MariaDB: NOT NULL Enum列の値チェックを徹底する!厳格モード、デフォルト値、トリガー/プロシージャ/制約の比較
MariaDBで、NOT NULL
制約付きのENUM列に値が指定されていない場合にエラーを発生させる方法について説明します。
方法
以下の2つの方法があります。
厳格モードを使用する
MariaDBの厳格モードを使用すると、無効な値が挿入されたり、NOT NULL
制約に違反したりすると、エラーが発生します。
厳格モードを有効にするには、以下のコマンドを実行します。
SET SESSION sql_mode = 'STRICT_ALL_TABLES';
このコマンドを実行すると、現在のセッションに対して厳格モードが有効になります。MariaDBを再起動すると、厳格モードは無効になります。
デフォルト値を使用する
NOT NULL
制約付きのENUM列にデフォルト値を設定すると、値が指定されていない場合にそのデフォルト値が使用されます。デフォルト値に無効な値を設定すると、エラーが発生します。
以下の例では、color
というNOT NULL
制約付きのENUM列を作成し、デフォルト値を'red'
に設定しています。
CREATE TABLE mytable (
color ENUM('red', 'green', 'blue') NOT NULL DEFAULT 'red'
);
このテーブルに値を挿入する場合、color
列に値を明示的に指定する必要があります。値を指定しないと、以下のエラーが発生します。
ERROR 1364: Field 'color' doesn't have a default value
補足
- 厳格モードを使用すると、パフォーマンスが低下する可能性があることに注意してください。
- デフォルト値を使用する場合は、その値が常に有効であることを確認してください。
例
以下の例では、厳格モード
とデフォルト値
の両方の方法を使用して、NOT NULL
制約付きのENUM列に値が指定されていない場合にエラーを発生させる方法を示します。
SET SESSION sql_mode = 'STRICT_ALL_TABLES';
CREATE TABLE mytable (
color ENUM('red', 'green', 'blue') NOT NULL DEFAULT 'red'
);
-- 値を指定せずに挿入しようとすると、エラーが発生します。
INSERT INTO mytable () VALUES ();
-- 'green'という値を挿入すると、成功します。
INSERT INTO mytable (color) VALUES ('green');
-- 厳格モードを有効にする
SET SESSION sql_mode = 'STRICT_ALL_TABLES';
-- NOT NULL 制約付きの ENUM 列を作成する
CREATE TABLE mytable (
color ENUM('red', 'green', 'blue') NOT NULL DEFAULT 'red'
);
-- 値を指定せずに挿入しようとすると、エラーが発生する
INSERT INTO mytable () VALUES ();
-- 'green' という値を挿入すると、成功する
INSERT INTO mytable (color) VALUES ('green');
STRICT_ALL_TABLES
をsql_mode
セッション変数に設定することで、厳格モードを有効にします。これにより、無効な値が挿入されたり、NOT NULL
制約に違反したりすると、エラーが発生します。mytable
という名前のテーブルを作成します。このテーブルには、color
という名前のNOT NULL
制約付きのENUM
列があります。この列には、red
、green
、blue
のいずれかの値を格納できます。デフォルト値はred
です。mytable
テーブルに値を挿入しようとします。しかし、color
列に値を指定していないため、エラーが発生します。color
列にgreen
という値を指定して、mytable
テーブルに値を挿入します。この操作は成功します。
この例は、NOT NULL
制約付きの ENUM
列に値が指定されていない場合にエラーを発生させる 2 つの方法を示しています。1 つ目は、厳格モードを使用する方法です。2 つ目は、デフォルト値を使用する方法です。
MariaDBでNOT NULL Enum列に値が指定されていない場合にエラーを発生させるその他の方法
トリガーを使用して、NOT NULL
制約付きのENUM列に値が挿入される前にチェックを実行できます。値が指定されていない場合は、トリガーでエラーを発生させることができます。
以下の例では、before_insert
トリガーを作成して、color
列に値が指定されていることを確認します。値が指定されていない場合は、トリガーでエラーが発生します。
CREATE TRIGGER before_insert_mytable
BEFORE INSERT ON mytable
FOR EACH ROW
BEGIN
IF NEW.color IS NULL THEN
SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'color列に値を指定する必要があります';
END IF;
END;
以下の例では、insert_data
という名前のストアドプロシージャを作成して、mytable
テーブルにデータを挿入します。このプロシージャは、color
列に値が指定されていることを確認します。値が指定されていない場合は、エラーが発生します。
CREATE PROCEDURE insert_data(
IN color ENUM('red', 'green', 'blue')
)
BEGIN
IF color IS NULL THEN
SIGNAL SQLSTATE '45000' SET MESSAGE_TEXT = 'color列に値を指定する必要があります';
END IF;
INSERT INTO mytable (color) VALUES (color);
END;
このストアドプロシージャを使用して、mytable
テーブルにデータ挿入するには、以下のコマンドを実行します。
CALL insert_data('green');
ALTER TABLE mytable
ADD CONSTRAINT color_must_be_set
CHECK (color IS NOT NULL);
注意
上記の方法は、厳格モードやデフォルト値を使用する方法よりも複雑です。これらの方法は、より高度なアプリケーションでのみ使用するようにしてください。
MariaDBでNOT NULL Enum列に値が指定されていない場合にエラーを発生させる方法はいくつかあります。最良の方法は、特定のニーズによって異なります。
- 簡単な方法が必要な場合は、厳格モードを使用するか、デフォルト値を設定します。
- よりきめ細かな制御が必要な場合は、トリガー、ストアドプロシージャ、またはチェック制約を使用します。
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