[SQL実践講座] 計算結果にわかりやすい名前を!別名でクエリをブラッシュアップ

2024-07-27

SQLにおける計算での別名の使用:詳細ガイド

SQLにおける別名は、テーブルや列に一時的な名前を割り当てる機能です。クエリをより読みやすく理解しやすくするために、特に複雑なクエリや複数のテーブルを結合する場合に役立ちます。また、計算結果にわかりやすい名前を付けたり、重複する名前を回避したりするのにも役立ちます。

本記事では、MySQLSQLデータベース における計算における別名の詳細な使用方法について、わかりやすく解説します。

別名の基本構文

別名は、AS キーワードを使用して定義します。構文は以下の通りです。

SELECT expression AS alias_name
FROM table_name;

例:

SELECT customer_name AS 氏名, customer_id AS ID
FROM customers;

この例では、customers テーブルから customer_name 列を 氏名 という別名で、customer_id 列を ID という別名で抽出しています。

計算式における別名の使用

別名は、SELECT 句だけでなく、計算式にも使用できます。

SELECT customer_name AS 氏名,
       (order_total * 0.08) AS 税額
FROM customers
JOIN orders ON customers.customer_id = orders.customer_id;

この例では、orders.order_total に対して 8% の消費税を計算し、税額 という別名で結果を表示しています。

複数のテーブルを結合する場合、別名はテーブルや列の重複を避けるために役立ちます。

SELECT o.order_id,
       c.customer_name AS 氏名,
       p.product_name AS 商品名
FROM orders AS o
JOIN customers AS c ON o.customer_id = c.customer_id
JOIN products AS p ON o.product_id = p.product_id;

この例では、orderscustomersproducts テーブルを結合し、各テーブルの列にわかりやすい別名を割り当てています。

集計関数を使用する場合にも、結果に別名をつけることができます。

SELECT product_category,
       COUNT(*) AS 商品数
FROM products
GROUP BY product_category;

この例では、products テーブルを product_category カテゴリごとに集計し、商品数 という別名で結果を表示しています。

サブクエリにおける別名の使用

サブクエリにおいても、別名は同様に使用できます。

SELECT customer_id,
       (SELECT SUM(order_total)
        FROM orders
        WHERE customer_id = c.customer_id) AS 購入合計
FROM customers AS c;

この例では、各顧客の orders テーブルにおける注文合計を算出し、購入合計 という別名で結果を表示しています。

別名の注意点

  • 別名は、クエリ内でのみ有効です。
  • 別名は、英数字、アンダースコア(_)、ドル記号($) で構成できます。
  • 大文字と小文字は区別されます。
  • 別名は、既存の列名やキーワードと重複しないようにする必要があります。
  • 長い列名や複雑な式の短縮
  • 結果のわかりやすさの向上
  • プログラムの可読性の向上



SELECT
  c.customer_name AS 氏名,
  o.order_id AS 注文番号,
  o.order_date AS 注文日,
  o.order_total AS 注文金額
FROM customers AS c
JOIN orders AS o ON c.customer_id = o.customer_id;

例2:商品のカテゴリ別売上集計

この例では、products テーブルと order_details テーブルを結合し、商品のカテゴリ別売上を集計します。

SELECT
  p.product_category AS 商品カテゴリ,
  SUM(od.quantity * od.unit_price) AS 売上金額
FROM products AS p
JOIN order_details AS od ON p.product_id = od.product_id
GROUP BY p.product_category;

例3:顧客ごとの購入履歴と合計金額

この例では、customers テーブルと orders テーブルと order_details テーブルを結合し、顧客ごとの購入履歴と合計金額を表示します。

SELECT
  c.customer_name AS 氏名,
  o.order_id AS 注文番号,
  o.order_date AS 注文日,
  od.product_name AS 商品名,
  od.quantity AS 数量,
  od.unit_price AS 単価,
  (od.quantity * od.unit_price) AS 明細金額,
  SUM(od.quantity * od.unit_price) AS 注文合計金額
FROM customers AS c
JOIN orders AS o ON c.customer_id = o.customer_id
JOIN order_details AS od ON o.order_id = od.order_id
GROUP BY c.customer_id, o.order_id;

例4:従業員の給与と賞与の合計金額

この例では、employees テーブルと bonuses テーブルを結合し、従業員の給与と賞与の合計金額を表示します。

SELECT
  e.employee_name AS 氏名,
  e.salary AS 給与,
  b.bonus_amount AS 賞与金額,
  (e.salary + b.bonus_amount) AS 給与賞与合計
FROM employees AS e
LEFT JOIN bonuses AS b ON e.employee_id = b.employee_id;

例5:顧客の住所情報と注文配送先情報

この例では、customers テーブルと orders テーブルと shipping_addresses テーブルを結合し、顧客の住所情報と注文配送先情報を表示します。

SELECT
  c.customer_name AS 氏名,
  c.address AS 顧客住所,
  o.order_id AS 注文番号,
  s.address AS 配送先住所
FROM customers AS c
JOIN orders AS o ON c.customer_id = o.customer_id
JOIN shipping_addresses AS s ON o.order_id = s.order_id;



SELECT order_date,
       DATEDIFF(CURDATE(), order_date) AS 経過日数
FROM orders;

この例では、CURDATE() 関数で本日の日付を取得し、order_date との差を日数で計算して 経過日数 という別名で表示しています。

条件式における複雑な式の簡略化

別名を使用して、複雑な条件式をより簡潔に表現することができます。

SELECT product_id,
       (CASE
           WHEN product_price < 1000 THEN '安価'
           WHEN product_price < 5000 THEN '中価格'
           ELSE '高価'
       END) AS 価格帯
FROM products;

この例では、CASE 式を使用して、product_price の値に基づいて 価格帯 という別名を割り当てています。

集計結果の加工

集計結果に対して、計算や文字列操作などの加工を行う際に、別名を使用してわかりやすく表現することができます。

SELECT product_category,
       COUNT(*) AS 商品数,
       CONCAT(product_category, ' (', COUNT(*), '件)') AS 商品数詳細
FROM products
GROUP BY product_category;

この例では、CONCAT() 関数を使用して、product_categoryCOUNT(*) の結果を結合し、商品数詳細 という別名で表示しています。

サブクエリの結果の扱い

サブクエリの結果を、主クエリ内で列として扱う際に、別名を使用してわかりやすく表現することができます。

SELECT customer_id,
       (SELECT MAX(order_date)
        FROM orders
        WHERE customer_id = c.customer_id) AS 最新注文日
FROM customers AS c;

この例では、サブクエリで各顧客の最新注文日を取得し、最新注文日 という別名で表示しています。

CTE(共通表式)の定義

CTE(Common Table Expression)を定義する際に、わかりやすいエイリアスを付けることができます。

WITH customer_orders AS (
  SELECT c.customer_name, o.order_id, o.order_date
  FROM customers AS c
  JOIN orders AS o ON c.customer_id = o.customer_id
)
SELECT * FROM customer_orders;

この例では、customer_orders というCTEを定義し、顧客情報と注文情報を結合した結果を格納しています。

結合のカラムエイリアス

結合クエリにおいて、結合カラムに別名を付けることで、クエリをより読みやすくすることができます。

SELECT
  e.employee_name AS 氏名,
  d.department_name AS 部署名
FROM employees AS e
JOIN departments AS d ON e.department_id = d.department_id;

この例では、employees テーブルと departments テーブルを department_id カラムで結合し、結合カラムにわかりやすい別名を付けています。

GROUP BY 句における集計カラムのエイリアス

GROUP BY 句において、集計対象のカラムに別名を付けることで、結果をよりわかりやすくすることができます。

SELECT product_category AS 商品カテゴリ,
       COUNT(*) AS 商品数
FROM products
GROUP BY product_category;

HAVING 句における条件カラムのエイリアス

HAVING 句において、条件式で使用されるカラムに別名を付けることで、条件式をより読みやすくすることができます。

SELECT product_category AS 商品カテゴリ,
       COUNT(*) AS 商品数
FROM products
GROUP BY product_category
HAVING 商品数 > 100;

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