SQL OUTER JOIN: 左結合とレコード数

2024-09-26

問題: 左結合(LEFT OUTER JOIN)は、左側のテーブルのすべてのレコードと、右側のテーブルのマッチするレコードを結合します。しかし、なぜ左結合が左側のテーブルよりも多くのレコードを返すことができるのでしょうか?

これは、左結合の定義と、NULL 値の扱い方に関連しています。

  1. 左結合の定義:

    • 左結合は、左側のテーブルのすべてのレコードを返すことを保証します。
    • 右側のテーブルのマッチするレコードが見つからない場合、右側の列には NULL 値が挿入されます。
  2. NULL 値の扱い:

    • SQL では、NULL 値は "未知の値" と解釈されます。
    • 2 つの NULL 値の比較は、通常、結果が不明であるため、比較演算子 (เช่น =, !=) を使用しても一致しないものと見なされます。

例:

SELECT *
FROM TableA LEFT OUTER JOIN TableB ON TableA.ColumnA = TableB.ColumnB;
  • TableA に 100 レコードがあり、TableB に 50 レコードがあるとします。
  • TableA の ColumnA には、TableB の ColumnB と一致する値が 70 レコードだけ存在するとします。
  • 左結合を実行すると、次のようになります:
    • TableA の 100 レコードすべてが結果に含まれます。
    • TableB の 70 レコードがマッチする ColumnA のレコードと結合されます。
    • TableA の残りの 30 レコードは、TableB の ColumnB に NULL 値が挿入されて結合されます。

結果:

最終的に、左結合は 100 レコードを返します。これは、左側のテーブルである TableA のすべてのレコードが含まれるためです。右側のテーブルである TableB のレコードは、マッチするレコードが存在する場合にのみ結合されます。




左結合とレコード数の例

CREATE TABLE TableA (
    ColumnA INT PRIMARY KEY
);

CREATE TABLE TableB (
    ColumnB INT PRIMARY KEY,
    ColumnC VARCHAR(50)
);

INSERT INTO TableA (ColumnA) VALUES (1), (2), (3), (4), (5);
INSERT INTO TableB (ColumnB, ColumnC) VALUES (1, 'A'), (2, 'B'), (3, 'C');

SELECT *
FROM TableA LEFT OUTER JOIN TableB ON TableA.ColumnA = TableB.ColumnB;

解説:

  1. テーブルの作成:

    • TableATableB という 2 つのテーブルを作成します。
    • TableA には ColumnA という列があり、TableB には ColumnBColumnC という列があります。
  2. データの挿入:

    • TableA に 5 つのレコードを挿入します。
    • TableA を左側のテーブル、TableB を右側のテーブルとして左結合を実行します。
    • 結合条件は、TableA.ColumnATableB.ColumnB が一致することです。
ColumnA | ColumnB | ColumnC
------- | ------- | --------
1       | 1       | A
2       | 2       | B
3       | 3       | C
4       | NULL    | NULL
5       | NULL    | NULL

分析:

  • TableA には 5 つのレコードがありますが、TableB には 3 つのレコードしかありません。
  • TableB のレコードは、マッチするレコードが存在する場合にのみ結合されます。
  • TableA のレコード 4 と 5 は、TableB のレコードとマッチしないため、ColumnBColumnC に NULL 値が挿入されます。



代替方法:

  1. サブクエリを使用:

    • 左側のテーブルのすべてのレコードをサブクエリで取得し、右側のテーブルと結合します。
    • この方法では、左側のテーブルのすべてのレコードが確実に含まれます。
    SELECT *
    FROM TableA
    LEFT JOIN (
        SELECT ColumnB, ColumnC
        FROM TableB
    ) AS Subquery ON TableA.ColumnA = Subquery.ColumnB;
    
  2. UNION ALL を使用:

    • 左側のテーブルのすべてのレコードと、右側のテーブルのすべてのレコードを UNION ALL で結合します。
    SELECT ColumnA, ColumnB, ColumnC
    FROM TableA
    FULL OUTER JOIN TableB ON TableA.ColumnA = TableB.ColumnB;
    
  3. CASE WHEN を使用:

    • 左側のテーブルのすべてのレコードを結合し、右側のテーブルのレコードが存在しない場合は、右側の列に NULL 値を挿入します。
    SELECT
        TableA.ColumnA,
        CASE WHEN TableB.ColumnB IS NULL THEN NULL ELSE TableB.ColumnB END AS ColumnB,
        CASE WHEN TableB.ColumnB IS NULL THEN NULL ELSE TableB.ColumnC END AS ColumnC
    FROM TableA
    LEFT JOIN TableB ON TableA.ColumnA = TableB.ColumnB;
    

選択基準:

  • サブクエリ: 複雑な条件や計算が必要な場合に適しています。
  • UNION ALL: 両方のテーブルのすべてのレコードを結合する必要がある場合に適しています。
  • CASE WHEN: シンプルな条件で右側の列に NULL 値を挿入する必要がある場合に適しています。

sql sql-server sql-server-2005



SQL Serverデータベースのバージョン管理:Subversion(SVN)との連携方法

この解説では、Subversion(SVN)と呼ばれるバージョン管理システムを用いて、SQL Serverデータベースのバージョン管理を行う方法について説明します。SVNは、ファイルやディレクトリのバージョン管理に広く用いられるオープンソースツールであり、データベースのバージョン管理にも活用できます。...


SQL Server 6.5 からのアップグレードに関する専門家のサポート

SQL Server 6.5 は 2000 年にリリースされた古いバージョンであり、現在ではサポートされていません。最新の機能やセキュリティパッチを利用するためには、新しいバージョンへのアップグレードが必要です。アップグレード方法アップグレード方法はいくつかありますが、一般的には以下の 2 つの方法が選択されます。...


INSERT INTOステートメントのIGNOREオプションでMySQL REPLACE INTOを代替

MySQLのREPLACE INTOコマンドは、SQL Server 2005では完全に同じように実装されていません。しかし、いくつかの代替方法を用いることで、同様の動作を実現することができます。REPLACE INTO とはREPLACE INTOは、INSERT INTOと似ていますが、以下の点が異なります。...


INSERT INTOステートメントのIGNOREオプションでMySQL REPLACE INTOを代替

MySQLのREPLACE INTOコマンドは、SQL Server 2005では完全に同じように実装されていません。しかし、いくつかの代替方法を用いることで、同様の動作を実現することができます。REPLACE INTO とはREPLACE INTOは、INSERT INTOと似ていますが、以下の点が異なります。...


Subversion を使用したデータベース構造変更のバージョン管理

データベース構造変更をバージョン管理システムで管理することは、データベースの開発と運用において非常に重要です。バージョン管理システムを使用することで、以下のメリットを得ることができます。変更履歴の追跡: 過去の変更内容を詳細に追跡することができ、どの変更が問題を引き起こしたのかを特定しやすくなります。...



SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



SQL Server Profilerを使ってSQL Serverテーブルの変更をチェックする

Change Trackingは、テーブルレベルで変更されたデータを追跡する機能です。有効にすると、どの行が挿入、更新、削除されたかを追跡できます。メリット比較的軽量な機能設定が簡単クエリで変更内容を取得できる変更されたデータの内容は追跡できない


SQL Server Profilerを使ってSQL Serverテーブルの変更をチェックする

Change Trackingは、テーブルレベルで変更されたデータを追跡する機能です。有効にすると、どの行が挿入、更新、削除されたかを追跡できます。メリット比較的軽量な機能設定が簡単クエリで変更内容を取得できる変更されたデータの内容は追跡できない


初心者でも安心!PHPでフラットファイルデータベースを始めるためのガイド

PHPは、Web開発に広く使用されているプログラミング言語です。SQLは、データベースとのやり取りに使用される構造化照会言語です。フラットファイルデータベースは、PHPとSQLを使用して読み書きできます。軽量で高速設定と管理が簡単習得しやすい


C#/VB.NET プログラマー必見!T-SQL CAST デコードのすべて

T-SQL CAST は、データを異なるデータ型に変換する関数です。C#/VB. NET で T-SQL CAST を使用する場合、デコードが必要になることがあります。この解説では、T-SQL CAST のデコード方法について、C#/VB


データ移行ツール、クラウドサービス、オープンソースツールを使って SQL Server 2005 から MySQL へデータを移行する

このチュートリアルでは、SQL Server 2005 から MySQL へデータを移行する方法について 3 つの方法を説明します。方法 1: SQL Server Management Studio を使用方法 2: bcp コマンドを使用