MariaDB 10.3.13でtable_open_cacheが2000に増加:メモリ使用量増加とパフォーマンス問題への対策
MariaDB 10.3.13で、table_open_cache
設定値がデフォルトで2000に増加し、一部の環境でパフォーマンス問題が発生する可能性があります。
原因
MariaDB 10.3.13以前では、table_open_cache
のデフォルト値は400でした。しかし、10.3.13からデフォルト値が2000に引き上げられました。これは、多くの場合パフォーマンス向上につながる変更ですが、一部の環境では問題を引き起こす可能性があります。
問題点
table_open_cache
値が高すぎると、以下の問題が発生する可能性があります。
- メモリ使用量の増加
- テーブルオープン時の遅延
- スワップアウトの増加
解決策
以下の方法で問題を解決できます。
table_open_cache
値を適切な値に調整するinnodb_buffer_pool_size
値を調整するulimit
値を調整する
各解決策の詳細
table_open_cache
値は、システムのメモリ使用量とテーブルアクセス頻度に基づいて調整する必要があります。目安としては、システム全体のメモリ使用量の10%程度に設定するのがおすすめです。
innodb_buffer_pool_size
値は、InnoDBバッファプールのサイズを決定します。この値を調整することで、テーブルキャッシュの効率を改善できます。
ulimit
値は、プロセスがオープンできるファイル数の上限を決定します。この値を調整することで、テーブルオープン時の遅延を改善できます。
補足
- 上記の情報は参考情報であり、環境によって最適な設定値は異なります。
- 設定値を変更する前に、必ずバックアップを取るようにしてください。
- 問題解決に困っている場合は、専門家に相談することをおすすめします。
# my.cnf
[mysqld]
# テーブルオープンキャッシュのサイズ
table_open_cache = 1000
このコードをmy.cnf
ファイルに追加することで、table_open_cache
値を1000に設定できます。
# my.cnf
[mysqld]
# InnoDBバッファプールのサイズ
innodb_buffer_pool_size = 8G
# コマンドライン
ulimit -n 4096
このコマンドを実行することで、プロセスがオープンできるファイル数の上限を4096に設定できます。
- テーブルのパーティショニング:
テーブルをパーティショニングすることで、テーブルサイズを小さくし、
table_open_cache
への負荷を軽減できます。 - キャッシュシステムの使用: Memcachedなどのキャッシュシステムを使用することで、データベースへのアクセス頻度を減らし、パフォーマンスを向上できます。
- データベースのチューニング: データベースの設定を調整することで、パフォーマンスを向上できます。
これらの方法は、問題の根本的な原因を解決するものではありませんが、症状を改善するのに役立つ可能性があります。
- これらの方法は、環境によって効果が異なる可能性があります。
- MariaDB 10.3.13で
table_open_cache
設定値が変更された理由について詳しくは、以下のブログ記事を参照してください。
専門家の相談
問題解決に困っている場合は、以下の方法で専門家に相談できます。
mariadb