Delphi アプリケーションで SQLite データベースを使いこなすためのサンプルコード
Delphi アプリケーションで使用する埋め込みデータベース
SQLite
- データ量が多い場合はパフォーマンスが低下
- 複雑なクエリやトランザクションには不向き
- マルチプラットフォーム対応
- データベースファイルが壊れにくい
- 非常に高速な読み書き速度
- サーバ不要でファイルベース
- オープンソースで軽量なデータベース
InterBase
- ライセンス費用がかかる
- マルチスレッドとマルチユーザー環境に対応
- 豊富なデータ型と複雑なクエリに対応
- 高いパフォーマンスと安定性
- サーバ/クライアント型のアーキテクチャ
- 商用データベース
Firebird
- InterBase よりも機能が制限されている
- InterBase と互換性がある
- オープンソースで無料
FireDAC
- 視覚的なデータベース設計ツールが付属
- SQLite、InterBase、Firebird などのデータベースに対応
- Delphi と統合されており、開発が容易
- Embarcadero 製のデータベースコンポーネント
ZeosLib
- 機能が FireDAC よりも制限されている
- FireDAC よりも軽量
- オープンソースで無料のデータベースコンポーネント
選定のポイント
- サポート:技術的なサポートの充実度
- スケーラビリティ:データ量の増加に対応できるかどうか
- パフォーマンス:読み書き速度、処理速度
- コスト:ライセンス費用、保守費用
- 開発環境:Delphi のバージョン、開発者のスキル
- アプリケーションの要件:データ量、アクセス頻度、必要な機能など
// SQLite データベースファイル名
const DBFileName = 'test.db';
// データベース接続
var Conn: TSQLiteConnection;
// データベース接続を開く
procedure OpenConnection;
begin
Conn := TSQLiteConnection.Create(nil);
Conn.ConnectionString := 'Data Source=' + DBFileName;
Conn.Open;
end;
// データベース接続を閉じる
procedure CloseConnection;
begin
Conn.Close;
Conn.Free;
end;
// データベーステーブル作成
procedure CreateTable;
begin
// SQL クエリ
const SQL = 'CREATE TABLE IF NOT EXISTS People (
Id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
Name TEXT NOT NULL,
Age INTEGER NOT NULL
)';
// クエリ実行
var Cmd: TSQLiteCommand := TSQLiteCommand.Create(nil);
Cmd.Connection := Conn;
Cmd.CommandText := SQL;
Cmd.ExecuteNonQuery;
Cmd.Free;
end;
// データ挿入
procedure InsertData;
begin
// SQL クエリ
const SQL = 'INSERT INTO People (Name, Age) VALUES (?, ?)';
// クエリ実行
var Cmd: TSQLiteCommand := TSQLiteCommand.Create(nil);
Cmd.Connection := Conn;
Cmd.CommandText := SQL;
// パラメータ設定
Cmd.Parameters.AddParam('Name', ftString, 'John Doe');
Cmd.Parameters.AddParam('Age', ftInteger, 30);
Cmd.ExecuteNonQuery;
Cmd.Free;
end;
// データ取得
procedure SelectData;
begin
// SQL クエリ
const SQL = 'SELECT * FROM People';
// クエリ実行
var Cmd: TSQLiteCommand := TSQLiteCommand.Create(nil);
Cmd.Connection := Conn;
Cmd.CommandText := SQL;
// データリーダー取得
var Reader: TSQLiteDataReader := Cmd.ExecuteReader;
// データ読み込み
while Reader.Read do
begin
// データ出力
ShowMessage('Id: ' + IntToStr(Reader.FieldByName('Id')));
ShowMessage('Name: ' + Reader.FieldByName('Name'));
ShowMessage('Age: ' + IntToStr(Reader.FieldByName('Age')));
end;
// データリーダー閉じる
Reader.Close;
Cmd.Free;
end;
begin
// データベース接続を開く
OpenConnection;
// データベーステーブル作成
CreateTable;
// データ挿入
InsertData;
// データ取得
SelectData;
// データベース接続を閉じる
CloseConnection;
end.
このコードは、Delphi の FireDAC コンポーネントを使用して SQLite データベースにアクセスしています。 FireDAC は、Delphi に標準で付属しているデータベースコンポーネントです。
実行方法
- 上記のコードを Delphi プロジェクトに貼り付けます。
DBFileName
変数を、使用する SQLite データベースファイル名に変更します。- プロジェクトを実行します。
- SQLite データベースの詳細については、SQLite の公式ドキュメントを参照してください。
- より詳細な情報は、FireDAC のドキュメントを参照してください。
- 上記のコードは、基本的な操作のみをサンプルとして示しています。
Delphi アプリケーションで SQLite データベースにアクセスする他の方法
ADO.NET
ADO.NET は、.NET Framework のデータアクセスコンポーネントです。 Delphi から ADO.NET を使用して SQLite データベースにアクセスするには、以下が必要です。
- ADO.NET への参照設定
- .NET Framework がインストールされていること
ADO.NET を使用した SQLite データベースへのアクセス方法は、以下の通りです。
- SqlConnection オブジェクトを作成し、接続文字列を設定します。
- SqlCommand オブジェクトを作成し、SQL クエリを設定します。
- SqlDataAdapter オブジェクトを作成し、SqlCommand オブジェクトと SqlConnection オブジェクトを関連付けます。
- SqlDataAdapter オブジェクトを使用して、データベースとのデータの読み書きを行います。
ZeosLib は、オープンソースのデータベースコンポーネントライブラリです。 Delphi から ZeosLib を使用して SQLite データベースにアクセスするには、以下が必要です。
- ZeosLib への参照設定
- ZeosLib がインストールされていること
- TZDataset オブジェクトを作成し、TZConnection オブジェクトと TZCommand オブジェクトを関連付けます。
SQLite3 API
SQLite3 API は、SQLite データベースに直接アクセスするための C 言語 API です。 Delphi から SQLite3 API を使用するには、以下が必要です。
- SQLite3 API を使用する Delphi コード
- SQLite3 の開発ライブラリがインストールされていること
- sqlite3_open() 関数を使用して、データベースを開きます。
- sqlite3_prepare_v2() 関数を使用して、SQL クエリを準備します。
- sqlite3_step() 関数を使用して、クエリ結果を処理します。
- sqlite3_finalize() 関数を使用して、クエリを終了します。
どの方法を選択するべきか
どの方法を選択するべきかは、開発者のスキルや要件によって異なります。
- SQLite3 API は、最もパフォーマンスの高い方法ですが、開発スキルが必要となります。
- ZeosLib は、オープンソースのコンポーネントライブラリなので、無料で使用できます。
- ADO.NET は、.NET Framework のデータアクセスコンポーネントなので、.NET Framework との連携が容易です。
- FireDAC は、Delphi に標準で付属しているコンポーネントなので、最も簡単に使用できます。
database delphi desktop