デッドロックとは?MariaDBでデッドロックが発生する原因と解決方法
MariaDBでデッドロックを防ぐ方法
状況:
- テーブル
A
とB
がある。 - トランザクション 1 は、テーブル
A
の行を更新してから、テーブルB
の行を更新しようとする。
デッドロックの原因:
- トランザクション 1 は、テーブル
A
の行をロックする。 - トランザクション 1 は、テーブル
B
の行を更新しようとするが、トランザクション 2 によってロックされているため、待機状態になる。
デッドロックを防ぐ方法:
-
ロックの順序を強制する:
-
タイムアウトを設定する:
-
デッドロック検出と解決の仕組みを理解する:
- デッドロックは、複数のトランザクションが同時に同じデータにアクセスしようとする場合に発生します。
- デッドロックを防ぐためには、アプリケーションの設計とデータベースの設定を適切に行う必要があります。
- デッドロックが発生した場合、原因を特定して、適切な対策を講じる必要があります。
-- テーブル A と B を作成する
CREATE TABLE A (
id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
PRIMARY KEY (id)
);
CREATE TABLE B (
id INT NOT NULL AUTO_INCREMENT,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
PRIMARY KEY (id)
);
-- トランザクション 1
START TRANSACTION;
UPDATE A
SET name = 'foo'
WHERE id = 1;
-- トランザクション 2
START TRANSACTION;
UPDATE B
SET name = 'bar'
WHERE id = 1;
-- トランザクション 1 が B の行を更新しようとする
UPDATE B
SET name = 'baz'
WHERE id = 1;
-- トランザクション 2 が A の行を更新しようとする
UPDATE A
SET name = 'qux'
WHERE id = 1;
-- デッドロックが発生する
このコードを実行すると、MariaDBはデッドロックが発生したことを示すエラーメッセージを表示します。
ERROR 1205 (HY000): Lock wait timeout exceeded; try restarting transaction
デッドロックを防ぐその他の方法
トランザクションのサイズが大きいほど、デッドロックが発生する可能性が高くなります。トランザクションを小さくすることで、ロックするデータ量を減らすことができ、デッドロック発生の可能性を低減できます。
悲観的ロックではなく楽観的ロックを使用する:
悲観的ロックは、データ更新前にデータをロックします。一方、楽観的ロックは、データ更新時にデータが変更されていないことを確認してから更新します。楽観的ロックは、データロックの競合を減らすことができ、デッドロック発生の可能性を低減できます。
アプリケーションの設計を見直すことで、デッドロックが発生しやすい処理を減らすことができます。例えば、複数のトランザクションで同じデータにアクセスする必要がある場合、データアクセスをシリアル化するように設計を変更することができます。
データベースの接続数が多いほど、複数のトランザクションが同時に実行される可能性が高くなります。データベースの接続数を増やすことで、デッドロックが発生する可能性を低減できます。
デッドロック検出ツールは、デッドロックが発生する可能性が高いトランザクションを検出して、警告を発することができます。デッドロック検出ツールを使用することで、デッドロック発生前に問題を解決することができます。
データベースのチューニングを行う:
データベースの設定を変更することで、デッドロック発生の可能性を低減することができます。例えば、innodb_lock_wait_timeout
の値を増やすことで、トランザクションがロックを取得できるまでの待機時間を延長することができます。
シャーディングは、データを複数のシャードと呼ばれる小さなデータベースに分割する技術です。シャーディングを行うことで、複数のトランザクションが同時に同じデータにアクセスする可能性を低減し、デッドロック発生の可能性を低減できます。
データベースのバージョンを上げる:
新しいバージョンのデータベースでは、デッドロックを防ぐための機能が追加されている場合があります。データベースのバージョンを上げることで、デッドロック発生の可能性を低減できる場合があります。
リレーログを使用する:
リレーログは、データベースの変更履歴を記録するログです。リレーログを使用することで、デッドロックが発生した場合、データベースを以前の状態に戻すことができます。
ホットスタンバイを使用する:
ホットスタンバイは、データベースの複製を作成し、常にスタンバイ状態にしておく技術です。ホットスタンバイを使用することで、デッドロックが発生した場合、スタンバイデータベースに切り替えることができます。
注意:
上記の方法にはそれぞれメリットとデメリットがあります。どの方法を選択するかは、アプリケーションの状況や環境によって異なります。
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