SQL、SQLite、UPSERTにおける「UPSERT not INSERT or REPLACE」の日本語解説

2024-09-23

UPSERTは、データベースのレコードを更新または挿入する操作を単一のSQL文で実行できる機能です。通常の「INSERT」と「REPLACE」の組み合わせとは異なり、UPSERTは条件に基づいてレコードを更新するか挿入するかを判断します。

SQLSQLiteでは、UPSERTの具体的な実装方法が異なります。しかし、共通の概念は、特定の条件(通常は主キーや一意のインデックス)に基づいてレコードを検索し、そのレコードが存在すれば更新し、存在しなければ挿入するということです。

SQLにおけるUPSERT

SQLでは、UPSERTを直接サポートする標準的な文法はありません。そのため、通常はトリガーまたはストアドプロシージャを使用して実装します。

トリガーを用いた実装例:

CREATE TRIGGER my_upsert_trigger
BEFORE INSERT ON my_table
FOR EACH ROW
BEGIN
    UPDATE my_table
    SET column1 = NEW.column1, column2 = NEW.column2
    WHERE primary_key = NEW.primary_key;

    IF ROW_COUNT() = 0 THEN
        INSERT INTO my_table (column1, column2)
        VALUES (NEW.column1, NEW.column2);
    END IF;
END;

SQLiteでは、INSERT OR REPLACE文を使用してUPSERTを実現できます。この文は、指定されたキーを持つレコードが存在すれば更新し、存在しなければ挿入します。

INSERT OR REPLACE INTO my_table (primary_key, column1, column2)
VALUES (123, 'value1', 'value2');

注意:

  • INSERT OR REPLACEは、SQLite固有の機能であり、他のデータベースシステムではサポートされない場合があります。
  • UPSERTの実装方法やパフォーマンスはデータベースシステムによって異なるため、特定のユースケースに合わせて最適な方法を選択する必要があります。



SQLのUPSERT操作について

トリガーを用いたUPSERT:

CREATE TRIGGER my_upsert_trigger
BEFORE INSERT ON my_table
FOR EACH ROW
BEGIN
    UPDATE my_table
    SET column1 = NEW.column1, column2 = NEW.column2
    WHERE primary_key = NEW.primary_key;

    IF ROW_COUNT() = 0 THEN
        INSERT INTO my_table (column1, column2)
        VALUES (NEW.column1, NEW.column2);
    END IF;
END;

このトリガーは、my_tableに新しいレコードを挿入する前に実行されます。まず、primary_keyに基づいて既存のレコードを更新します。更新が成功しなかった場合(つまり、既存のレコードが存在しなかった場合)、新しいレコードを挿入します。

ストアドプロシージャを用いたUPSERT:

CREATE PROCEDURE upsert_record(IN primary_key INT, IN column1 VARCHAR(50), IN column2 VARCHAR(50))
BEGIN
    IF EXISTS (SELECT 1 FROM my_table WHERE primary_key = primary_key) THEN
        UPDATE my_table
        SET column1 = column1, column2 = column2
        WHERE primary_key = primary_key;
    ELSE
        INSERT INTO my_table (primary_key, column1, column2)
        VALUES (primary_key, column1, column2);
    END IF;
END;

このストアドプロシージャは、primary_keycolumn1column2の値を受け取り、既存のレコードを更新するか新しいレコードを挿入します。

MERGE文を用いたUPSERT (一部のデータベースシステム):

MERGE INTO my_table AS target
USING (VALUES (123, 'value1', 'value2')) AS source (primary_key, column1, column2)
ON target.primary_key = source.primary_key
WHEN MATCHED THEN UPDATE SET target.column1 = source.column1, target.column2 = source.column2
WHEN NOT MATCHED THEN INSERT (primary   _key, column1, column2) VALUES (source.primary_key, source.column1, source.column2);

このMERGE文は、my_tableとソースデータのVALUES句を結合し、条件に基づいて更新または挿入を行います。




代替方法

トリガーとストアドプロシージャ:

  • トリガー: 挿入または更新イベントが発生したときに自動的に実行されるデータベースオブジェクトです。
  • ストアドプロシージャ: データベースサーバー上で実行されるプログラムです。

これらの方法を使用して、UPSERTのロジックを実装することができます。

CASE文:

INSERT INTO my_table (primary_key, column1, column2)
VALUES (123, 'value1', 'value2')
ON DUPLICATE KEY UPDATE
    column1 = CASE WHEN column1 = 'old_value' THEN 'new_value' ELSE column1 END,
    column2 = column2 + 1;

この方法では、重複するキーが存在する場合に、ON DUPLICATE KEY UPDATE句を使用してレコードを更新します。CASE文を使用して、特定の条件に基づいて列の値を変更することもできます。

MERGE INTO my_table AS target
USING (VALUES (123, 'value1', 'value2')) AS source (primary_key, column1, column2)
ON target.primary_key = source.primary_key
WHEN MATCHED THEN UPDATE SET target.column1 = source.column1, target.column2 = source.column2
WHEN NOT MATCHED THEN INSERT (primary   _key, column1, column2) VALUES (source.primary_key, source.column1, source.column2);

この方法では、MERGE文を使用して、ソースデータとターゲットテーブルを結合し、条件に基づいて更新または挿入を行います。

アプリケーションレベルでの実装:

  • アプリケーション内でレコードの存在をチェックし、必要に応じて更新または挿入を行う。
  • この方法は、データベースサーバーの負荷を軽減する可能性がありますが、アプリケーションの複雑さを増すことがあります。

選択基準:

  • パフォーマンス: トリガーとストアドプロシージャは、データベースサーバー上で実行されるため、一般的にパフォーマンスが優れています。
  • 複雑性: CASE文とMERGE文は、比較的シンプルで読みやすいコードを提供します。
  • データベースシステムのサポート: MERGE文は、すべてのデータベースシステムでサポートされているわけではありません。

sql sqlite upsert



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