SQL Server テンポラリテーブルと接続プーリングのトラブルシューティング

2024-04-07

SQL Server のテンポラリテーブルは、一時的なデータを保存するために使用される特殊なテーブルです。接続プーリングは、データベースサーバーへの接続を管理し、パフォーマンスを向上させるための技術です。

テンポラリテーブルは、以下の2種類があります。

  • ローカルテンポラリテーブル
    • 名前は # から始まる
    • 作成した接続でのみ参照可能
    • 接続が閉じられると自動的に削除される
  • グローバルテンポラリテーブル
    • 同じインスタンス上のすべての接続で参照可能
    • 明示的に削除されるまで残る

接続プーリングは、データベースサーバーへの接続をプールし、必要に応じてアプリケーションに提供します。これにより、接続のオーバーヘッドを削減し、パフォーマンスを向上させることができます。

接続プーリングとテンポラリテーブル

接続プーリングを使用すると、テンポラリテーブルの管理が複雑になることがあります。

  • ローカルテンポラリテーブル
    • 接続がプールに戻されると、テンポラリテーブルは自動的に削除されます。
    • 接続が再利用されると、前の接続で作成されたテンポラリテーブルは存在しません。

問題

接続プーリングとテンポラリテーブルを使用する場合、以下の問題が発生する可能性があります。

  • 名前の衝突

解決策

以下の方法で、これらの問題を解決できます。

  • テンポラリテーブルの名前を慎重に付ける
    • 接続ごとに異なる名前空間を使用する
  • テンポラリテーブルを明示的に削除する
    • 接続が閉じられる前に、テンポラリテーブルを削除する
  • 接続プーリングの設定を確認する
    • テンポラリテーブルの接続プーリングを無効にする
  • SQL Server 2005 では、接続プーリングとテンポラリテーブルの動作は、後のバージョンとは異なる場合があります。



-- ローカルテンポラリテーブル

CREATE TABLE #temp (
    id INT,
    name VARCHAR(50)
);

INSERT INTO #temp (id, name) VALUES (1, 'John Doe');

SELECT * FROM #temp;

DROP TABLE #temp;

-- グローバルテンポラリテーブル

CREATE TABLE ##temp (
    id INT,
    name VARCHAR(50)
);

INSERT INTO ##temp (id, name) VALUES (1, 'John Doe');

SELECT * FROM ##temp;

DROP TABLE ##temp;

このコードは、ローカルテンポラリテーブルとグローバルテンポラリテーブルを作成、挿入、選択、削除する方法を示しています。

接続プーリングは、アプリケーションコードでは直接設定する必要はありません。接続文字列または SqlConnection クラスを使用して、接続プーリングを有効にすることができます。

-- 接続文字列

SqlConnectionStringBuilder builder = new SqlConnectionStringBuilder();
builder.ConnectionString = "Data Source=localhost;Initial Catalog=Test;Integrated Security=True";
builder.Pooling = true;

// SqlConnection クラス

using (SqlConnection connection = new SqlConnection(builder.ConnectionString)) {
    connection.Open();

    // ...

    connection.Close();
}

注意事項

  • このコードは、サンプルコードであり、実稼働環境で使用するには修正が必要になる場合があります。
  • テンポラリテーブルは、パフォーマンス上の理由から、大量のデータを保存するために使用しないことをお勧めします。



テンポラリテーブルの代替方法

  • テーブル変数
    • ローカルスコープの変数であり、テンポラリテーブルと同様に使用できます。
    • 接続プーリングの問題の影響を受けません。
    • SQL Server 2005 では使用できません。
  • メモリ内テーブル
    • メモリ内に保存されるテーブルであり、テンポラリテーブルよりも高速にアクセスできます。
  • 一時ファイル
    • データを一時的に保存するためにファイルを使用できます。
    • すべてのバージョンの SQL Server で使用できます。

各方法の比較

方法利点欠点
テンポラリテーブル使いやすい接続プーリングの問題が発生する可能性がある
テーブル変数接続プーリングの問題の影響を受けないSQL Server 2005 では使用できない
メモリ内テーブル高速SQL Server 2008 以降でのみ使用できる
一時ファイルすべてのバージョンの SQL Server で使用できる使いにくい

選択の指針

テンポラリテーブルの代替方法を選択する際は、以下の点を考慮する必要があります。

  • データ量
  • パフォーマンス要件
  • 使用している SQL Server のバージョン

sql-server sql-server-2005


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