【SQL初心者向け】MySQLで複数の結合を1つのクエリで実行する方法を徹底解説
MySQLで複数の結合を1つのクエリで実行する方法
結合の種類
- 内部結合 (INNER JOIN): 結合条件を満たす行のみを抽出します。最も一般的な結合方法です。
- 外部結合 (LEFT JOIN, RIGHT JOIN, FULL OUTER JOIN): 結合条件を満たさない行もNULL値として含めます。
- クロス結合 (CROSS JOIN): すべての行を結合します。
結合の書き方
基本的な書き方は以下の通りです。
SELECT *
FROM table1
JOIN table2
ON table1.column1 = table2.column2;
この例では、table1
と table2
を column1
と column2
で結合しています。
複数の結合を組み合わせることもできます。
SELECT *
FROM table1
JOIN table2
ON table1.column1 = table2.column2
JOIN table3
ON table2.column3 = table3.column4;
この例では、table1
、table2
、table3
を結合しています。
結合のカラム指定
結合するカラムを指定することもできます。
SELECT table1.column1, table2.column2, table3.column3
FROM table1
JOIN table2
ON table1.column1 = table2.column2
JOIN table3
ON table2.column3 = table3.column4;
この例では、table1.column1
、table2.column2
、table3.column3
のみ抽出しています。
結合条件は、ON
句で指定します。
SELECT *
FROM table1
JOIN table2
ON table1.column1 = table2.column2
AND table2.column3 = '条件';
この例では、column2
が一致するだけでなく、column3
が '条件' である行のみを抽出しています。
JOIN
の後に、結合の種類を指定することもできます。
SELECT *
FROM table1
LEFT JOIN table2
ON table1.column1 = table2.column2;
この例では、LEFT JOIN
を使用しているので、column1
が一致しない table1
の行もすべて抽出されます。
その他
- 結合の順序によって結果は変わる場合があります。
- 複雑な結合の場合は、副問合せを使用することもできます。
例
書籍管理システムのデータベースで、著者と書籍の情報を結合する例を以下に示します。
SELECT author.name, book.title, book.price
FROM author
JOIN book
ON author.id = book.author_id;
このクエリは、author
テーブルと book
テーブルを author_id
で結合し、著者の名前、書籍のタイトル、書籍の価格を抽出します。
MySQLの結合機能を使いこなすことで、複数のテーブルからデータを効率的に取得することができます。様々な種類の結合を理解し、状況に合わせて適切な方法を選択することが重要です。
-- テーブル定義
CREATE TABLE author (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
name VARCHAR(255) NOT NULL
);
CREATE TABLE book (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
title VARCHAR(255) NOT NULL,
price DECIMAL(10,2) NOT NULL,
author_id INT NOT NULL,
FOREIGN KEY (author_id) REFERENCES author(id)
);
-- データ挿入
INSERT INTO author (name) VALUES ('山田 太郎');
INSERT INTO author (name) VALUES ('佐藤 花子');
INSERT INTO book (title, price, author_id) VALUES ('入門 書籍', 1500, 1);
INSERT INTO book (title, price, author_id) VALUES ('実践 書籍', 2500, 2);
-- 結合クエリ
SELECT author.name, book.title, book.price
FROM author
JOIN book
ON author.id = book.author_id;
出力結果
| name | title | price |
|-----------|--------------|-------|
| 山田 太郎 | 入門 書籍 | 1500 |
| 山田 太郎 | 実践 書籍 | 2500 |
| 佐藤 花子 | 実践 書籍 | 2500 |
説明
CREATE TABLE
ステートメントを使用して、author
テーブルとbook
テーブルを作成します。- 各テーブルには、
id
、name
、title
、price
などのカラムが定義されています。 author_id
カラムは、book
テーブルとauthor
テーブルを関連付けるために使用されます。JOIN
キーワードを使用して、2つのテーブルを結合します。ON
句を使用して、結合条件を指定します。
補足
- このサンプルコードは、MySQL 8.0 を使用しています。
- 結合の種類を変更することで、異なる結果を取得することができます。
MySQLで複数の結合を1つのクエリで実行するその他の方法
サブクエリを使用して、結合条件をより複雑にすることができます。
SELECT *
FROM table1
WHERE column1 IN (
SELECT column2
FROM table2
WHERE column3 = '条件'
);
クロス結合と GROUP BY
句を使用して、すべての行を結合し、重複を削除することができます。
SELECT table1.column1, table2.column2
FROM table1
CROSS JOIN table2
GROUP BY table1.column1, table2.column2;
SELECT *
FROM table1
ORDER BY column1
WINDOW (PARTITION BY column2 ORDER BY column3);
この例では、table1
の行を column2
で分割し、各分割内の行を column3
で昇順に並べ替えています。
結合を複数回実行する
複数の結合を別々のクエリで実行し、結果を結合することもできます。
-- 1つ目のクエリで中間結果を取得
SELECT table1.column1, table2.column2
FROM table1
JOIN table2
ON table1.column3 = table2.column4;
-- 2つ目のクエリで中間結果を結合
SELECT *
FROM intermediate_table
JOIN table3
ON intermediate_table.column5 = table3.column6;
この例では、まず table1
と table2
を結合して中間結果を取得し、次にその中間結果と table3
を結合して最終結果を出力しています。
これらの方法は、それぞれ異なる状況で役立ちます。状況に合わせて適切な方法を選択することが重要です。
MySQLには、複数の結合を1つのクエリで実行するための様々な方法があります。基本的な方法に加え、サブクエリ、クロス結合、ウィンドウ関数、複数回の結合など、状況に合わせて様々な方法を使い分けることができます。これらの方法を理解することで、より複雑なデータ操作も効率的に行うことができます。
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