。計画には、各ステップで処理される行数に関する情報が含まれています。
EXPLAIN SELECT * FROM customers;
+----+-------------+-----------------------+-------+ rows+ cost + optimizer_use_index +
| id | select_type | table | type | rows | cost | -------- |
+----+-------------+-----------------------+-------+ rows+ cost + -------- |
| 1 | SIMPLE | customers | ALL | 1000 | 400.00 | |
+----+-------------+-----------------------+-------+ rows+ cost + -------- |
上記の例では、customers
テーブルには1000行のデータがあり、EXPLAIN
コマンドは、すべての行をスキャンする必要があることを示しています。これは、カーディナリティの高い列にインデックスを作成することで、パフォーマンスを向上できる可能性があることを示唆しています。
SELECT TABLE_NAME, COLUMN_NAME, CARDINALITY
FROM information_schema.innodb_index_stats
WHERE TABLE_NAME = 'customers';
TABLE_NAME | COLUMN_NAME | CARDINALITY
----------+--------------+-------------
customers | customer_id | 1000
customers | first_name | 50
customers | last_name | 50
customers | email | 1000
customers | gender | 2
customers | birthdate | 1000
ヒストグラムを作成する
列の値の分布を視覚化するために、ヒストグラムを作成することができます。ヒストグラムは、列のカーディナリティを推定するのに役立ちます。
データサンプリングを使用する
テーブル全体を分析する代わりに、データの一部をサンプリングして、カーディナリティを推定することができます。この方法は、特に大きなテーブルの場合に役立ちます。
近似アルゴリズムを使用する
カーディナリティを正確に計算することは、計算量的にコストがかかる場合があります。近似アルゴリズムは、より少ない計算量でカーディナリティの推定値を得ることができます。
どの方法を選択するかは、状況によって異なります。
- 高速かつ簡単な方法が必要な場合:
SHOW CREATE TABLE
コマンドを使用します。 - クエリのパフォーマンスを分析する場合:
EXPLAIN
コマンドを使用します。 - テーブルの詳細な情報を必要とする場合: 情報スキーマテーブルを使用します。
- 視覚的な表現が必要な場合: サードパーティ製のツールを使用するか、ヒストグラムを作成します。
- 大きなテーブルを扱う場合: データサンプリングを使用します。
- 高い精度が必要ない場合: 近似アルゴリズムを使用します。
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