CASE式、IF文、ストアドプロシージャと比較: 意思決定テーブルのメリット

2024-04-06

リレーショナルデータベースにおける意思決定テーブル

意思決定テーブルは、以下の要素で構成されます。

条件：特定の状況を表す属性の集合。
アクション：条件に基づいて実行される処理。
結果：アクションの実行によって得られる結果。

これらの要素は、テーブル形式で表現されます。

複雑な論理を分かりやすく表現できる: 意思決定テーブルは、条件と結果の関係を視覚的に表現するため、複雑な論理を分かりやすく理解することができます。
データベース設計の簡略化: 意思決定テーブルを使用することで、複雑な論理を複数のテーブルに分割することなく、一箇所にまとめることができます。
保守性の向上: 意思決定テーブルは、条件と結果の関係を明確に表現するため、コードの保守性が向上します。

意思決定テーブルの例

以下は、意思決定テーブルの例です。

条件	アクション	結果
商品在庫 > 10	商品を販売する	販売成功
商品在庫 <= 10	商品を販売しない	販売中止

この例では、商品在庫数に基づいて、商品を販売するか販売しないかを判断しています。

割引率の決定: 顧客属性や購入金額に基づいて、割引率を決定する。
ローン審査: 顧客属性や収入に基づいて、ローン審査を行う。
保険料の計算: 顧客属性やリスクに基づいて、保険料を計算する。

意思決定テーブルは、リレーショナルデータベースで条件と結果の関係を定義するために使用できるツールです。これは、複雑な論理を簡潔かつ明確に表現できるため、データベース設計において非常に役立ちます。

CREATE TABLE decision_table (
  condition_1 VARCHAR(255) NOT NULL,
  condition_2 VARCHAR(255) NOT NULL,
  action VARCHAR(255) NOT NULL,
  result VARCHAR(255) NOT NULL
);

INSERT INTO decision_table (condition_1, condition_2, action, result)
VALUES
  ('商品在庫 > 10', '顧客属性 = VIP', '商品を販売する', '販売成功'),
  ('商品在庫 > 10', '顧客属性 = 一般', '商品を販売する', '販売成功'),
  ('商品在庫 <= 10', '顧客属性 = VIP', '商品を販売する', '販売中止'),
  ('商品在庫 <= 10', '顧客属性 = 一般', '商品を販売しない', '販売中止');

SELECT * FROM decision_table
WHERE condition_1 = '商品在庫 > 10'
AND condition_2 = '顧客属性 = VIP';

意思決定テーブルは、様々なデータベース管理システムで実装することができます。詳細は、各データベースのドキュメントを参照してください。

CASE式を使用すると、条件に基づいて異なる値を返すことができます。

SELECT CASE
  WHEN 商品在庫 > 10 THEN '商品を販売する'
  ELSE '商品を販売しない'
END
FROM 商品;

IF 商品在庫 > 10 THEN
  商品を販売する;
ELSE
  商品を販売しない;
END IF;

ストアドプロシージャを使用すると、複雑な論理をひとまとめにすることができます。

CREATE PROCEDURE 販売処理 (
  商品ID INT,
  顧客属性 VARCHAR(255)
)
BEGIN
  DECLARE 商品在庫 INT;

  SELECT 商品在庫
  FROM 商品
  WHERE 商品ID = 商品ID;

  IF 商品在庫 > 10 THEN
    販売処理を実行する;
  ELSE
    販売処理を中止する;
  END IF;
END;