【保存版】PostgreSQLで数百万行のデータをIDで削除:パフォーマンスとメモリ使用量を最適化する

2024-06-04

PostgreSQL で数百万行のデータを ID で削除する方法

DELETE 文を使用する

最も基本的な方法は、DELETE 文を使用する方法です。構文は以下の通りです。

DELETE FROM table_name
WHERE id IN (id1, id2, ..., idn);

この方法はシンプルで分かりやすいですが、数百万行のデータを削除する場合、処理速度が遅くなるという欠点があります。なぜなら、WHERE 句内のすべての ID を個別に検索する必要があるからです。

利点:

  • シンプルで分かりやすい構文
  • 少量のデータを削除する場合に適している
  • 数百万行のデータを削除する場合、処理速度が遅くなる
  • 大量のデータを削除する場合、メモリ不足などの問題が発生する可能性がある

適切な使用例:

  • 数千行程度のデータを削除する場合
  • 削除対象の ID が分かっている場合

IN 演算子を使用する方法も DELETE 文と似ていますが、処理速度が向上する場合があります。構文は以下の通りです。

DELETE FROM table_name
WHERE id = ANY(ARRAY[id1, id2, ..., idn]);

この方法は、IN 演算子を使用して ID のリストを直接比較するため、個別に検索するよりも効率的です。

  • DELETE 文よりも処理速度が速い
  • ID のリストが長すぎると、逆に処理速度が遅くなる可能性がある

    CTE(Common Table Expression)を使用する方法も、処理速度が向上する場合があります。構文は以下の通りです。

    WITH temp_table AS (
      SELECT id
      FROM table_name
      WHERE id IN (id1, id2, ..., idn)
    )
    DELETE FROM table_name
    USING temp_table
    WHERE table_name.id = temp_table.id;
    

    この方法は、まず temp_table という CTE に削除対象の ID を格納し、その後 USING 句を使用して temp_table を参照しながら削除を実行します。

    • 複雑な削除条件にも対応できる
    • 処理速度が安定している
    • 構文が複雑で分かりにくい
    • CTE をサポートしていないデータベースもある
    • 削除対象の ID を複雑な条件で絞り込む必要がある場合

    バッチ処理を使用する

    数百万行ものデータを一度に削除するのではなく、バッチ処理を使用して分割して削除する方法もあります。この方法は、データベースへの負荷を軽減し、処理時間を短縮することができます。

    方法:

    1. 削除対象のデータを複数のバッチに分割する
    2. 各バッチに対して、上記の方法で削除を実行する
    • データベースへの負荷を軽減できる
    • 処理時間を短縮できる
    • プログラミングが必要になる
    • 処理状況を監視する必要がある

      PostgreSQL 9.5 以降では、BULK DELETE という機能が導入されました。これは、大量のデータを効率的に削除するための専用の機能です。構文は以下の通りです。

      BULK DELETE FROM table_name
      WHERE id IN (id1, id2, ..., idn);
      

      この方法は、DELETE 文よりも高速で、かつメモリ使用量も少ないという利点があります。

      • 高速で効率的に削除できる
      • メモリ使用量が少ない
      • PostgreSQL 9.5 以降でのみ使用可能

        最適な方法を選択する

        上記で紹介した方法はそれぞれ長所と短所があるため、状況に応じて最適な方法を選択する必要があります。

        • データ量が少ない場合は、DELETE 文を使用するのが簡単です。
        • データ量が多い場合は、IN 演算子、CTE



        PostgreSQL で数百万行のデータを ID で削除するサンプルコード

        DELETE 文を使用する

        -- 削除対象の ID を `id1`, `id2`, ..., `idn` に置き換える
        DELETE FROM table_name
        WHERE id IN (1, 2, 3, 4, 5);
        
        • このコードは、table_name テーブルから id が 1, 2, 3, 4, 5 のレコードを削除します。
        • 削除対象の ID は、IN 句内のカンマ区切りのリストで指定します。

        IN 演算子を使用する

        -- 削除対象の ID を `id_array` に置き換える
        DELETE FROM table_name
        WHERE id = ANY(ARRAY[1, 2, 3, 4, 5]);
        

        説明:

        • id_array は、ID のリストを格納した配列です。

        CTE を使用する

        -- 削除対象の ID を `id_array` に置き換える
        WITH temp_table AS (
          SELECT id
          FROM table_name
          WHERE id = ANY(ARRAY[1, 2, 3, 4, 5])
        )
        DELETE FROM table_name
        USING temp_table
        WHERE table_name.id = temp_table.id;
        

          バッチ処理を使用する

          import psycopg2
          
          # 接続情報
          conn = psycopg2.connect(dbname="database_name", user="user_name", password="password")
          cursor = conn.cursor()
          
          # 削除対象の ID を `id_list` に格納する
          id_list = [1, 2, 3, 4, 5, ...]
          
          # バッチ処理のサイズ
          batch_size = 10000
          
          # バッチ処理を実行する
          for i in range(0, len(id_list), batch_size):
              batch_ids = id_list[i:i + batch_size]
          
              # バッチ内の ID を `id_array` に置き換える
              id_array = psycopg2.sql.ARRAY(batch_ids)
          
              # DELETE 文を実行する
              cursor.execute("""
                  DELETE FROM table_name
                  WHERE id = ANY(%s)
              """, [id_array])
          
              conn.commit()
          
          # 接続を閉じる
          conn.close()
          
          • このコードは、Python を使用して数百万行のデータをバッチ処理で削除します。
          • 削除対象の ID は id_list に格納します。
          • batch_size は、バッチ処理のサイズを指定します。
          • コードは、id_listbatch_size ごとに分割し、それぞれのバッチに対して DELETE 文を実行します。

          BULK DELETE を使用する

          -- PostgreSQL 9.5 以降でのみ使用可能
          BULK DELETE FROM table_name
          WHERE id IN (1, 2, 3, 4, 5);
          

            注意事項:

            • 上記のコードはあくまでサンプルであり、状況に合わせて修正する必要があります。
            • データベースの操作を行う前に、必ずバックアップを取っておいてください。
            • 大量のデータを削除する場合は、パフォーマンスやメモリ使用量に注意する必要があります。

            上記のサンプルコード以外にも、PostgreSQL には数百万行のデータを効率的に削除するための様々な機能が用意されています。詳細は PostgreSQL の公式ドキュメントを参照してください。

            https://www.postgresql.org/docs/




            排序と結合を使用する

            この方法は、削除対象のデータをID順に並べ替え、隣接するIDをグループ化することで、削除処理を効率化します。具体的には、以下の手順で実行します。

            1. 削除対象のデータをID順に並べ替える
            2. 隣接するIDをグループ化し、グループごとに代表となるIDを抽出する
            3. 抽出したIDを使用して、削除を実行する
            • 比較的シンプルな方法
            • DELETE文よりも高速に処理できる場合がある
            • 並べ替えと結合処理に時間がかかる場合がある

            トリガーを使用する

            この方法は、トリガーと呼ばれるプログラムを使用して、特定の条件が満たされたときに自動的に削除を実行する方法です。具体的には、以下の手順で実行します。

            1. 削除対象のデータを識別するためのトリガーを作成する
            2. トリガーが起動される条件を設定する
            3. トリガーが起動されたときに、DELETE文を実行する
            • 特定の条件に基づいて自動的に削除を実行できる
            • プログラムを記述する必要がない
            • トリガーの設定や管理が複雑になる場合がある
            • トリガーの実行によってパフォーマンスが低下する場合がある

            pg_bulkloadを使用する

            この方法は、専用のツールであるpg_bulkloadを使用して、データを高速にロードおよび削除する方法です。pg_bulkloadは、通常の方法よりも高速にデータを処理できるよう設計されています。

            • 高速にデータをロードおよび削除できる
            • 大量データを扱う場合に有効
            • pg_bulkloadは別途インストールする必要がある
            • コマンドラインインターフェースのみのツールであるため、使い方が複雑になる場合がある
            • データ量が多い場合は、2. IN 演算子を使用する 、3. CTE を使用する 、4. バッチ処理を使用する 、6. 排序と結合を使用する のような方法を検討する必要があります。
            • 特定の条件に基づいて削除を実行する必要がある場合は、7. トリガーを使用する を検討することができます。
            • 大量データを高速に処理する必要がある場合は、8. pg_bulkloadを使用する を検討することができます。

              上記以外にも、PostgreSQLで数百万行のデータを効率的に削除するための様々なテクニックやツールが存在します。詳細は、PostgreSQLに関する書籍やブログ記事などを参照することをお勧めします。


              sql postgresql bigdata


              PostgreSQLのENUM型をアップデート!新しい値を追加する方法

              手順追加したい値を決定します。以下のコマンドを実行します。例注意この方法は、PostgreSQL 9.2以降で使用できます。ALTER TYPEコマンドを実行すると、既存のデータは変更されません。新しい値は、ENUM型の最後の値として追加されます。...


              SQLデータベース:関数って存在する?パパッと確認できる便利な方法

              INFORMATION_SCHEMA テーブルを使用するINFORMATION_SCHEMA テーブルは、データベース内のすべてのスキーマオブジェクトに関する情報を格納するシステムテーブルです。このテーブルを使用して、関数の存在を確認することができます。...


              Rails初心者必見!PGジェムをOS XにインストールしてPostgreSQLを使ってみよう

              RailsでPostgreSQLを使うために必要なpgジェムをOS Xにインストールしようとすると、ネイティブ拡張機能のビルドエラーが発生するケースがあります。このエラーは、いくつかの原因によって発生します。原因主な原因は以下の3つです。開発環境の不足:...


              NOT EXISTS句とINSERT ... SELECT ... ON DUPLICATE KEY UPDATEを使い分ける

              方法1:NOT EXISTS句を使用するこの方法は、INSERT INTO ステートメントに NOT EXISTS 句を組み合わせて使用します。NOT EXISTS 句は、指定した条件に一致するレコードが存在しない場合にTRUEを返し、存在する場合にはFALSEを返します。...


              SQL SQL SQL SQL Amazon で見る



              もう悩まない!PostgreSQLでCSVファイルを駆使してデータベースを更新する方法

              方法1:COPYコマンドを使うCOPYコマンドは、CSVファイルとデータベース間でデータを簡単にやり取りするための便利なツールです。この方法では、まずCSVファイルを一時的なテーブルに読み込み、その後、UPDATEステートメントを使用して、そのテーブルの値でデータベーステーブルの対応する行を更新します。