【完全解説】SQLiteでINSERT OR REPLACE + foreign key ON DELETE CASCADEを使うメリットとデメリット

2024-04-11

SQLite における INSERT OR REPLACE + foreign key ON DELETE CASCADE の動作解説

INSERT OR REPLACEforeign key ON DELETE CASCADE を組み合わせることで、SQLite におけるデータの挿入と削除を効率的に行うことができます。

動作

  1. INSERT OR REPLACE は、レコードが存在する場合は更新し、存在しない場合は挿入します。
  2. foreign key ON DELETE CASCADE は、親レコードが削除された際に、関連する子レコードも自動的に削除します。

以下の例では、users テーブルと orders テーブルがあり、orders テーブルの user_id カラムは users テーブルの id カラムを参照しています。

CREATE TABLE users (
  id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  name TEXT
);

CREATE TABLE orders (
  id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  user_id INTEGER,
  FOREIGN KEY (user_id) REFERENCES users (id) ON DELETE CASCADE
);

INSERT OR REPLACE を使用してレコードを挿入または更新する

INSERT OR REPLACE INTO users (name) VALUES ("John Doe");

上記のコードは、users テーブルに John Doe という名前のユーザーが存在する場合は更新し、存在しない場合は挿入します。

DELETE FROM users WHERE id = 1;

上記のコードは、users テーブルから ID が 1 のユーザーを削除します。すると、orders テーブルで user_id が 1 のレコードも自動的に削除されます。

メリット

  • データの整合性を保つことができる
  • 複雑な SQL クエリを記述する必要がない
  • 処理速度を向上させることができる
  • 意図せずデータが削除される可能性がある

注意事項

  • foreign key ON DELETE CASCADE は、参照関係が循環している場合、無限ループを引き起こす可能性があるため、注意が必要です。
  • データの削除前に、バックアップを取ることをお勧めします。



-- テーブル作成
CREATE TABLE users (
  id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  name TEXT
);

CREATE TABLE orders (
  id INTEGER PRIMARY KEY AUTOINCREMENT,
  user_id INTEGER,
  FOREIGN KEY (user_id) REFERENCES users (id) ON DELETE CASCADE
);

-- データ挿入
INSERT OR REPLACE INTO users (name) VALUES ("John Doe");
INSERT OR REPLACE INTO users (name) VALUES ("Jane Doe");

INSERT OR REPLACE INTO orders (user_id) VALUES (1);
INSERT OR REPLACE INTO orders (user_id) VALUES (2);

-- ユーザー削除
DELETE FROM users WHERE id = 1;

-- 結果確認
SELECT * FROM users;
-- 結果:
-- id | name
-- -- | --
-- 2 | Jane Doe

SELECT * FROM orders;
-- 結果:
-- id | user_id
-- -- | --
-- 2 | 2

上記のコードは、以下の処理を行います。

  1. users テーブルと orders テーブルを作成します。
  2. users テーブルに 2 人のユーザーを挿入します。
  3. ID が 1 のユーザーを削除します。
  4. 削除後のテーブルの内容を確認します。

結果

補足

上記のコードは、SQLite 3.8.10 で動作確認しています。




INSERT OR REPLACE + foreign key ON DELETE CASCADE の代替方法

INSERT と UPDATE を組み合わせる

INSERT INTO users (name) VALUES ("John Doe");

UPDATE users SET name = "Jane Doe" WHERE id = 1;

DELETE と INSERT を組み合わせる

DELETE FROM orders WHERE user_id = 1;

INSERT INTO orders (user_id) VALUES (2);

上記のコードは、orders テーブルから ID が 1 のユーザーの注文を削除し、新たに ID が 2 のユーザーの注文を挿入します。

UPSERT を使用する

SQLite 3.35 以降では、UPSERT という新しいステートメントを使用することができます。

UPSERT INTO users (id, name) VALUES (1, "John Doe");

それぞれの方法のメリットとデメリット

方法メリットデメリット
INSERT OR REPLACE + foreign key ON DELETE CASCADEシンプルで効率的意図せずデータが削除される可能性がある
INSERTUPDATE を組み合わせる柔軟性がある処理が複雑になる
DELETEINSERT を組み合わせる細かい制御が可能処理が複雑になる
UPSERTシンプルで効率的SQLite 3.35 以降でのみ使用可能

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