SQL Server 2008以降でIPアドレスを格納する:INETデータ型の活用

2024-06-16

SQL ServerでIPアドレスを格納するためのデータ型

VARCHAR(45)

最も一般的な方法は、VARCHAR(45) データ型を使用することです。これは、最大45文字の文字列を格納できる可変長文字列データ型です。IPアドレスは最大39文字なので、VARCHAR(45) で十分な容量を確保できます。

長所:

  • シンプルで使いやすい
  • 他のデータ型と互換性が高い
  • 様々な形式のIPアドレスを格納できる (IPv4、IPv6など)
  • ストレージ効率が劣る
  • IPアドレス特有の操作 (サブネットマスクの比較など) が困難

BINARY(16)

IPアドレスをバイナリ形式で格納したい場合は、BINARY(16) データ型を使用できます。これは、16バイトのバイナリデータを格納できるデータ型です。

  • IPアドレスの比較操作が高速
  • 文字列として扱うことが困難

VARBINARY(16)BINARY(16) に似ていますが、格納できるバイト数が可変長である点が異なります。最小サイズは1バイトで、最大サイズは16バイトです。

  • ストレージ効率と柔軟性を兼ね備えている
  • BINARY(16) と同様に、他のデータ型との互換性が低い

SQL Server 2008以降: INET データ型

SQL Server 2008以降では、IPアドレスを格納するために専用の INET データ型が導入されました。このデータ型は、IPv4とIPv6両方のアドレスをサポートし、IPアドレス特有の操作 (サブネットマスクの比較など) を容易に行うことができます。

  • IPアドレスの格納と操作に特化している
  • ストレージ効率とパフォーマンスが高い
  • SQL Server 2008以降でのみ利用可能

その他の選択肢:

上記のデータ型以外にも、IPアドレスを格納する方法はいくつかあります。例えば、BIGINT データ型を使用してIPアドレスを数値として格納したり、USERDEFINED DATA TYPE を作成して独自の要件を満たすデータ型を定義したりすることもできます。

最適なデータ型は、個々の要件によって異なります。以下の点を考慮して選択してください。

  • 必要な機能: IPアドレスの比較操作が必要かどうか、IPv4とIPv6両方のアドレスをサポートする必要があるかどうかなど
  • パフォーマンス: ストレージ効率とパフォーマンス要件
  • 互換性: 他のシステムとの互換性

    SQL ServerでIPアドレスを格納するには、様々なデータ型が利用できます。それぞれの長所と短所を理解し、状況に合ったものを選択することが重要です。




    SQL ServerでIPアドレスを格納するサンプルコード

    CREATE TABLE dbo.IPs (
      ip_address VARCHAR(45) NOT NULL PRIMARY KEY
    );
    
    INSERT INTO dbo.IPs (ip_address)
    VALUES ('192.168.1.100');
    
    SELECT * FROM dbo.IPs;
    
    CREATE TABLE dbo.IPs (
      ip_address BINARY(16) NOT NULL PRIMARY KEY
    );
    
    DECLARE @ip_address BINARY(16);
    SET @ip_address = CONVERT(BINARY(16), '192.168.1.100');
    
    INSERT INTO dbo.IPs (ip_address)
    VALUES (@ip_address);
    
    SELECT * FROM dbo.IPs;
    
    CREATE TABLE dbo.IPs (
      ip_address VARBINARY(16) NOT NULL PRIMARY KEY
    );
    
    DECLARE @ip_address VARBINARY(16);
    SET @ip_address = CONVERT(VARBINARY(16), '192.168.1.100');
    
    INSERT INTO dbo.IPs (ip_address)
    VALUES (@ip_address);
    
    SELECT * FROM dbo.IPs;
    

    INET データ型を使用する (SQL Server 2008以降)

    CREATE TABLE dbo.IPs (
      ip_address INET NOT NULL PRIMARY KEY
    );
    
    INSERT INTO dbo.IPs (ip_address)
    VALUES ('192.168.1.100');
    
    SELECT * FROM dbo.IPs;
    

    説明:

    • 上記のコードは、dbo.IPs という名前のテーブルを作成します。このテーブルには、ip_address という名前の列があり、これがIPアドレスを格納します。
    • 各例では、異なるデータ型を使用してIPアドレスを格納する方法を示しています。
    • INSERT ステートメントを使用して、テーブルにIPアドレスを挿入します。

    補足:

    • 実際のコードでは、必要に応じてエラー処理やその他のロジックを追加する必要があります。
    • 上記のコードはあくまで例であり、状況に応じて変更する必要があります。



    SQL ServerでIPアドレスを格納するその他の方法

    ユーザー定義データ型 (UDT) を使用する

    独自の要件を満たすデータ型を定義したい場合は、USERDEFINED DATA TYPE (UDT) を作成することができます。UDTは、SQL Serverによって提供される組み込みデータ型を拡張したり、新しい機能を追加したりすることができます。

    :

    CREATE TYPE dbo.IP_ADDRESS AS BINARY(16)
    CHECK (LEN(@ip_address) = 16)
    GO
    
    CREATE TABLE dbo.IPs (
      ip_address dbo.IP_ADDRESS NOT NULL PRIMARY KEY
    );
    
    INSERT INTO dbo.IPs (ip_address)
    VALUES (CONVERT(BINARY(16), '192.168.1.100'));
    
    SELECT * FROM dbo.IPs;
    

    IPアドレスを数値として格納する

    IPアドレスを数値として格納したい場合は、BIGINT データ型を使用することができます。この方法は、IPv4アドレスのみを格納する場合に有効です。

    CREATE TABLE dbo.IPs (
      ip_address BIGINT NOT NULL PRIMARY KEY
    );
    
    DECLARE @ip_address BIGINT;
    SET @ip_address = CONVERT(BIGINT, '192.168.1.100');
    
    INSERT INTO dbo.IPs (ip_address)
    VALUES (@ip_address);
    
    SELECT * FROM dbo.IPs;
    

    サードパーティ製のライブラリを使用する

    IPアドレスの操作を簡素化したい場合は、サードパーティ製のライブラリを使用することができます。これらのライブラリは、IPアドレスの検証、サブネットマスクの比較、IPアドレス範囲の生成などの機能を提供することがあります。

    -- 例: SQL Server用のオープンソースIPアドレスライブラリである"IpAddressLib"を使用する
    
    -- IpAddressLibのインストール
    -- https://github.com/ipaddresslib/ipaddresslib-sql
    
    CREATE TABLE dbo.IPs (
      ip_address BINARY(16) NOT NULL PRIMARY KEY
    );
    
    DECLARE @ip_address BINARY(16), @subnet_mask BINARY(16);
    SET @ip_address = CONVERT(BINARY(16), '192.168.1.100');
    SET @subnet_mask = CONVERT(BINARY(16), '255.255.255.0');
    
    -- IpAddressLibを使用して、IPアドレスがサブネットマスク内にあるかどうかを確認する
    DECLARE @is_in_subnet INT;
    SELECT @is_in_subnet = dbo.fn_ip_in_subnet(@ip_address, @subnet_mask);
    
    SELECT @is_in_subnet;
    

    注意事項:

    • UDTとサードパーティ製のライブラリを使用する場合は、パフォーマンスと互換性の影響を考慮する必要があります。

    SQL ServerでIPアドレスを格納するには、様々な方法があります。最適な方法は、個々の要件によって異なります。上記の情報を参考に、状況に合った方法を選択してください。


    sql-server t-sql sql-server-2005


    SQL Server 2005でLEFT OUTER JOINで左側のレコードよりも多いレコードを取得する方法

    このため、LEFT OUTER JOIN では、左側のテーブルよりも多くのレコードが返されることがあります。例:次の表を考えてみましょう。| 左側のテーブル (Customers) | |---|---|LEFT OUTER JOIN を使用してこれらのテーブルを結合すると、次の結果になります。...


    .NET、SQL Server 2008で発生する「A connection was successfully established with the server, but then an error occurred during the pre-login handshake」エラーの詳細解説と解決策

    このエラーは、.NET アプリケーションが SQL Server 2008 に接続しようとした際に発生することがあります。接続自体は確立できたものの、ログイン前のハンドシェイク処理中に問題が発生したことを示しています。このエラーは、様々な原因によって発生する可能性があり、状況によって適切な解決策が異なります。...


    REPLACE 関数はもう古い?SQL Server でスマートなテキスト置換を実現する代替方法

    STRING_AGG 関数と SUBSTRING 関数この方法は、複雑な置換パターンや複数回の置換に適しています。長所:複雑な置換パターンに対応可能複数回の置換が可能REPLACE 関数よりも処理速度が遅い場合がある可読性が低いCASE 式...


    C#, ASP.NET, SQL Server で発生する「データベース使用中のため削除できない」エラー:徹底解説と解決策

    C#, ASP. NET, SQL Server を用いた開発において、データベース削除時に "データベース使用中のため削除できない" というエラーが発生することがあります。このエラーは、削除しようとしているデータベースが現在何らかの処理で使用されていることを示します。...


    SQL WHERE 句で列エイリアスを使用するサンプルコード

    SQL で SELECT 句で列エイリアスを定義した場合、WHERE 句でそのエイリアスを使用して列を参照することができます。これは、特に列名が長い場合や、複数のテーブルから同じ名前の列を選択する場合に役立ちます。方法WHERE 句で列エイリアスを参照するには、次の構文を使用します。...


    SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



    SQLデータベースにおけるクライアントIPアドレスの最大長

    IPアドレスには、IPv4とIPv6の2つのバージョンがあります。それぞれ異なるフォーマットと最大長を持ちます。IPv4:32ビットの整数で表現10進表記で4つの数字をドットで区切る例: 192. 168. 1.1最大長: 15文字16進表記で8つのグループをコロンで区切る