Rails: includes, joins, preload, eager_loadの違いを徹底解説
Railsにおけるincludesとjoinsの違い
Rails
でデータベースから関連するデータを抽出する際、includes
とjoins
という2つのオプションが使用できます。どちらも関連データを効率的に取得する方法ですが、それぞれ異なる動作と利点・欠点があります。
eager loadingとlazy loading
includes
とjoins
の主な違いは、データの読み込みタイミングです。
- eager loading(
includes
):関連データを主クエリと一緒に読み込みます。 - lazy loading(
joins
):関連データは必要に応じて個別に読み込みます。
includesの使い方
# postsテーブルとcommentsテーブルを結合し、
# 1つのクエリで全てのコメントを含むPostオブジェクトを取得
Post.includes(:comments).all
# 特定の条件に合致するコメントのみを含むPostオブジェクトを取得
Post.includes(:comments).where(comments: { published: true }).all
joinsの使い方
# postsテーブルとcommentsテーブルを結合し、
# Postオブジェクトと関連するコメント情報を1つのクエリで取得
Post.joins(:comments).all
# 特定の条件に合致するPostオブジェクトのみを取得
Post.joins(:comments).where(comments: { published: true }).all
それぞれの利点と欠点
eager loading
利点
- 複数のクエリを実行する必要がないため、処理速度が速くなる場合が多い
- 関連データへのアクセスが高速になる
欠点
- 取得するデータ量が多くなるため、メモリ使用量が大きくなる可能性がある
- 取得するデータ量を最小限に抑えられるため、メモリ使用量を抑えられる
- 不要な関連データを読み込まないため、処理速度が速くなる場合がある
- 関連データにアクセスするたびに個別にクエリが実行されるため、処理速度が遅くなる場合がある
- 必要なデータ量が少なく、処理速度を重視したい場合は
eager loading
- 特定の条件に合致する関連データのみを取得したい場合は
joins
補足
includes
とjoins
は、eager loading
とlazy loading
の概念を理解した上で使い分けることが重要です。- どちらを使うべきか迷った場合は、
includes
を使うのが一般的です。 - 具体的な状況に応じて、最適な方法を選択してください。
用語解説
- join:複数のテーブルを結合する操作
- 上記以外にも、
preload
やeager_load
などのオプションも存在します。 - 詳細については、Railsガイドを参照してください。
ファイル: app/models/post.rb
class Post < ApplicationRecord
has_many :comments
end
class Comment < ApplicationRecord
belongs_to :post
end
ファイル: app/controllers/posts_controller.rb
class PostsController < ApplicationController
def index
# eager loading
@posts = Post.includes(:comments).all
# joins
@posts = Post.joins(:comments).all
end
end
説明
Post
モデルとComment
モデルは、1対多の関係で関連付けられています。PostsController
のindex
アクションでは、includes
とjoins
を使って、Post
オブジェクトと関連するComment
オブジェクトを取得しています。
実行方法
- Railsサーバーを起動します。
- ブラウザで
http://localhost:3000/posts
にアクセスします。
結果
includes
とjoins
どちらも、Post
オブジェクトと関連するComment
オブジェクトを取得できます。- どちらを使うべきかは、具体的な状況に応じて決定する必要があります。
- 実際のアプリケーションでは、必要に応じてコードを修正してください。
Railsで関連データを取得するその他の方法
preload
はincludes
に似ていますが、関連データの読み込みをさらに細かく制御できます。
# 特定の関連データのみをeager loading
Post.preload(:comments, :author).all
eager_load
はincludes
のエイリアスです。
# includesと同じ
Post.eager_load(:comments).all
references
は、関連データのIDのみを主クエリに含めます。関連データへのアクセスは、必要に応じて個別に実行されます。
# 関連データのIDのみを取得
Post.references(:comments).all
where
句を使って、関連データの条件を指定できます。
# 特定の条件に合致する関連データのみを含むPostオブジェクトを取得
Post.where(comments: { published: true }).all
has_many :through
を使って、中間テーブルを介した関連データを取得できます。
# 間接的に関連するPostオブジェクトを取得
User.has_many :posts, through: :likes
- 上記以外にも、さまざまな方法があります。
- 上記の方法は、それぞれ異なる動作と利点・欠点があります。
- それぞれの方法を理解した上で、使い分けることが重要です。
ruby-on-rails ruby database