PostgreSQLのデータ制約を極める:ENUM型、CHECK制約、DEFAULT制約、UNIQUE制約、PRIMARY KEY制約、FOREIGN KEY制約

2024-04-13

PostgreSQL における ENUM データ型と CHECK 制約

一方、CHECK 制約 は、列の値が特定の条件を満たすように制約するものです。これは、データの整合性を保ち、誤った値がデータベースに挿入されるのを防ぐために使用されます。

ENUM データ型と CHECK 制約 を組み合わせることで、より強力なデータ検証と制約を実現できます。

具体的な例

性別 をモデル化する場合、次のように ENUM データ型と CHECK 制約を使用できます。

CREATE TABLE users (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  gender ENUM('male', 'female', 'other') NOT NULL,
  CHECK (gender IN ('male', 'female', 'other'))
);

この場合、gender 列には malefemale、または other のいずれかの値のみを格納できます。他の値を挿入しようとすると、エラーが発生します。

CREATE TABLE appointments (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  date DATE NOT NULL,
  weekday ENUM('monday', 'tuesday', 'wednesday', 'thursday', 'friday', 'saturday', 'sunday') NOT NULL,
  CHECK (weekday IN ('monday', 'tuesday', 'wednesday', 'thursday', 'friday', 'saturday', 'sunday'))
);

メリット

ENUM データ型と CHECK 制約を組み合わせるメリットは次のとおりです。

  • データの整合性を保つことができます。
  • コードの可読性を向上させることができます。

デメリット

  • 定義する値の数を増やす必要がある場合があります。
  • 制約を追加することで、クエリのパフォーマンスが低下する可能性があります。

ENUM データ型と CHECK 制約は、PostgreSQL でデータの整合性を保ち、誤った値がデータベースに挿入されるのを防ぐのに役立つ強力なツールです。

補足

  • PostgreSQL には、ENUM データ型以外にも、有限個の定数値を格納できるデータ型として integervarchar などがあります。
  • CHECK 制約は、列だけでなく、テーブル全体にも適用できます。



PostgreSQL における ENUM データ型と CHECK 制約:サンプルコード

-- users テーブルの作成
CREATE TABLE users (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  gender ENUM('male', 'female', 'other') NOT NULL,
  CHECK (gender IN ('male', 'female', 'other'))
);

-- データの挿入
INSERT INTO users (name, gender) VALUES ('John Doe', 'male');
INSERT INTO users (name, gender) VALUES ('Jane Doe', 'female');
INSERT INTO users (name, gender) VALUES ('Peter Jones', 'other');

-- データの選択
SELECT * FROM users;

-- エラーが発生する例
INSERT INTO users (name, gender) VALUES ('Mary Smith', 'invalid');

曜日 をモデル化する場合のサンプルコード:

-- appointments テーブルの作成
CREATE TABLE appointments (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  date DATE NOT NULL,
  weekday ENUM('monday', 'tuesday', 'wednesday', 'thursday', 'friday', 'saturday', 'sunday') NOT NULL,
  CHECK (weekday IN ('monday', 'tuesday', 'wednesday', 'thursday', 'friday', 'saturday', 'sunday'))
);

-- データの挿入
INSERT INTO appointments (date, weekday) VALUES ('2024-04-12', 'friday');
INSERT INTO appointments (date, weekday) VALUES ('2024-04-13', 'saturday');
INSERT INTO appointments (date, weekday) VALUES ('2024-04-14', 'sunday');

-- データの選択
SELECT * FROM appointments;

-- エラーが発生する例
INSERT INTO appointments (date, weekday) VALUES ('2024-04-15', 'invalid');

説明

  • 上記のコードは、PostgreSQL における ENUM データ型と CHECK 制約の使用方法を示しています。
  • users テーブルには、idnamegender の 3 つの列があります。gender 列には、malefemale、または other のいずれかの値のみを格納できます。
  • appointments テーブルには、iddateweekday の 3 つの列があります。weekday 列には、mondaytuesdaywednesday ... などのいずれかの値のみを格納できます。
  • コードには、データの挿入と選択の例も示されています。
  • エラーが発生する例も示されています。
  • 上記のコードはあくまで例であり、実際の用途に合わせて変更する必要があります。
  • PostgreSQL には、さまざまなデータ型と制約が用意されています。詳細については、PostgreSQL のドキュメントを参照してください。
  • 日本語で PostgreSQL に関する情報を提供している Web サイトもあります。



PostgreSQL におけるデータ制約の他の方法

DEFAULT 制約は、列にデフォルト値を設定するものです。これは、列に値が明示的に指定されない場合に、その値が自動的に挿入されるようにします。

CREATE TABLE users (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  gender ENUM('male', 'female', 'other') NOT NULL DEFAULT 'other',
  CHECK (gender IN ('male', 'female', 'other'))
);

この場合、gender 列に値が明示的に指定されない場合は、デフォルト値として other が設定されます。

NOT NULL 制約は、列が NULL 値にならないようにします。

CREATE TABLE users (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  gender ENUM('male', 'female', 'other') NOT NULL,
  CHECK (gender IN ('male', 'female', 'other'))
);

この場合、name 列と gender 列は NULL 値になりません。

UNIQUE 制約は、テーブル内のすべての行で列の値が重複しないようにします。

CREATE TABLE users (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL UNIQUE,
  gender ENUM('male', 'female', 'other') NOT NULL,
  CHECK (gender IN ('male', 'female', 'other'))
);

この場合、name 列の値はすべての行で重複しません。

PRIMARY KEY 制約は、テーブル内の各行を一意に識別する列を定義します。

CREATE TABLE users (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  gender ENUM('male', 'female', 'other') NOT NULL,
  CHECK (gender IN ('male', 'female', 'other'))
);

この場合、id 列は PRIMARY KEY として定義されます。

FOREIGN KEY 制約は、あるテーブルの列を別のテーブルの列に参照できるようにします。

CREATE TABLE users (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  name VARCHAR(255) NOT NULL,
  gender ENUM('male', 'female', 'other') NOT NULL,
  CHECK (gender IN ('male', 'female', 'other'))
);

CREATE TABLE addresses (
  id SERIAL PRIMARY KEY,
  user_id INTEGER NOT NULL REFERENCES users(id),
  street VARCHAR(255) NOT NULL,
  city VARCHAR(255) NOT NULL,
  state VARCHAR(255) NOT NULL,
  zip_code VARCHAR(5) NOT NULL
);

この場合、addresses テーブルの user_id 列は users テーブルの id 列を参照します。

  • 上記の制約は、すべて組み合わせて使用できます。

ENUM データ型と CHECK 制約以外にも、PostgreSQL にはデータ制約を定義する方法はいくつかあります。それぞれの方法には長所と短所があるので、状況に合わせて適切な方法を選択する必要があります。


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