MySQLデータベースにおけるNULLと空文字列:どちらを使うべき?

2024-07-27

データベースのテーブルカラムで、データが存在しないことを表す場合、NULLと空文字列("")のどちらを使うべきか悩むことがあります。 それぞれ異なる意味を持ち、データベースの動作やパフォーマンスにも影響を与えるため、状況に合わせて適切な方を選ぶことが重要です。

NULLと空文字列の違い

  • NULL:値が存在しないことを表します。データが欠損している、または取得できない状態を表す場合に使用されます。
  • 空文字列(""):空の文字列を表します。データ自体は存在するが、内容が何もないことを表す場合に使用されます。

それぞれの使用例

  • NULL

    • 未入力の項目
    • 測定不能な値
    • 存在しない属性
  • 空文字列("")

    • 存在するが内容が空の項目
    • 初期値
    • データの削除

注意点

  • NULLは、演算や比較処理において特殊な扱いを受けます。
    • 数値型のNULLは、加算・減算・乗算などの演算結果がNULLになります。
    • 比較演算子 (=, <, >, !=) を使用しても、NULL同士の比較は常にFALSEになります。
  • 空文字列("")は、数値型に変換すると0になります。

パフォーマンスへの影響

  • NULLは、空文字列よりも多くのストレージスペースを必要とします。
  • NULLを含むカラムは、インデックス化できない場合があります。

どちらを使用するべきかは、データの意味とデータベースの使用方法によって異なります。 以下のような点を考慮して選択しましょう。

  • データが存在しないことを明確に区別したい場合は、NULLを使用します。
  • データが空であることを表したい場合は、空文字列を使用します。
  • 演算や比較処理を行う場合は、NULLの特殊な扱いを考慮する必要があります。
  • パフォーマンスが重要な場合は、空文字列を使用する方が効率的な場合があります。



-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NULL,
  age INT NULL,
  email VARCHAR(255) NOT NULL,
  PRIMARY KEY (id)
);

-- データ挿入
INSERT INTO users (name, age, email) VALUES ('John Doe', 30, '[email protected]');
INSERT INTO users (name, email) VALUES ('Jane Doe', NULL, '[email protected]');
INSERT INTO users (name, age, email) VALUES ('', 20, '');

-- データ取得
SELECT * FROM users;

-- 結果
-- id | name       | age | email           |
-- -- | --        | -- | --              |
-- 1  | John Doe   | 30 | [email protected] |
-- 2  | Jane Doe   | NULL | [email protected] |
-- 3  |           | 20 |                  |

-- `name`カラムの`NULL`と空文字列の判定
SELECT id,
       CASE
           WHEN name IS NULL THEN 'NULL'
           WHEN name = '' THEN '空文字列'
           ELSE name
       END AS name_status
FROM users;

-- 結果
-- id | name_status |
-- -- | --         |
-- 1  | John Doe   |
-- 2  | NULL        |
-- 3  | 空文字列   |

このコードは、usersテーブルというテーブルを作成し、nameageemailというカラムにデータを追加します。

  • nameカラムはNULLを許可し、John DoeJane Doe、空文字列("")を設定します。
  • ageカラムはNULLを許可し、30とNULLを設定します。
  • emailカラムはNULLを許可せず、[email protected]と空文字列("")を設定します。



特定の値をNULLや空文字列の代わりに使用することができます。 例えば、-1を年齢の欠損を表す値として使用できます。

特殊な文字列を使用する

NULLや空文字列とは異なる特殊な文字列を使用して、データの欠損や空を表すことができます。 例えば、""ではなく"*NULL*"という文字列を使用できます。

ビットフラグを使用する

ビットフラグを使用して、データの欠損や空を表すことができます。 例えば、1ビットをデータの欠損を表すフラグとして使用できます。

JSONを使用する

JSONを使用して、データの欠損や空を表すことができます。 例えば、null値を使用してデータの欠損を表し、空のオブジェクト{}を使用して空を表すことができます。

これらの方法のどれを選択するかは、データの意味とデータベースの使用方法によって異なります。 それぞれの方法にはメリットとデメリットがあり、状況に合わせて適切な方法を選択する必要があります。

以下は、上記の方法の例です。

-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NULL,
  age INT,
  email VARCHAR(255) NOT NULL,
  PRIMARY KEY (id)
);

-- データ挿入
INSERT INTO users (name, age, email) VALUES ('John Doe', 30, '[email protected]');
INSERT INTO users (name, email) VALUES ('Jane Doe', NULL, '[email protected]');
INSERT INTO users (name, age, email) VALUES ('', -1, '');

-- データ取得
SELECT * FROM users;

-- 結果
-- id | name       | age | email           |
-- -- | --        | -- | --              |
-- 1  | John Doe   | 30 | [email protected] |
-- 2  | Jane Doe   | NULL | [email protected] |
-- 3  |           | -1 |                  |
-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NULL,
  age INT,
  email VARCHAR(255) NOT NULL,
  PRIMARY KEY (id)
);

-- データ挿入
INSERT INTO users (name, age, email) VALUES ('John Doe', 30, '[email protected]');
INSERT INTO users (name, email) VALUES ('Jane Doe', NULL, '[email protected]');
INSERT INTO users (name, age, email) VALUES ('*NULL*', 20, '');

-- データ取得
SELECT * FROM users;

-- 結果
-- id | name       | age | email           |
-- -- | --        | -- | --              |
-- 1  | John Doe   | 30 | [email protected] |
-- 2  | Jane Doe   | NULL | [email protected] |
-- 3  | *NULL*    | 20 |                  |
-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
  id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
  name VARCHAR(255) NULL,
  age_valid TINYINT(1) NOT NULL DEFAULT 0,
  age INT,
  email VARCHAR(255) NOT NULL,
  PRIMARY KEY (id)
);

-- データ

mysql database null



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