SQLとSQLiteで範囲選択をマスター! BETWEEN句とWHERE句を使いこなす
SQLとSQLiteで範囲でレコードを選択する方法
SQLとSQLiteで特定の範囲のレコードを選択することは、データ分析やレポート作成において非常に重要です。ここでは、2つの主要な方法であるBETWEEN句とWHERE句を使った範囲選択について、分かりやすく解説します。
BETWEEN句を使う
BETWEEN句は、列の値が指定した範囲内にあるレコードを選択する場合によく使用されます。構文は以下の通りです。
SELECT * FROM table_name
WHERE column_name BETWEEN start_value AND end_value;
例:
SELECT * FROM customers
WHERE age BETWEEN 20 AND 30;
このクエリは、customers
テーブルから年齢が20歳から30歳までのすべての顧客レコードを選択します。
BETWEEN句の注意点
- BETWEEN句は、数値列だけでなく、文字列列や日付列にも使用できます。
- 範囲の境界値は、含むことも除外することもできます。
- 複数の列に対して範囲条件を指定するには、AND句と組み合わせて使用します。
WHERE句を使う
WHERE句は、より柔軟な範囲選択を可能にする汎用的な条件式です。構文は以下の通りです。
SELECT * FROM table_name
WHERE column_name >= start_value AND column_name <= end_value;
SELECT * FROM orders
WHERE order_date >= '2023-01-01' AND order_date <= '2023-12-31';
このクエリは、orders
テーブルから2023年1月1日から2023年12月31日までのすべての注文レコードを選択します。
WHERE句の注意点
- WHERE句は、不等号(>, <, >=, <=)だけでなく、論理演算子(AND, OR, NOT)なども使用できます。
- LIKE句を使用すれば、文字列列のあいまい検索も可能です。
- サブクエリを使用すれば、より複雑な範囲選択を行うことができます。
- GROUP BY句とHAVING句を使用すれば、集計結果に対して範囲条件を指定することができます。
- ウィンドウ関数を使用すれば、前後のレコードと比較した範囲選択を行うことができます。
CREATE TABLE customers (
customer_id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
name TEXT NOT NULL,
age INTEGER NOT NULL,
email TEXT UNIQUE NOT NULL
);
INSERT INTO customers (name, age, email)
VALUES
('田中 太郎', 25, '[email protected]'),
('佐藤 花子', 32, '[email protected]'),
('鈴木 健太', 40, '[email protected]'),
('高橋 美咲', 28, '[email protected]'),
('伊藤 優子', 35, '[email protected]');
BETWEEN 句を使った範囲選択
SELECT * FROM customers
WHERE age BETWEEN 20 AND 30;
結果:
customer_id | name | age | email
------------+------------+-----+---------------------
2 | 佐藤 花子 | 32 | [email protected]
4 | 高橋 美咲 | 28 | [email protected]
WHERE 句を使った範囲選択
SELECT * FROM orders
WHERE order_date >= '2023-01-01' AND order_date <= '2023-12-31';
(出力結果は省略)
説明
- 上記のコードは、SQLite データベースに
customers
とorders
という2つのテーブルを作成します。 customers
テーブルには、顧客の名前、年齢、電子メールアドレスなどの情報が格納されます。orders
テーブルには、注文日、顧客 ID、注文内容などの情報が格納されます。- 実際の使用例では、テーブル名、列名、値を置き換えてください。
- データベースを操作する前に、必ずバックアップを取ってください。
サブクエリを使う
サブクエリを使用すると、より複雑な範囲選択を行うことができます。例えば、あるテーブルから特定のIDを持つレコードの範囲を選択する場合、以下のようなクエリを使用できます。
SELECT * FROM customers
WHERE customer_id IN (
SELECT customer_id FROM orders
WHERE order_date >= '2023-01-01' AND order_date <= '2023-12-31'
);
このクエリは、customers
テーブルから、orders
テーブルの order_date
が2023年1月1日から2023年12月31日までのすべての注文に関連する顧客レコードを選択します。
GROUP BY句とHAVING句を使う
GROUP BY句とHAVING句を使用すると、集計結果に対して範囲条件を指定することができます。例えば、各年齢層の顧客数をカウントし、そのうち20歳から30歳の顧客数を表示するには、以下のようなクエリを使用できます。
SELECT age_group, COUNT(*) AS customer_count
FROM customers
GROUP BY age_group
HAVING age_group BETWEEN 20 AND 30;
このクエリは、customers
テーブルを年齢層ごとにグループ化し、各グループの顧客数をカウントします。HAVING句を使用して、結果を20歳から30歳の顧客のみに絞り込みます。
ウィンドウ関数を使う
ウィンドウ関数を使用すると、前後のレコードと比較した範囲選択を行うことができます。例えば、各顧客の注文履歴の中で、注文金額が前年の注文金額よりも高いものをすべて選択するには、以下のようなクエリを使用できます。
SELECT * FROM orders
WHERE order_amount > (
SELECT order_amount
FROM orders
WHERE customer_id = current_order.customer_id
ORDER BY order_date DESC
LIMIT 1
);
このクエリは、orders
テーブルから各顧客の最新の注文レコードを選択します。ウィンドウ関数を使用して、現在の注文金額と前年の注文金額を比較し、前年よりも金額が高い注文のみを選択します。
カーソルを使う
カーソルを使用すると、よりきめ細かい制御で範囲を選択することができます。しかし、カーソルは一般的に他の方法よりも処理速度が遅いため、注意が必要です。
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