PostgreSQLループ処理エラー「psql - loop variable of loop over rows must be a record or row variable or list of scalar variables」の原因と解決策
PostgreSQLにおけるループ変数エラーとその解決策
psql - loop variable of loop over rows must be a record or row variable or list of scalar variables
解説:
このエラーは、PostgreSQLのPL/pgSQL言語でループ処理を行う際に発生します。ループ変数がレコード型、行変数、またはスカラ変数のリストでない場合に発生します。
解決策:
このエラーを解決するには、ループ変数を以下のいずれかに変更する必要があります。
- レコード型変数: ループ内で処理する各行のデータを格納する変数。
- 行変数:
FOR
ループ用の特別な変数で、現在処理している行のデータを参照できます。 - スカラ変数のリスト: ループ内で処理する各行の特定の列の値を格納する変数のリスト。
例:
以下のコードは、customers
テーブルのすべての顧客情報を処理するループです。このコードでは、ループ変数としてレコード型変数 customer
を使用しています。
-- customersテーブルからすべての顧客情報を取得
FOR customer IN
SELECT *
FROM customers;
-- 各顧客情報処理
RAISE NOTICE '処理: %', customer.name;
END LOOP;
補足:
- カーソルを使用してループ処理を行う場合は、ループ変数としてカーソル変数を使用する必要があります。
- 整数型のループ変数を使用して行を反復処理することはできません。
PostgreSQLにおけるループ処理のサンプルコード
例1: レコード型変数を使用したループ
-- customersテーブルからすべての顧客情報を取得
FOR customer IN
SELECT *
FROM customers;
-- 各顧客情報処理
RAISE NOTICE '処理: %', customer.name;
END LOOP;
-- customersテーブルから名前列のみを取得
FOR row IN
SELECT name
FROM customers;
-- 各顧客の名前処理
RAISE NOTICE '名前: %', row.name;
END LOOP;
-- customersテーブルからIDと名前列のみを取得
FOR RECORD IN
SELECT id, name
FROM customers;
-- 各顧客のIDと名前処理
RAISE NOTICE 'ID: %1, 名前: %2', RECORD.id, RECORD.name;
END LOOP;
DECLARE
-- カーソル変数
cur_customer CURSOR FOR
SELECT *
FROM customers;
-- レコード型変数
customer RECORD;
BEGIN
-- カーソルを開く
OPEN cur_customer;
-- ループ処理
LOOP
-- カーソルから1行フェッチ
FETCH cur_customer INTO customer;
-- 処理がなければループを抜ける
EXIT WHEN NOT FOUND;
-- 各顧客情報処理
RAISE NOTICE '処理: %', customer.name;
END LOOP;
-- カーソルを閉じる
CLOSE cur_customer;
END;
これらのサンプルコードは、PostgreSQLにおけるループ処理の基本的な使用方法を示しています。具体的な状況に合わせて、適切なループ処理方法を選択してください。
上記以外にも、PostgreSQLのPL/pgSQL言語には様々なループ処理方法があります。以下に、いくつかの例を紹介します。
- WHILE ループ: 特定の条件が真である限り、ループを継続します。
- FOR ループ: コレクション内の各要素に対して、ループを反復します。
- 再帰ループ: 自分を呼び出すことで、ネストされた構造を処理します。
PostgreSQLのPL/pgSQL言語には、様々なループ処理方法があります。適切なループ処理方法を選択することで、効率的にコードを書くことができます。
汎用的なFORループ
この方法は、最も基本的なループ処理方法の一つです。コレクション内の各要素に対して、ループを反復します。構文は以下の通りです。
FOR variable IN collection LOOP
-- 処理内容
END LOOP;
-- 1から10までの整数をループ処理
FOR i IN 1..10 LOOP
RAISE NOTICE '現在処理中の数: %', i;
END LOOP;
逆順ループ
コレクション内の要素を逆順に処理したい場合は、REVERSE
キーワードを使用できます。構文は以下の通りです。
FOR variable IN REVERSE collection LOOP
-- 処理内容
END LOOP;
-- 10から1までの整数を逆順にループ処理
FOR i IN REVERSE 1..10 LOOP
RAISE NOTICE '現在処理中の数: %', i;
END LOOP;
指定間隔でのループ
ループを特定の間隔で実行したい場合は、BY
キーワードを使用できます。構文は以下の通りです。
FOR variable IN expression .. expression BY expression LOOP
-- 処理内容
END LOOP;
-- 2から10までの偶数をループ処理
FOR i IN 2..10 BY 2 LOOP
RAISE NOTICE '現在処理中の偶数: %', i;
END LOOP;
WHILEループ
特定の条件が真である限り、ループを継続したい場合は、WHILE
ループを使用できます。構文は以下の通りです。
WHILE condition LOOP
-- 処理内容
END LOOP;
-- 入力値が0になるまでループ処理
DECLARE
input_value INTEGER := 10;
BEGIN
WHILE input_value > 0 LOOP
RAISE NOTICE '現在処理中の値: %', input_value;
input_value := input_value - 1;
END LOOP;
END;
- カーソルを宣言する
- カーソルを開く
- カーソルからレコードをフェッチする
- 処理を行う
DECLARE
-- カーソル変数
cur_customer CURSOR FOR
SELECT *
FROM customers;
-- レコード型変数
customer RECORD;
BEGIN
-- カーソルを開く
OPEN cur_customer;
-- ループ処理
LOOP
-- カーソルから1行フェッチ
FETCH cur_customer INTO customer;
-- 処理がなければループを抜ける
EXIT WHEN NOT FOUND;
-- 各顧客情報処理
RAISE NOTICE '処理: %', customer.name;
END LOOP;
-- カーソルを閉じる
CLOSE cur_customer;
END;
PostgreSQLには、様々なループ処理方法があります。それぞれの方法の特徴を理解し、状況に合わせて適切な方法を選択することで、効率的にコードを書くことができます。
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