MySQLで次のレコード/前のレコードを取得する方法

2024-05-26

MySQLで次のレコード/前のレコードを取得する方法

LAG関数とLEAD関数を使う

MySQL 8.0以降では、LAG関数LEAD関数を使用して、前後のレコードの値を取得することができます。これらの関数は、ウィンドウ関数と呼ばれる機能の一部であり、現在の行だけでなく、その前後にある行の値を参照することができます。

例:LAG関数を使って前のレコードの値を取得する

SELECT
  id,
  name,
  LAG(name) OVER (ORDER BY id) AS previous_name
FROM users;

このクエリは、usersテーブルからすべてのレコードを選択し、各レコードのidname、そして1つ前のレコードのnameを取得します。

SELECT
  id,
  name,
  LEAD(name) OVER (ORDER BY id) AS next_name
FROM users;
  • シンプルで分かりやすい構文
  • 任意のオフセットのレコードを取得できる
  • 比較的新しい機能なので、古いバージョンのMySQLでは利用不可
  • MySQL 8.0以降でのみ利用可能
  • 複雑なクエリになると分かりにくくなる

サブクエリを使う

LAG関数とLEAD関数を使用できない場合は、サブクエリを使って前後のレコードを取得することができます。ただし、この方法はLAG関数とLEAD関数よりも複雑になる場合があります。

SELECT
  u.id,
  u.name,
  (
    SELECT name
    FROM users AS v
    WHERE v.id < u.id
    ORDER BY id DESC
    LIMIT 1
  ) AS previous_name
FROM users AS u;
SELECT
  u.id,
  u.name,
  (
    SELECT name
    FROM users AS v
    WHERE v.id > u.id
    ORDER BY id ASC
    LIMIT 1
  ) AS next_name
FROM users AS u;
  • LAG関数とLEAD関数がない古いバージョンのMySQLでも利用可能
  • LAG関数とLEAD関数よりも複雑な構文
  • 処理速度が遅くなる可能性がある

カーソルを使う

MySQLでは、カーソルを使用してレコードを1行ずつ処理することができます。この方法を使うことで、前後のレコードを効率的に取得することができます。

DECLARE cursor_id CURSOR FOR
  SELECT id, name
  FROM users
  ORDER BY id;

OPEN cursor_id;

FETCH NEXT FROM cursor_id INTO @previous_id, @previous_name;

LOOP
  FETCH NEXT FROM cursor_id INTO @id, @name;

  IF @previous_id IS NOT NULL THEN
    -- 前のレコードの処理
  END IF;

  -- 現在のレコードの処理

  IF @id IS NOT NULL THEN
    SET @previous_id = @id;
    SET @previous_name = @name;
  END IF;
END LOOP;

CLOSE cursor_id;

このコードは、usersテーブルからすべてのレコードをカーソルで処理し、前後のレコードの値を保持しながら処理します。

  • 複雑な条件にも対応できる
  • メモリ使用量が少ない
  • 比較的複雑な構文



LAG関数とLEAD関数を使う

-- LAG関数を使って前のレコードの値を取得する
SELECT
  id,
  name,
  LAG(name) OVER (ORDER BY id) AS previous_name
FROM users;

-- LEAD関数を使って次のレコードの値を取得する
SELECT
  id,
  name,
  LEAD(name) OVER (ORDER BY id) AS next_name
FROM users;

サブクエリを使う

-- サブクエリを使って前のレコードの値を取得する
SELECT
  u.id,
  u.name,
  (
    SELECT name
    FROM users AS v
    WHERE v.id < u.id
    ORDER BY id DESC
    LIMIT 1
  ) AS previous_name
FROM users AS u;

-- サブクエリを使って次のレコードの値を取得する
SELECT
  u.id,
  u.name,
  (
    SELECT name
    FROM users AS v
    WHERE v.id > u.id
    ORDER BY id ASC
    LIMIT 1
  ) AS next_name
FROM users AS u;

カーソルを使う

-- カーソルを使って前のレコード/次のレコードを取得する
DECLARE cursor_id CURSOR FOR
  SELECT id, name
  FROM users
  ORDER BY id;

OPEN cursor_id;

FETCH NEXT FROM cursor_id INTO @previous_id, @previous_name;

LOOP
  FETCH NEXT FROM cursor_id INTO @id, @name;

  IF @previous_id IS NOT NULL THEN
    -- 前のレコードの処理
  END IF;

  -- 現在のレコードの処理

  IF @id IS NOT NULL THEN
    SET @previous_id = @id;
    SET @previous_name = @name;
  END IF;
END LOOP;

CLOSE cursor_id;
  • 上記のコードは、usersテーブルという架空のテーブルを使用しています。
  • 各例では、idnameという2つのカラムを持つテーブルを使用しています。
  • 実際のテーブル名やカラム名は、ご自身の環境に合わせて変更してください。

補足

  • 上記のコードはあくまで一例であり、状況に合わせて様々なバリエーションが考えられます。
  • より複雑な条件や処理を追加することも可能です。



    MySQLで次のレコード/前のレコードを取得するその他の方法

    COMMON TABLE EXPRESSION (CTE) を使う

    CTEを使用して、再帰的に前のレコードまたは次のレコードを取得することができます。この方法は、LAG関数とLEAD関数よりも新しい構文ですが、可読性が高く、複雑なクエリを記述しやすくなります。

    WITH recursive previous_record AS (
      SELECT id, name
      FROM users
      WHERE id = @target_id
    
      UNION ALL
    
      SELECT u.id, u.name
      FROM users AS u
      JOIN previous_record AS p ON u.id = p.previous_id
    )
    SELECT * FROM previous_record;
    

    このクエリは、usersテーブルからid@target_idであるレコードを選択し、そのレコードの前のレコードを再帰的に取得します。

    WITH recursive next_record AS (
      SELECT id, name
      FROM users
      WHERE id = @target_id
    
      UNION ALL
    
      SELECT u.id, u.name
      FROM users AS u
      JOIN next_record AS n ON u.id = n.next_id
    )
    SELECT * FROM next_record;
    
    • 可読性が高い
    • 複雑なクエリを記述しやすい

      ウィンドウフレームを使う

      MySQL 8.0以降では、ウィンドウフレームを使用して、前後のレコードを効率的に取得することができます。ウィンドウフレームは、現在の行だけでなく、その前後にある一定範囲の行を対象とした処理を行うことができます。

      SELECT
        id,
        name,
        FIRST_VALUE(name) OVER (ORDER BY id ROWS BETWEEN PRECEDING 1 AND CURRENT ROW) AS previous_name
      FROM users;
      
      SELECT
        id,
        name,
        FIRST_VALUE(name) OVER (ORDER BY id ROWS BETWEEN CURRENT ROW AND FOLLOWING 1) AS next_name
      FROM users;
      

          ストアドプロシージャを使用して、前後のレコードを取得することができます。ストアドプロシージャは、複雑な処理をカプセル化することができ、可読性とメンテナンス性を向上させることができます。

          CREATE PROCEDURE get_previous_record(
            IN target_id INT,
            OUT previous_id INT,
            OUT previous_name VARCHAR(255)
          )
          BEGIN
            SELECT
              previous_id,
              previous_name
            FROM users
            WHERE id < target_id
            ORDER BY id DESC
            LIMIT 1;
          END PROCEDURE;
          
          CREATE PROCEDURE get_next_record(
            IN target_id INT,
            OUT next_id INT,
            OUT next_name VARCHAR(255)
          )
          BEGIN
            SELECT
              next_id,
              next_name
            FROM users
            WHERE id > target_id
            ORDER BY id ASC
            LIMIT 1;
          END PROCEDURE;
          
          CALL get_previous_record(10, @previous_id, @previous_name);
          SELECT @previous_id, @previous_name;
          
          CALL get_next_record(10, @next_id, @next_name);
          SELECT @next_id, @next_name;
          

          sql mysql


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