[SQL Server]ユーザー定義テーブル型はもう古い?柔軟なデータ管理を実現する最新テクニック
SQL Serverでユーザー定義テーブル型を変更する
しかし、SQL Serverでは、作成後にユーザー定義テーブル型の構造を変更することはできません。これは、UserDefinedTableType
クラスが Alter
メソッドをサポートしていないためです。
ユーザー定義テーブル型を変更したい場合は、以下のいずれかの方法を選択する必要があります。
新しいユーザー定義テーブル型を作成する
既存のユーザー定義テーブル型とは別に、新しいユーザー定義テーブル型を作成することができます。 新しいテーブル型には、必要な変更を加えることができます。
既存のテーブルですでに使用されているユーザー定義テーブル型を変更する必要がある場合は、そのテーブルのデータを新しいテーブル型に移行する必要があります。
既存のユーザー定義テーブル型を使用するアプリケーションを変更する
既存のユーザー定義テーブル型の構造を変更できない場合は、そのテーブル型を使用するアプリケーションを、新しい構造に合わせて変更する必要があります。
これは、アプリケーションで使用する列の名前、データ型、制約を変更することを含む可能性があります。
ユーザー定義テーブル型には、以下の制約があります。
- 作成後に構造を変更することはできません。
- CHECK 制約を使用することはできますが、型を変更できないために例外がスローされる場合があります。
補足
- SQL Server 2016 以降では、スキーマバインディングを使用して、ユーザー定義テーブル型の列にデフォルト値を指定することができます。
SQL Serverでは、ユーザー定義テーブル型の構造を変更することはできません。 ユーザー定義テーブル型を変更したい場合は、新しいテーブル型を作成するか、既存のテーブル型を使用するアプリケーションを変更する必要があります。
SQL Serverでユーザー定義テーブル型を変更する:サンプルコード
-- ユーザー定義テーブル型を作成する
CREATE TYPE Employee AS TABLE (
EmployeeID INT PRIMARY KEY,
FirstName NVARCHAR(50),
LastName NVARCHAR(50),
HireDate DATE
);
-- 列を追加する
ALTER TYPE Employee
ADD DepartmentID INT;
説明
CREATE TYPE
ステートメントを使用して、Employee
という名前のユーザー定義テーブル型を作成します。- このテーブル型には、
EmployeeID
、FirstName
、LastName
、HireDate
の 4 つの列があります。 EmployeeID
列は主キーとして定義されています。ALTER TYPE
ステートメントを使用して、既存のユーザー定義テーブル型にDepartmentID
という列を追加します。
注意事項
- この例では、
Employee
テーブル型には既存のデータがあると仮定しています。 - 列を追加する前に、既存のデータに影響を与えないことを確認する必要があります。
SQL Serverでユーザー定義テーブル型を変更する:代替方法
新しいバージョンとして再作成する
新しいユーザー定義テーブル型を作成し、必要な変更を加えます。 新しいテーブル型には、v2
や new
などの名前を付け、既存のテーブル型とは区別します。
また、アプリケーションで新しいテーブル型を使用するように、関連するコードを更新する必要があります。
例:
-- 新しいユーザー定義テーブル型を作成する
CREATE TYPE EmployeeV2 AS TABLE (
EmployeeID INT PRIMARY KEY,
FirstName NVARCHAR(50),
LastName NVARCHAR(50),
HireDate DATE,
DepartmentID INT
);
-- 既存のデータを新しいテーブル型に移行する
INSERT INTO EmployeeV2
SELECT EmployeeID, FirstName, LastName, HireDate, DepartmentID
FROM Employee;
-- アプリケーションで新しいテーブル型を使用するようにコードを更新する
ビューを使用する
既存のユーザー定義テーブル型に基づいてビューを作成し、ビューに対して必要な変更を加えます。 ビューは、ユーザー定義テーブル型の論理的な表現であり、その構造を変更することはできます。
ただし、ビューはデータ自体を格納するわけではないため、パフォーマンス上の影響を考慮する必要があります。 また、ビューを使用するアプリケーションは、ビューの定義に依存するため、ビューを変更する場合はアプリケーションのコードも更新する必要があります。
-- 既存のユーザー定義テーブル型に基づいてビューを作成する
CREATE VIEW EmployeeView AS
SELECT EmployeeID, FirstName, LastName, HireDate, DepartmentID
FROM Employee;
-- ビューに対して必要な変更を加える
ALTER VIEW EmployeeView
AS
SELECT EmployeeID, FirstName, LastName, HireDate, DepartmentID, DepartmentName
FROM Employee
JOIN Department ON Employee.DepartmentID = Department.DepartmentID;
-- アプリケーションでビューを使用するようにコードを更新する
データ型変換を使用する
既存の列のデータ型を、必要な新しいデータ型に変換することができます。 ただし、この方法は、列の構造を変更することはできず、新しいデータ型が元の列のデータ型と互換性がある場合にのみ使用できます。
-- 列のデータ型を変換する
ALTER TABLE Employee
ALTER COLUMN HireDate DATETIME2;
- 上記の方法は、いずれも状況によっては複雑な場合があり、データ損失などのリスクを伴う可能性があります。
- 変更を加える前に、必ずデータベースのバックアップを取るようにしてください。
- 複雑な変更を行う場合は、SQL Server の専門家に相談することをお勧めします。
SQL Server でユーザー定義テーブル型の構造を変更することはできませんが、上記のような代替方法で目的を達成できる可能性があります。
適切な方法は、具体的な状況と要件によって異なります。
変更を加える前に、リスクを慎重に評価し、適切な対策を講じてください。
sql-server user-defined-types