Docker、Ansible、Kubernetesも! PostgreSQLクラスタ作成の5つの方法を徹底比較

2024-06-28

PostgreSQLクラスタとは? 作成方法とは?

PostgreSQLクラスタとは?

PostgreSQLクラスタは、主に以下の2つの利点があります。

  1. パフォーマンス向上: データを複数のディスクに分散配置することで、入出力速度を向上できます。
  2. 可用性向上: 1つのサーバが故障しても、他のサーバでデータベースにアクセスできるため、可用性を向上できます。
  1. 複雑性: 複数のサーバを管理する必要があるため、複雑になります。
  2. コスト: 複数のサーバが必要になるため、コストがかかります。

PostgreSQLクラスタを作成するには、以下の手順を実行します。

  1. 必要なソフトウェアをインストールする:
    • PostgreSQLサーバ
    • クラスタ管理ツール (pg_hba.conf、postgresql.confなど)
  2. データディレクトリを作成する: 各サーバに、データベースデータを格納するディレクトリを作成します。
  3. initdbコマンドを実行する: 各サーバで、initdbコマンドを実行して、データベースクラスタを初期化します。
  4. postgresql.confファイルを編集する: 各サーバのpostgresql.confファイルを編集して、クラスタ設定を指定します。
  5. PostgreSQLサーバを起動する: 各サーバで、PostgreSQLサーバを起動します。

PostgreSQLクラスタ以外にも、PostgreSQLの可用性を向上させる方法はいくつかあります。

  • レプリケーション: データを別のサーバに複製することで、障害発生時に切り替えられます。
  • スタンバイサーバ: 読み取り専用のサーバを用意することで、読み込み負荷を分散できます。

どの方法を選択するかは、要件や予算に応じて判断する必要があります。




PostgreSQLクラスタ作成サンプルコード

注: このコードは、あくまでも例であり、本番環境で使用するには調整が必要になる場合があります。

手順:

サーバ1でデータディレクトリを作成する

mkdir /var/lib/postgresql/data1

サーバ1でinitdbコマンドを実行する

initdb -D /var/lib/postgresql/data1

サーバ1のpostgresql.confファイルを編集する

vi /var/lib/postgresql/data1/postgresql.conf

以下の行を追加または編集します。

port = 54321
listen_addresses = '*'
cluster name = mycluster
vi /var/lib/postgresql/data1/pg_hba.conf
local all all trust
host all all 0.0.0.0/0 md5
mkdir /var/lib/postgresql/data2
initdb -D /var/lib/postgresql/data2
vi /var/lib/postgresql/data2/postgresql.conf
port = 54322
listen_addresses = '*'
cluster name = mycluster
vi /var/lib/postgresql/data2/pg_hba.conf
local all all trust
host all all 0.0.0.0/0 md5

サーバ1とサーバ2でPostgreSQLサーバを起動する

pg_ctl -D /var/lib/postgresql/data1 -l postgres start
pg_ctl -D /var/lib/postgresql/data2 -l postgres start

サーバ1に接続し、クラスタを作成する

psql -p 54321 -U postgres
CREATE CLUSTER mycluster;

これで、PostgreSQLクラスタが作成されました。

注意事項:

  • PostgreSQLクラスタを作成する前に、PostgreSQLの公式ドキュメントを参照することをお勧めします。
  • PostgreSQLクラスタは、複雑なシステムです。十分な知識と経験がない場合は、専門家に依頼することをお勧めします。

このサンプルコードでは、以下の点に注意してください。

  • パスワード認証が有効になっていません。本番環境で使用するには、パスワード認証を有効にする必要があります。
  • pg_hba.confファイルの設定が緩すぎる可能性があります。本番環境で使用するには、pg_hba.confファイルの設定を厳しくする必要があります。
  • クラスタ内のサーバ間の通信が暗号化されていません。本番環境で使用するには、クラスタ内のサーバ間の通信を暗号化する方法を検討する必要があります。



    PostgreSQLクラスタを作成するその他の方法

    Dockerを使用する

    Dockerは、コンテナ化技術を使用して、アプリケーションを簡単に実行できるプラットフォームです。PostgreSQLクラスタをDockerで作成することで、以下の利点があります。

    • セットアップが簡単: Dockerコンテナを使用することで、PostgreSQLクラスタを簡単にセットアップできます。
    • 移植性: Dockerコンテナは、オペレーティングシステムに依存しないため、さまざまな環境で実行できます。
    • スケーラビリティ: Dockerコンテナは、簡単にスケールアップまたはスケールダウンできるため、ワークロードの変化に合わせてクラスタを拡張できます。
    1. Docker Engineをインストールする。
    2. 適切なDockerイメージを選択する。
    3. Dockerコンテナを起動する。
    4. PostgreSQLクライアントを使用して、クラスタに接続する。

      クラウドサービスを使用する

      Amazon Web Services (AWS)、Google Cloud Platform (GCP)、Microsoft Azureなどのクラウドサービスでは、PostgreSQLクラスタを簡単に作成および管理できるサービスを提供しています。クラウドサービスを使用する利点は以下の通りです。

      • スケーラビリティ: クラウドサービスは、ワークロードの変化に合わせてクラスタを自動的にスケールアップまたはスケールダウンできます。
      • 高可用性: クラウドサービスは、高可用性インフラストラクチャ上でPostgreSQLクラスタを実行するため、データ損失のリスクを軽減できます。

      クラウドサービスを使用してPostgreSQLクラスタを作成するには、各クラウドサービスのプロバイダが提供するドキュメントを参照してください。

        Ansibleなどの構成管理ツールを使用する

        Ansibleなどの構成管理ツールを使用して、PostgreSQLクラスタを自動的に作成および管理することもできます。構成管理ツールを使用する利点は以下の通りです。

        • 自動化: 構成管理ツールを使用すると、PostgreSQLクラスタの作成と管理を自動化できます。
        • 再現性: 構成管理ツールを使用すると、クラスタを毎回同じように作成できます。

        Ansibleを使用してPostgreSQLクラスタを作成するには、AnsibleのドキュメントおよびPostgreSQL用のAnsibleロールを参照してください。

          Kubernetesを使用する

          Kubernetesは、コンテナ化されたアプリケーションをデプロイ、管理、スケーリングするためのオープンソースプラットフォームです。Kubernetesを使用してPostgreSQLクラスタを作成することで、以下の利点があります。

          • 高可用性: Kubernetesは、クラスタのノードが故障した場合でも、PostgreSQLクラスタが実行され続けるようにします。
          • コンテナーのオーケストレーション: Kubernetesは、PostgreSQLクラスタに必要なその他のコンテナー (たとえば、Prometheus、Grafana) をオーケストレーションできます。

            PostgreSQLクラスタを作成するには、さまざまな方法があります。最適な方法は、要件や予算に応じて判断する必要があります。


              sql database postgresql


              MySQL INSERT INTO: VALUES vs SET の徹底比較

              MySQL の INSERT INTO は、テーブルに新しい行を挿入するために使用される SQL ステートメントです。このステートメントには、2つの主要な構文があります:VALUES 構文: 挿入する列の値を明示的に指定します。SET 構文: 列名と値のペアを指定します。...


              SQL Server: ソートやフィルタリングに役立つROW_NUMBER関数: 応用例とサンプルコード

              ROW_NUMBER関数は、結果セット内の各行に固有の番号を割り当てるための強力なツールです。ソートやフィルタリング、分析など、様々な場面で威力を発揮します。本ガイドでは、ROW_NUMBER関数の詳細な使用方法と、実用的な例を交えて解説します。...


              PostgreSQLのストアドプロシージャでレコードを操作:RECORD型、カーソル、その他のテクニック

              RECORD型を使用する利点:シンプルでわかりやすい構文データ型を厳密に定義できる例:この例では、get_user_infoという名前の関数を定義しています。この関数は、user_idという引数を受け取り、そのユーザーIDに一致するレコードを返します。レコードは、user_id、username、emailという3つのフィールドを持つRECORD型で定義されています。...


              C#、SQL、LINQ to SQLにおける重複レコード処理の比較

              LINQは、テーブル内の重複レコードを排除するための便利な機能であるDistinctを提供しています。しかし、デフォルトではすべての列に基づいて重複排除が行われるため、特定の列のみを基に重複排除したい場合は、追加の処理が必要となります。C#での実装...


              DockerでPostgreSQL コンテナ起動時にエラー「Postgresql Docker role does not exist」が発生した時の解決策

              このエラーは、Docker コンテナー内で PostgreSQL を実行しているときに発生することがあります。データベースに接続しようとすると、"Postgresql Docker role does not exist" というエラーメッセージが表示されます。...