【保存版】Oracleデータベース:コミット、ロールバック、およびその他のトランザクション制御

2024-07-27

Oracleデータベースにおけるコミット必須ステートメント

データベース操作において、コミットは重要な役割を果たします。コミットは、データベースへの変更を永続化し、他のユーザーが変更内容を確認できるようにする処理です。Oracleデータベースでは、様々なステートメントを実行することでデータベースを操作しますが、その中でもコミットが必要なステートメントとそうでないステートメントが存在します。

コミットが必要なステートメント

以下のステートメントを実行すると、データベースへの変更が確定され、コミットが行われます。

  • DMLステートメント
    • INSERT: 新しいデータレコードを挿入する
    • UPDATE: 既存のデータレコードを更新する
    • DELETE: データレコードを削除する
  • DDLステートメント
    • CREATE: テーブル、インデックス、ビューなどのデータベースオブジェクトを作成する
    • ALTER: 既存のデータベースオブジェクトを変更する
    • DROP: データベースオブジェクトを削除する
  • TCLステートメント
    • COMMIT: 現在のトランザクションをコミットし、変更を永続化する
    • SAVEPOINT: トランザクション内の特定のポイントを保存する
    • ROLLBACK: トランザクションをロールバックし、変更を元に戻す

暗黙的コミット

Oracleデータベースでは、デフォルトで自動コミットが有効になっています。自動コミットが有効な場合、DMLステートメントを実行するたびに暗黙的にコミットが行われます。つまり、明示的にCOMMITステートメントを実行しなくても、データベースへの変更は永続化されます。

ただし、以下の場合は自動コミットが無効となり、明示的にCOMMITステートメントを実行する必要があります。

  • トランザクションを開始した後でDMLステートメントを実行する場合
  • SAVEPOINTステートメントを使用してトランザクション内のポイントを保存した場合

以下のステートメントを実行しても、データベースへの変更は行われず、コミットも必要ありません。

  • **SELECTステートメント`: データベースからデータを取得する
  • SETステートメント: セッション変数を設定する
  • DECLAREステートメント: 変数およびカーソルを宣言する



-- 新しい従業員レコードをEMPLOYEESテーブルに挿入
INSERT INTO EMPLOYEES (EMPLOYEE_ID, FIRST_NAME, LAST_NAME, DEPARTMENT_ID)
VALUES (200, 'John', 'Doe', 10);

例2:明示的コミット

この例では、トランザクションを開始し、UPDATEステートメントを使用して既存のレコードを更新し、明示的にCOMMITステートメントを実行してコミットを行います。

-- トランザクションを開始
BEGIN TRANSACTION;

-- 従業員ID 100のレコードを更新
UPDATE EMPLOYEES
SET SALARY = 5000
WHERE EMPLOYEE_ID = 100;

-- 変更をコミット
COMMIT;

例3:ロールバック

この例では、トランザクションを開始し、DELETEステートメントを使用してレコードを削除し、ROLLBACKステートメントを実行して変更を元に戻します。

-- トランザクションを開始
BEGIN TRANSACTION;

-- 従業員ID 100のレコードを削除
DELETE FROM EMPLOYEES
WHERE EMPLOYEE_ID = 100;

-- 変更をロールバック
ROLLBACK;

説明

  • 上記の例では、単純な操作のみを使用しています。実際のアプリケーションでは、より複雑な操作を実行する可能性があります。
  • エラーが発生した場合、適切なエラー処理を実装する必要があります。
  • トランザクションを使用する場合は、パフォーマンスとロックの問題を考慮する必要があります。



Oracleデータベースにおけるコミットの代替方法

前述のとおり、OracleデータベースではCOMMITステートメントを使用してトランザクションをコミットするのが一般的です。しかし、状況によっては、COMMITステートメント以外の方法でコミットを行うことも可能です。

代替方法

以下の方法でコミットを行うことができます。

  • DDLステートメントの一部としてコミット: 一部のDDLステートメント(例:CREATE TABLEALTER TABLE)には、COMMIT句を指定することで、ステートメントの実行と同時にコミットを行うことができます。
  • PL/SQLプロシージャ/パッケージ: PL/SQLプロシージャやパッケージ内で、COMMITステートメントを明示的に呼び出すことができます。
  • Oracle Streams: Oracle Streamsを使用すると、変更がデータベースに伝搬されるときに自動的にコミットされます。

各方法の詳細

  • DDLステートメントの一部としてコミット: 以下のDDLステートメントでCOMMIT句を使用できます。

    • CREATE TABLE
    • ALTER TABLE
    • CREATE INDEX
    • DROP TABLE
    • DROP INDEX

    例:

    CREATE TABLE employees (
      employee_id NUMBER(4) PRIMARY KEY,
      first_name VARCHAR(20) NOT NULL,
      last_name VARCHAR(20) NOT NULL,
      salary NUMBER(10,2)
    )
    COMMIT;
    
    • COMMITステートメントを明示的に呼び出す
    • autonomous_transactionpragmaを使用する
    CREATE OR REPLACE PROCEDURE update_employee (
      employee_id IN NUMBER,
      salary IN NUMBER
    )
    AS
    BEGIN
      UPDATE employees
      SET salary = salary
      WHERE employee_id = employee_id;
    
      COMMIT; -- 明示的にコミット
    END;
    /
    

注意事項

  • 上記の代替方法は、状況によっては適切でない場合があります。
  • 代替方法を使用する前に、それぞれの方法の利点と欠点を理解する必要があります。
  • パフォーマンスとロックの問題を考慮する必要があります。

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