【保存版】データベース設計における主キーの選び方:ID vs 文字列、徹底比較

2024-06-30

データベース設計における主キー:IDと文字列の比較

整型値(ID)の使用例

整型値(一般的には連番)は、主キーとして以下の利点があります。

  • 処理速度の速さ: インデックス付けに優れており、レコードの検索や取得が高速です。
  • データの整合性: 自動的にインクリメントされるため、重複データの発生を防ぎ、データの整合性を保ちやすいです。
  • 省スペース: 文字列に比べてデータサイズが小さいため、ストレージ容量を節約できます。

一方、以下の点に注意が必要です。

  • 意味: 整型値自体は、レコードの内容を直接示すものではありません。別途、レコード内容と紐付ける必要があります。
  • 採番ルール: 将来的なデータ量を予測し、適切な桁数の型を選択する必要があります。採番ルールを誤ると、主キーの枯渇やデータの破損につながる可能性があります。

文字列の使用例

  • わかりやすさ: 顧客IDや商品コードなど、人間が理解しやすい値を主キーとして使用できます。
  • 検索の柔軟性: 部分一致検索など、柔軟な検索条件に対応できます。
  • 処理速度: 整型値に比べて処理速度が遅くなります。
  • データの整合性: 文字列の重複を防ぐための仕組みが必要となります。
  • データサイズ: 整型値に比べてデータサイズが大きくなります。

主キーに整型値と文字列のどちらを使用するかは、テーブルの用途データの特性によって異なります。

一般的には、以下の指針が参考になります。

  • 高速な処理が必要な場合: 整型値を使用する
  • 人間が理解しやすい主キーが必要な場合: 文字列を使用する
  • 部分一致検索など、柔軟な検索条件が必要な場合: 文字列を使用する

その他の考慮事項

  • 将来的なデータ量: 将来的なデータ量を予測し、適切な桁数の型を選択する必要があります。
  • パフォーマンス: データベースのパフォーマンスに影響を与える可能性があるため、処理速度とデータサイズのバランスを考慮する必要があります。
  • 既存システムとの連携: 既存システムとの連携がある場合は、互換性のある主キー形式を選択する必要があります。

データベース設計において、主キーは重要な役割を担います。整型値と文字列、それぞれの特徴と利点を理解し、用途やデータの特性に合わせて適切な主キーを選択することが重要です。




    整型値を使用する場合

    CREATE TABLE users (
      user_id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
      username VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL,
      email VARCHAR(255) UNIQUE NOT NULL,
      password VARCHAR(255) NOT NULL
    );
    
    CREATE TABLE products (
      product_id VARCHAR(255) PRIMARY KEY UNIQUE NOT NULL,
      product_name VARCHAR(255) NOT NULL,
      price DECIMAL(10,2) NOT NULL,
      stock_quantity INT NOT NULL
    );
    

    説明

    • PRIMARY KEY 制約は、テーブル内の各レコードを一意に識別する列を指定します。
    • AUTO_INCREMENT 属性は、主キーの値を自動的にインクリメントするように設定します。
    • UNIQUE 制約は、同じ値を持つレコードが複数存在することを禁止します。
    • NOT NULL 制約は、列の値がNULLになることを禁止します。

    上記はあくまで一例であり、具体的なコードはテーブルの設計や要件によって異なります。




    主キーの代替案

    サロゲートキー

    サロゲートキーは、データベース内部で生成されるランダムな値を主キーとして使用する方式です。

    利点

    • 整型値や文字列に比べて短く済むため、データサイズを節約できます。
    • 意味を持たないため、暗号化などのセキュリティ対策に適しています。

    欠点

    • 人間が理解しにくいため、運用や管理が複雑になります。
    • 他のシステムとの連携が困難になる場合があります。

    複合キー

    複合キーは、複数の列を組み合わせて主キーとする方式です。

    • 複数の列でレコードをより詳細に識別できます。
    • 関連レコード間の参照関係を表現しやすいです。
    • 主キーの長さが長くなるため、インデックス付けなどに影響を与える可能性があります。
    • 複数の列の値が一致しないとレコードを識別できないため、データの整合性に注意する必要があります。

    自然キー

    自然キーは、業務上の識別子を主キーとして使用する方式です。顧客IDや商品コードなどが該当します。

    • 人間が理解しやすく、運用や管理が容易です。
    • 他のシステムとの連携が容易です。
    • 必ずしも一意であるとは限らないため、主キーとして使用する場合は制約を設ける必要があります。
    • データが変更されると、主キーの値も変更する必要が生じる場合があります。
    • データサイズを節約したい場合: サロゲートキーを使用する
    • 複数の列でレコードを詳細に識別したい場合: 複合キーを使用する

      database database-design


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