SQL Server 2005 でのカスケード削除とは?

2024-04-09

SQL Server 2005 では、参照整合性を維持するために、関連テーブル間でレコードを自動的に削除するカスケード削除機能が用意されています。

一般的に、カスケード削除は、親テーブルからレコードを削除すると、関連する子テーブルから参照しているレコードも自動的に削除されるように設定されます。

しかし、テーブルのプロパティでカスケード削除を明示的に設定しなくても、トリガーやストアド プロシージャを使用してカスケード削除を実装することは可能です。

トリガーを使用してカスケード削除を実装するには、以下の手順が必要です。

  1. 削除トリガーを作成する: 親テーブルの DELETE 操作をトリガーするイベントを作成します。
  2. 子テーブルから関連レコードを削除する: トリガー内で、DELETE ステートメントを使用して、削除された親レコードに関連する子レコードを削除します。
  1. ストアド プロシージャを作成する: 親レコードを削除し、関連する子レコードを削除するロジックをカプセル化するストアド プロシージャを作成します。
  2. アプリケーションからストアド プロシージャを呼び出す: アプリケーションからストアド プロシージャを呼び出して、親レコードと関連する子レコードを削除します。

注意事項

  • トリガーまたはストアド プロシージャを使用してカスケード削除を実装する場合は、参照整合性の問題が発生する可能性があるため、注意が必要です。
  • 複雑なデータモデルの場合、トリガーまたはストアド プロシージャを使用したカスケード削除の管理が難しくなる場合があります。
  • カスケード削除を使用する前に、データベースのバックアップを取ることをお勧めします。



SQL Server 2005 でカスケード削除を実行するサンプルコード

CREATE TRIGGER delete_cascade_order_details
ON Orders
FOR DELETE
AS
BEGIN
    DELETE FROM OrderDetails
    WHERE OrderID = DELETED.OrderID;
END;

説明:

  • このトリガーは Orders テーブルの DELETE 操作をトリガーします。
  • トリガー内で、DELETE ステートメントを使用して、削除された Orders レコードに関連する OrderDetails レコードを削除します。

ストアド プロシージャを使用したカスケード削除

CREATE PROCEDURE delete_order_with_cascade
@OrderID INT
AS
BEGIN
    DELETE FROM Orders
    WHERE OrderID = @OrderID;

    DELETE FROM OrderDetails
    WHERE OrderID = @OrderID;
END;
  • このストアド プロシージャは OrderID パラメータを受け取ります。

これらのコード例は、SQL Server 2005 でカスケード削除を実装する方法を示すほんの一例です。




SQL Server 2005 でカスケード削除を実行するその他の方法

SQL Server 2005 では、ON DELETE CASCADE 句を使用して、テーブル間に参照整合性制約を作成することで、カスケード削除を定義できます。

例:

CREATE TABLE Orders (
  OrderID INT PRIMARY KEY,
  CustomerName NVARCHAR(50) NOT NULL
);

CREATE TABLE OrderDetails (
  OrderID INT NOT NULL,
  ProductID INT NOT NULL,
  Quantity INT NOT NULL,
  FOREIGN KEY (OrderID) REFERENCES Orders(OrderID) ON DELETE CASCADE
);
  • この例では、Orders テーブルと OrderDetails テーブル間に FOREIGN KEY 制約が作成されています。
  • ON DELETE CASCADE 句は、Orders テーブルからレコードが削除されると、OrderDetails テーブルから関連するレコードも自動的に削除されることを指定します。

注意:

  • 既存のテーブルに ON DELETE CASCADE 句を適用することはできません。

補足

  • DELETE トリガーと ON DELETE CASCADE 制約は、どちらもカスケード削除を実装するために使用できますが、それぞれ異なる利点と欠点があります。
  • DELETE トリガーを使用すると、よりきめ細かい制御が可能になりますが、複雑になる可能性もあります。
  • ON DELETE CASCADE 制約は、よりシンプルで使いやすいですが、すべての状況に適しているわけではありません。

sql-server sql-server-2005 cascade


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