Rails 4 で LIKE クエリを実行する際の注意点と回避策

2024-04-28

Rails 4 での LIKE クエリ - ActiveRecord による自動クォート挿入

このブログ記事では、Rails 4 で LIKE クエリを実行する場合に、ActiveRecord が自動的にクォートを挿入する仕組みについて解説します。また、この動作を理解し、必要に応じて無効化する方法についても説明します。

LIKE クエリは、データベース内のデータの一部と一致するレコードを検索するために使用される SQL ステートメントです。例えば、次のようなクエリは、名前が "Taro" で始まるすべてのユーザーを検索します。

SELECT * FROM users WHERE name LIKE 'Taro%';

このクエリでは、% 記号はワイルドカードを表し、任意の文字列と一致することを意味します。

ActiveRecord による自動クォート挿入

Rails で LIKE クエリを実行する場合、ActiveRecord は自動的にクォートを挿入します。これは、クエリ内の文字列が SQL インジェクション攻撃に使用されるのを防ぐためです。

例えば、次のような Rails コードは、名前が "Taro" または "Hana" であるすべてのユーザーを検索します。

User.where(name: ['Taro', 'Hana'])

このコードは、次のような SQL クエリに変換されます。

SELECT * FROM users WHERE name IN ('Taro', 'Hana');

ご覧のとおり、ActiveRecord は 'Taro''Hana' に自動的にクォートを挿入しています。

自動クォート挿入の無効化

場合によっては、ActiveRecord による自動クォート挿入を無効化することが必要になります。例えば、クエリ内の文字列が SQL インジェクション攻撃に使用される可能性が低い場合や、パフォーマンス上の理由で無効化したい場合などです。

自動クォート挿入を無効化するには、次のように sanitize_sql メソッドを使用します。

User.where(name: sanitize_sql(['Taro', 'Hana']))
SELECT * FROM users WHERE name IN ('Taro', 'Hana');

ご覧のとおり、sanitize_sql メソッドはクォートを挿入しません。

Rails 4 では、ActiveRecord が LIKE クエリを実行する場合に自動的にクォートを挿入します。これは、クエリ内の文字列が SQL インジェクション攻撃に使用されるのを防ぐためです。場合によっては、sanitize_sql メソッドを使用して自動クォート挿入を無効化することが必要になります。




Rails 4 での LIKE クエリ - サンプルコード

このセクションでは、Rails 4 で LIKE クエリを実行する際のサンプルコードを紹介します。

基本的な LIKE クエリ

次のコードは、名前が "Taro" で始まるすべてのユーザーを検索します。

User.where(name: 'Taro%')
SELECT * FROM users WHERE name LIKE 'Taro%';

大文字小文字を区別しない LIKE クエリ

次のコードは、名前が "Taro" または "taro" であるすべてのユーザーを検索します。大文字小文字を区別しない検索を行うために、ILIKE 演算子を使用しています。

User.where(name: 'Taro%').ilike
SELECT * FROM users WHERE name ILIKE 'Taro%';

複数の条件を指定する LIKE クエリ

User.where(name: 'Taro%', age: 20..)
SELECT * FROM users WHERE name LIKE 'Taro%' AND age >= 20;

sanitize_sql メソッドを使用して自動クォート挿入を無効化

次のコードは、名前が "Taro' Yamada" であるユーザーを検索します。自動クォート挿入を無効化するために、sanitize_sql メソッドを使用しています。

User.where(name: sanitize_sql(['Taro\' Yamada']))
SELECT * FROM users WHERE name = 'Taro'' Yamada';

パラメータ化クエリ

次のコードは、URL パラメータ name で指定された名前を持つユーザーを検索します。パラメータ化クエリを使用することで、SQL インジェクション攻撃を防ぐことができます。

name = params[:name]
User.where(name: "%#{name}%")
SELECT * FROM users WHERE name LIKE '%?%';

上記は、Rails 4 で LIKE クエリを実行する際のほんの一例です。詳細については、Rails ドキュメントを参照してください。




Rails 4 で LIKE クエリを実行するには、上記で紹介した方法以外にもいくつかの方法があります。以下に、いくつかの例を紹介します。

Arel を使用する

Arel は、Rails でクエリを構築するためのライブラリです。Arel を使用すると、より柔軟で効率的な LIKE クエリを作成することができます。

arel_query = User.arel.where(Arel::Nodes::String.new('name').like('Taro%'))
User.where(arel_query)
SELECT * FROM users WHERE name LIKE 'Taro%';

SQL を直接使用する

どうしても ActiveRecord で LIKE クエリを実行できない場合は、SQL を直接使用することができます。

connection = ActiveRecord::Base.connection
results = connection.execute("SELECT * FROM users WHERE name LIKE 'Taro%';")

このコードは、users テーブルから name 列が "Taro" で始まるすべてのレコードを取得します。

カスタムクエリメソッドを作成する

頻繁に同じ LIKE クエリを実行する場合は、カスタムクエリメソッドを作成することができます。

def self.search_by_name(name)
  where(name: "%#{name}%")
end

このコードは、search_by_name というクラスメソッドを作成します。このメソッドは、名前でユーザーを検索するために使用することができます。

User.search_by_name('Taro')
search = User.search do
  name_like 'Taro%'
end
results = search.all

Rails 4 で LIKE クエリを実行するには、さまざまな方法があります。上記で紹介した方法はほんの一例です。最適な方法は、具体的な要件によって異なります。


sql ruby-on-rails ruby


SQLデータベースにおけるリスト格納方法の比較

最も簡単な方法は、リストの要素をカンマで区切って、1つの文字列として格納する方法です。例:この方法はシンプルですが、リストの要素数が増えると、文字列長が長くなり、パフォーマンスや管理が難しくなります。また、リストの要素を個別に検索したり、操作したりするには、複雑な処理が必要になります。...


SQLで複数レコードを条件付きで更新する方法

SQLの UPDATE 文を使って、テーブル内の複数の列を更新する方法について解説します。基本構文例customers テーブルの name 列と email 列を更新する例です。この例では、id が 1 のレコードの name 列が "山田 太郎" に、email 列が "taro...


SUBSTRING、REPLACE、PATINDEXを使いこなす!SQL Serverで文字列を自在に操る

本記事では、以下の3つの方法について解説します。SUBSTRING と LEN 関数REPLACE 関数PATINDEX と UPDATE 関数それぞれの方法について、具体的なコード例と詳細な説明を提供します。以下の環境を想定しています。SQL Server 2017以降...


LATERAL JOIN 以外の方法:サブクエリ、EXISTS、IN、CROSS JOIN

LATERAL JOINは、PostgreSQL 9.3で導入された新しい機能です。サブクエリよりも簡潔で効率的なコードを書くことができます。LATERAL JOINとサブクエリの主な違いLATERAL JOINの使用例このクエリは、usersテーブルとaddressesテーブルを結合し、usersテーブルの各行に対してaddressesテーブルから一致する行をすべて取得します。...


PostgreSQLで「Cannot drop table users because other objects depend on it」エラーが発生?原因と解決策を徹底解説!

PostgreSQLでテーブルを削除しようとした際に、「Cannot drop table users because other objects depend on it」というエラーが発生することがあります。これは、削除しようとしているテーブルが他のオブジェクト(ビュー、外部キー制約など)から参照されていることを示しています。...