SQL、データベース、トランザクションにおける「読み取りトランザクションをコミットすべきか、ロールバックすべきか」
SQLデータベースにおける読み取りトランザクションは、データの読み取りのみを行う操作です。コミットとロールバックは、トランザクションの完了方法を決定する重要な概念です。
読み取りトランザクション
読み取りトランザクションは、データの整合性を保つために、いくつかの重要な役割を果たします。
- データの読み取り一貫性を保証します。複数のユーザーが同時に同じデータを読み取っても、常に同じデータを取得できます。
- データのロックを最小限に抑えます。読み取りトランザクションはデータをロックしないため、他のユーザーがデータへの書き込み操作を行うのを妨げません。
- データベースのパフォーマンスを向上させます。読み取りトランザクションは書き込みトランザクションよりも軽量なため、データベースのパフォーマンスを向上させることができます。
コミットとロールバック
コミットは、トランザクションの変更をデータベースに永続的に保存します。一方、ロールバックは、トランザクションの変更をすべて取り消し、元の状態に戻します。
読み取りトランザクションにおけるコミットとロールバック
読み取りトランザクションでは、通常、コミットは必要ありません。これは、読み取りトランザクションはデータに変更を加えないためです。ただし、以下の場合はコミットが必要になることがあります。
- 読み取りトランザクションがデータのロックを取得している場合。
START TRANSACTION;
SELECT * FROM テーブル;
-- データのロックを取得
LOCK TABLE テーブル IN SHARE MODE;
-- 一時テーブルを使用
CREATE TEMPORARY TABLE tmp_table AS
SELECT * FROM テーブル;
COMMIT;
例2:ロールバックが必要な読み取りトランザクション
START TRANSACTION;
SELECT * FROM テーブル;
-- エラーが発生
UPDATE テーブル SET 列名 = 値 WHERE 条件;
-- ロールバック
ROLLBACK;
解説
例1では、読み取りトランザクションはデータのロックを取得し、一時テーブルを使用するため、コミットが必要です。
例2では、読み取りトランザクションでエラーが発生するため、ロールバックが必要です。
- 複数の読み取りトランザクションが同じデータを読み取る場合、コミットによってデータの整合性を保つことができます。
- 読み取りトランザクションがデータの更新状況を確認する必要がある場合、コミットによって最新のデータを取得することができます。
注意事項
- コミットは、トランザクションの変更を永続的に保存するため、慎重に行う必要があります。
- ロールバックは、トランザクションの変更をすべて取り消すため、データ損失が発生する可能性があります。
読み取りトランザクションをコミットまたはロールバックする他の方法
多くのデータベースでは、デフォルトで自動コミットが有効になっています。自動コミットが有効の場合、各 SQL ステートメントは自動的にコミットされます。つまり、コミットステートメントを発行する必要はありません。
一部のデータベースでは、読み取り専用トランザクションを使用できます。読み取り専用トランザクションは、データの読み取りのみを許可し、データへの変更はできません。読み取り専用トランザクションは、コミットする必要はありません。
セーブポイント
一部のデータベースでは、セーブポイントを使用できます。セーブポイントは、トランザクション内における特定の時点を表します。ロールバックが必要になった場合、セーブポイントまでロールバックできます。
具体的な方法
- 自動コミットを使用している場合、トランザクションを途中で中止することはできません。
- 読み取り専用トランザクションは、データの変更を許可しないため、更新処理には使用できません。
- セーブポイントは、データベースによって機能が異なる場合があります。
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