SQLクエリのバリエーションを広げよう!最小値を持つ行を個別に選択する3つの方法
SQLで最小値を持つ行を個別に選択するクエリ
このチュートリアルでは、SQLを使用して、データベース内のグループごとに最小値を持つ行を個別に選択する方法を説明します。
このタスクは、さまざまな状況で役立ちます。例えば、顧客ごとの注文の最小価格を分析したり、商品カテゴリごとの在庫の最小数量を追跡したりする場合などに役立ちます。
使用する技術
このチュートリアルでは、以下の技術を使用します。
- DISTINCT キーワード: 重複する行を排除するために使用します。
- MIN() 関数: グループ内の最小値を取得するために使用します。
- SUBQUERY: 別のクエリから結果を抽出するために使用します。
- ROW_NUMBER() 関数: 各行に順位を付けるために使用します。
- CTE (Common Table Expression): 複雑なクエリをより読みやすくするために使用します。
手順
以下の手順に従って、SQLで最小値を持つ行を個別に選択します。
- 必要な列をすべて選択する
最初のステップは、必要なすべての列を選択するクエリを作成することです。 例えば、顧客ID、商品ID、注文価格、在庫数量を含むテーブルがある場合、次のクエリを使用できます。
SELECT customer_id, product_id, order_price, inventory_quantity
FROM orders;
- グループごとに最小値を抽出する
次に、MIN()
関数を使用して、各グループの最小値を抽出する必要があります。 これを行うには、GROUP BY
句を使用してグループを定義し、MIN()
関数を使用して各グループの最小値を取得します。 例えば、顧客IDごとに最小注文価格を取得するには、次のクエリを使用できます。
SELECT customer_id, MIN(order_price) AS min_order_price
FROM orders
GROUP BY customer_id;
- DISTINCT キーワードを使用して重複を排除する
上記のクエリは、各顧客IDの最小注文価格を返しますが、顧客IDが重複する可能性があります。 重複を排除するには、DISTINCT
キーワードを使用します。 例えば、次のクエリを使用すると、各顧客IDの最小注文価格が1回だけ返されます。
SELECT DISTINCT customer_id, MIN(order_price) AS min_order_price
FROM orders
GROUP BY customer_id;
- 副クエリを使用して条件を絞り込む
さらに、WHERE
句を使用して条件を絞り込むことができます。 例えば、注文価格が100ドルを超える顧客のみの最小注文価格を取得するには、次のクエリを使用できます。
SELECT DISTINCT customer_id, MIN(order_price) AS min_order_price
FROM orders
WHERE order_price > 100
GROUP BY customer_id;
- ROW_NUMBER() 関数を使用して順位を付ける
各行に順位を付けたい場合は、ROW_NUMBER()
関数を使用できます。 これにより、必要に応じて結果をソートしたり、上位N個の行を取得したりすることができます。 例えば、各顧客IDの最小注文価格を昇順に並べ、上位3件のみを取得するには、次のクエリを使用できます。
WITH ranked_orders AS (
SELECT customer_id, product_id, order_price, inventory_quantity,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY customer_id ORDER BY order_price ASC) AS row_number
FROM orders
)
SELECT *
FROM ranked_orders
WHERE row_number <= 3;
- CTE (Common Table Expression) を使用する
複雑なクエリをより読みやすくするために、**CTE (Common Table Expression)**を使用することができます。 CTE は、クエリ内で名前付きの結果セットを定義する方法です。 例えば、前のクエリを CTE として書き換えると次のようになります。
WITH ranked_orders AS (
SELECT customer_id, product_id, order_price, inventory_quantity,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY customer_id ORDER BY order_price ASC) AS row_number
FROM orders
)
SELECT *
FROM ranked_orders;
このチュートリアルでは、SQLで最小値を持つ行を個別に選択する方法を説明しました。 さまざまな状況で役立つ基本的なテクニックですが、必要に応じて拡張して複雑なクエリを作成することができます。
- [MIN() 関数](https://
WITH ranked_orders AS (
SELECT customer_id, product_id, order_price,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY customer_id ORDER BY order_price ASC) AS row_number
FROM orders
)
SELECT customer_id, MIN(order_price) AS min_order_price, product_id
FROM ranked_orders
WHERE row_number = 1
GROUP BY customer_id;
このクエリは次のように動作します。
- CTE
ranked_orders
を作成します。- この CTE は、
orders
テーブルからcustomer_id
、product_id
、order_price
列を選択します。 ROW_NUMBER()
関数を使用して、各顧客ID内の注文をorder_price
で昇順に並べたときの各行の順位を計算します。
- この CTE は、
ranked_orders
CTE から、row_number
が 1 の行のみを選択します。- これは、各顧客IDの最小注文価格に対応する行のみを選択することを意味します。
- 選択した行を
customer_id
でグループ化し、min_order_price
とproduct_id
の最小値をそれぞれ選択します。
このクエリを次のように変更して、ニーズに合わせて調整できます。
WITH ranked_orders AS (
SELECT customer_id, product_id, order_price,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY customer_id ORDER BY order_price ASC) AS row_number
FROM orders
)
SELECT customer_id, MIN(order_price) AS min_order_price, product_id
FROM ranked_orders
WHERE row_number = 1 AND order_price > 100
GROUP BY customer_id;
ORDER BY
句を追加して、結果をソートすることができます。例えば、最小注文価格の高い順に顧客を並べ替えるには、次のクエリを使用できます。
WITH ranked_orders AS (
SELECT customer_id, product_id, order_price,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY customer_id ORDER BY order_price ASC) AS row_number
FROM orders
)
SELECT customer_id, MIN(order_price) AS min_order_price, product_id
FROM ranked_orders
WHERE row_number = 1
GROUP BY customer_id
ORDER BY min_order_price DESC;
SELECT
句を変更して、取得する列を選択できます。
これらの変更により、特定のニーズに合ったクエリをカスタマイズすることができます。
以下の追加例は、さまざまな状況で最小値を持つ行を個別に選択する方法を示しています。
- 商品カテゴリごとの最小在庫数量を取得する
WITH ranked_inventory AS (
SELECT product_category, inventory_quantity,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY product_category ORDER BY inventory_quantity ASC) AS row_number
FROM inventory
)
SELECT product_category, MIN(inventory_quantity) AS min_inventory_quantity
FROM ranked_inventory
WHERE row_number = 1
GROUP BY product_category;
- 日付ごとの最大気温を取得する
WITH ranked_temperatures AS (
SELECT date, temperature,
ROW_NUMBER() OVER (PARTITION BY date ORDER BY temperature DESC) AS row_number
FROM temperatures
)
SELECT date, MAX(temperature) AS max_temperature
FROM ranked_temperatures
WHERE row_number = 1
GROUP BY date;
WINDOW 関数は、データセット内の行のサブセットに対して集計計算を実行するために使用できます。 最小値を持つ行を個別に選択するには、MIN()
関数と OVER
句を組み合わせて使用できます。 例えば、顧客ID ごとに最小注文価格 を取得するには、次のクエリを使用できます。
SELECT customer_id, MIN(order_price) OVER (PARTITION BY customer_id) AS min_order_price
FROM orders;
利点:
ROW_NUMBER()
関数を使用するよりも簡潔で読みやすいコードになります。- サブクエリを使用する必要がないため、パフォーマンスが向上する場合があります。
短所:
- すべてのデータベースで WINDOW 関数がサポートされているわけではありません。
集計関数と副クエリを使用する
この方法は、MIN()` 関数と副クエリを使用して、最小値を持つ行を個別に選択します。 例えば、顧客ID ごとに最小注文価格** を取得するには、次のクエリを使用できます。
SELECT c.customer_id, o.order_price
FROM customers AS c
INNER JOIN (
SELECT customer_id, MIN(order_price) AS min_order_price
FROM orders
GROUP BY customer_id
) AS o
ON c.customer_id = o.customer_id;
- ほとんどのデータベースで動作します。
ROW_NUMBER()
関数または WINDOW 関数を使用する方法よりも冗長で複雑なコードになります。- サブクエリを使用しているため、パフォーマンスが低下する可能性があります。
最適な方法を選択する
使用する方法は、特定のニーズと要件によって異なります。 以下の要素を考慮してください。
- 使用しているデータベース: 特定のデータベースでサポートされていない機能を使用することは避けてください。
- パフォーマンス: クエリのパフォーマンスが重要場合は、
ROW_NUMBER()
関数または WINDOW 関数を使用することを検討してください。 - コードの簡潔性: コードが読みやすく、理解しやすいことを重視する場合は、
WINDOW
関数を使用することを検討してください。
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