LINQ to Entities でのストアドプロシージャと ExecuteSqlCommand の使い分け

2024-06-18

C# で LINQ to Entities を使った大量削除

シナリオ

在庫管理システムを想像してみてください。古い在庫データを削除して、ストレージ領域を節約したい場合があります。この場合、LINQ to Entities を使用して、該当する条件に一致するすべてのレコードを一度に削除することができます。

方法

以下の2つの主要な方法があります。

Where 句と Delete メソッド

  • Where 句を使用して、削除対象となるレコードを条件で絞り込みます。
  • Delete メソッドを使用して、抽出されたレコードを削除します。
using (var context = new MyDbContext())
{
    // 2023年以前の在庫レコードを削除
    var oldRecords = context.Products
        .Where(p => p.DateStocked < new DateTime(2023, 1, 1))
        .ToList();

    context.Products.RemoveRange(oldRecords);
    context.SaveChanges();
}

ForEach ループと Delete メソッド

  • 削除対象となるレコードをループで処理します。
  • 各レコードに対して Delete メソッドを呼び出し、削除します。
using (var context = new MyDbContext())
{
    // 数量が0の在庫レコードを削除
    foreach (var product in context.Products.Where(p => p.Quantity == 0))
    {
        context.Products.Remove(product);
    }

    context.SaveChanges();
}

注意点

  • 大量データを削除する前に、必ずバックアップを取ってください。
  • 削除対象となるレコードの関連性などを考慮し、誤削除に注意してください。
  • SaveChanges メソッドを呼び出す前に、削除操作を取り消せるように、トランザクションを使用することを検討してください。

    上記以外にも、パフォーマンスや状況に応じて様々な方法が考えられます。最適な方法は、具体的なデータ量やデータベース環境によって異なる場合があります。




    サンプルコード:在庫管理システムにおける古い在庫レコードの削除

    前提条件

    • Visual Studio 2022 以降
    • .NET 6 以降
    • Entity Framework Core
    • サンプルデータベース (Northwind データベースなど)

    手順

    1. プロジェクトを作成し、Entity Framework Core および必要な NuGet パッケージをインストールします。
    2. サンプルデータベースへの接続を確立します。
    3. 以下のコードを Program.cs ファイルに追加します。
    using System;
    using System.Linq;
    using Microsoft.EntityFrameworkCore;
    
    namespace BulkDeleteExample
    {
        class Program
        {
            static void Main(string[] args)
            {
                // データベースへの接続を確立
                using (var context = new NorthwindContext())
                {
                    // 2023年1月1日以前の在庫レコードを削除
                    var oldRecords = context.Products
                        .Where(p => p.DiscontinuedDate < new DateTime(2023, 1, 1))
                        .ToList();
    
                    // レコードを削除
                    context.Products.RemoveRange(oldRecords);
    
                    // 変更を保存
                    context.SaveChanges();
    
                    Console.WriteLine("古い在庫レコードを削除しました。");
                }
            }
        }
    }
    
    1. プロジェクトを実行します。

    コード解説

    1. using ステートメントを使用して、必要なライブラリをインポートします。
    2. Where 句を使用して、削除対象となるレコードを条件で絞り込みます。ここでは、DiscontinuedDate が 2023年1月1日以前のレコードを抽出します。
    3. RemoveRange メソッドを使用して、リスト内のすべてのレコードをデータベースから削除します。
    4. SaveChanges メソッドを呼び出して、変更をデータベースに保存します。

    補足

    • このコードはあくまでも例であり、実際の状況に合わせて変更する必要があります。
    • 大量のデータを削除する場合は、パフォーマンス上の理由から、バッチ処理などの手法を検討する必要があります。



    C# で LINQ to Entities を使った大量削除:その他の方法

    ストアドプロシージャの使用

    • 複雑な削除条件やパフォーマンスが重要な場合は、ストアドプロシージャを使用する方法があります。
    • ストアドプロシージャは、データベースサーバー側で実行されるため、クライアント側の処理負荷を軽減できます。
    using (var context = new MyDbContext())
    {
        // ストアドプロシージャを実行
        context.Database.ExecuteSqlCommand("sp_DeleteOldProducts @cutoffDate = {0}", new SqlParameter("@cutoffDate", new DateTime(2023, 1, 1)));
    }
    

    ExecuteSqlCommand メソッドの使用

    • より柔軟な制御が必要な場合は、ExecuteSqlCommand メソッドを使用して、SQL クエリを直接実行する方法があります。
    • ただし、LINQ to Entities の利点である型安全性やパフォーマンスの最適化が失われる可能性があることに注意が必要です。
    using (var context = new MyDbContext())
    {
        // SQLクエリを実行
        context.Database.ExecuteSqlCommand("DELETE FROM Products WHERE DiscontinuedDate < @cutoffDate", new SqlParameter("@cutoffDate", new DateTime(2023, 1, 1)));
    }
    

    バッチ処理

    • 非常に大量のデータを削除する場合は、一度に処理するデータ量を制限して、バッチ処理を行う方法があります。
    • これは、メモリ使用量やデータベースへの負荷を軽減するのに役立ちます。
    using (var context = new MyDbContext())
    {
        const int batchSize = 1000;
    
        // 削除対象となるレコードをバッチごとに処理
        foreach (var batch in context.Products.Where(p => p.DiscontinuedDate < new DateTime(2023, 1, 1)).AsEnumerable().Batch(batchSize))
        {
            context.Products.RemoveRange(batch);
            context.SaveChanges();
        }
    }
    

    非同期処理

    • 長時間実行される可能性がある削除処理は、非同期で実行することで、アプリケーションのパフォーマンスを向上させることができます。
    using (var context = new MyDbContext())
    {
        // 非同期で削除処理を実行
        await context.Products
            .Where(p => p.DiscontinuedDate < new DateTime(2023, 1, 1))
            .DeleteAsync();
    }
    
    • 上記の方法を使用する場合は、それぞれの特性と制限事項を理解した上で、適切な方法を選択してください。
    • データの整合性やパフォーマンスを考慮し、必要に応じてトランザクションを使用してください。

      LINQ to Entities には、大量データを効率的に削除するための様々な方法があります。

      状況に応じて適切な方法を選択することで、パフォーマンスとデータ整合性のバランスを保つことができます。


      c# database linq


      モデルファイルとマイグレーションファイルを使用した変更

      ここでは、Djangoでデータベーステーブルを変更する手順を、初心者にも分かりやすく解説します。モデルファイル(models. py)の編集まず、変更したいテーブルに対応するモデルファイル(models. py)を開きます。モデルファイルには、テーブルの構成情報(カラム名、データ型など)が記述されています。...


      C#, ASP.NET, SQL Serverで高速データ挿入の秘訣

      大量のデータをSQL Serverに挿入する必要があることはよくあるシナリオです。 従来の方法で逐一挿入しようとすると、非常に時間がかかってしまう可能性があります。そこで、今回は、C#, ASP. NET, SQL Server を使用して200万行のデータを高速に挿入する方法を2つご紹介します。...


      C#, SQLite, LINQ でサンプルコードを使って DbFunctions.TruncateTime の代替方法を理解する

      このチュートリアルでは、C#, SQLite、LINQ における DbFunctions. TruncateTime 関数の動作と、Entity Framework Core (EF Core) での同等な表現について解説します。DbFunctions...