SQL、SQLite、UPSERTにおける「UPSERT not INSERT or REPLACE」の日本語解説
UPSERTは、データベースのレコードを更新または挿入する操作を単一のSQL文で実行できる機能です。通常の「INSERT」と「REPLACE」の組み合わせとは異なり、UPSERTは条件に基づいてレコードを更新するか挿入するかを判断します。
SQLとSQLiteでは、UPSERTの具体的な実装方法が異なります。しかし、共通の概念は、特定の条件(通常は主キーや一意のインデックス)に基づいてレコードを検索し、そのレコードが存在すれば更新し、存在しなければ挿入するということです。
SQLにおけるUPSERT
SQLでは、UPSERTを直接サポートする標準的な文法はありません。そのため、通常はトリガーまたはストアドプロシージャを使用して実装します。
トリガーを用いた実装例:
CREATE TRIGGER my_upsert_trigger
BEFORE INSERT ON my_table
FOR EACH ROW
BEGIN
UPDATE my_table
SET column1 = NEW.column1, column2 = NEW.column2
WHERE primary_key = NEW.primary_key;
IF ROW_COUNT() = 0 THEN
INSERT INTO my_table (column1, column2)
VALUES (NEW.column1, NEW.column2);
END IF;
END;
SQLiteでは、INSERT OR REPLACE
文を使用してUPSERTを実現できます。この文は、指定されたキーを持つレコードが存在すれば更新し、存在しなければ挿入します。
INSERT OR REPLACE INTO my_table (primary_key, column1, column2)
VALUES (123, 'value1', 'value2');
注意:
INSERT OR REPLACE
は、SQLite固有の機能であり、他のデータベースシステムではサポートされない場合があります。- UPSERTの実装方法やパフォーマンスはデータベースシステムによって異なるため、特定のユースケースに合わせて最適な方法を選択する必要があります。
SQLのUPSERT操作について
トリガーを用いたUPSERT:
CREATE TRIGGER my_upsert_trigger
BEFORE INSERT ON my_table
FOR EACH ROW
BEGIN
UPDATE my_table
SET column1 = NEW.column1, column2 = NEW.column2
WHERE primary_key = NEW.primary_key;
IF ROW_COUNT() = 0 THEN
INSERT INTO my_table (column1, column2)
VALUES (NEW.column1, NEW.column2);
END IF;
END;
このトリガーは、my_table
に新しいレコードを挿入する前に実行されます。まず、primary_key
に基づいて既存のレコードを更新します。更新が成功しなかった場合(つまり、既存のレコードが存在しなかった場合)、新しいレコードを挿入します。
ストアドプロシージャを用いたUPSERT:
CREATE PROCEDURE upsert_record(IN primary_key INT, IN column1 VARCHAR(50), IN column2 VARCHAR(50))
BEGIN
IF EXISTS (SELECT 1 FROM my_table WHERE primary_key = primary_key) THEN
UPDATE my_table
SET column1 = column1, column2 = column2
WHERE primary_key = primary_key;
ELSE
INSERT INTO my_table (primary_key, column1, column2)
VALUES (primary_key, column1, column2);
END IF;
END;
このストアドプロシージャは、primary_key
、column1
、column2
の値を受け取り、既存のレコードを更新するか新しいレコードを挿入します。
MERGE文を用いたUPSERT (一部のデータベースシステム):
MERGE INTO my_table AS target
USING (VALUES (123, 'value1', 'value2')) AS source (primary_key, column1, column2)
ON target.primary_key = source.primary_key
WHEN MATCHED THEN UPDATE SET target.column1 = source.column1, target.column2 = source.column2
WHEN NOT MATCHED THEN INSERT (primary _key, column1, column2) VALUES (source.primary_key, source.column1, source.column2);
このMERGE文は、my_table
とソースデータのVALUES
句を結合し、条件に基づいて更新または挿入を行います。
代替方法
トリガーとストアドプロシージャ:
- トリガー: 挿入または更新イベントが発生したときに自動的に実行されるデータベースオブジェクトです。
- ストアドプロシージャ: データベースサーバー上で実行されるプログラムです。
これらの方法を使用して、UPSERTのロジックを実装することができます。
CASE文:
INSERT INTO my_table (primary_key, column1, column2)
VALUES (123, 'value1', 'value2')
ON DUPLICATE KEY UPDATE
column1 = CASE WHEN column1 = 'old_value' THEN 'new_value' ELSE column1 END,
column2 = column2 + 1;
この方法では、重複するキーが存在する場合に、ON DUPLICATE KEY UPDATE
句を使用してレコードを更新します。CASE
文を使用して、特定の条件に基づいて列の値を変更することもできます。
MERGE INTO my_table AS target
USING (VALUES (123, 'value1', 'value2')) AS source (primary_key, column1, column2)
ON target.primary_key = source.primary_key
WHEN MATCHED THEN UPDATE SET target.column1 = source.column1, target.column2 = source.column2
WHEN NOT MATCHED THEN INSERT (primary _key, column1, column2) VALUES (source.primary_key, source.column1, source.column2);
この方法では、MERGE
文を使用して、ソースデータとターゲットテーブルを結合し、条件に基づいて更新または挿入を行います。
アプリケーションレベルでの実装:
- アプリケーション内でレコードの存在をチェックし、必要に応じて更新または挿入を行う。
- この方法は、データベースサーバーの負荷を軽減する可能性がありますが、アプリケーションの複雑さを増すことがあります。
選択基準:
- パフォーマンス: トリガーとストアドプロシージャは、データベースサーバー上で実行されるため、一般的にパフォーマンスが優れています。
- 複雑性: CASE文とMERGE文は、比較的シンプルで読みやすいコードを提供します。
- データベースシステムのサポート: MERGE文は、すべてのデータベースシステムでサポートされているわけではありません。
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