【図解あり】SQLiteにおける外部キー制約:サンプルコードで分かりやすく解説
SQLite ツールと外部キー制約
SQLiteは軽量で使い勝手の良いデータベースとして人気がありますが、バージョン3.6.19以前では外部キー制約をサポートしていませんでした。外部キー制約は、リレーショナルデータベースにおいてデータの整合性を保つために重要な機能です。しかし、SQLite 3.6.19以降では、外部キー制約をサポートするようになりました。
しかし、SQLiteのデフォルト設定では、外部キー制約は無効になっています。外部キー制約を使用するには、データベースファイルまたは接続に対して明示的に有効化する必要があります。
外部キー制約を有効にする方法
SQLiteで外部キー制約を有効にするには、以下の2つの方法があります。
- PRAGMA foreign_keys オプションを使用する
PRAGMA foreign_keys = ON;
このコマンドを実行すると、現在のデータベース接続に対して外部キー制約が有効になります。
- CREATE TABLE ステートメントで FOREIGN KEY 句を使用する
CREATE TABLE child_table (
id INTEGER PRIMARY KEY,
parent_id INTEGER NOT NULL,
FOREIGN KEY (parent_id) REFERENCES parent_table(id)
);
この CREATE TABLE ステートメントでは、child_table
テーブルの parent_id
列に外部キー制約を定義しています。この制約により、parent_id
列の値は常に parent_table
テーブルの id
列の既存の値を参照する必要があります。
SQLite ツールと外部キー制約
SQLiteには、外部キー制約を管理するのに役立つツールがいくつかあります。
- SQLiteStudio
SQLiteStudioは、視覚的に操作できるSQLiteデータベース管理ツールです。SQLiteStudioを使用すると、外部キー制約を作成、編集、削除することができます。
- DB Browser for SQLite
DB Browser for SQLiteは、もう1つの人気のSQLiteデータベース管理ツールです。DB Browser for SQLiteを使用すると、SQLクエリを実行して、外部キー制約を作成、編集、削除することができます。
SQLiteは、バージョン3.6.19以降で外部キー制約をサポートしています。外部キー制約を使用するには、データベースファイルまたは接続に対して明示的に有効化する必要があります。SQLiteには、外部キー制約を管理するのに役立つツールがいくつかあります。
SQLite ツールと外部キー制約:サンプルコード
このセクションでは、SQLiteで外部キー制約を使用する際に役立つサンプルコードを紹介します。
サンプルデータベース
まず、以下のサンプルデータベースを作成します。
CREATE TABLE customers (
id INTEGER PRIMARY KEY,
name TEXT NOT NULL
);
CREATE TABLE orders (
id INTEGER PRIMARY KEY,
customer_id INTEGER NOT NULL,
order_date DATE NOT NULL,
FOREIGN KEY (customer_id) REFERENCES customers(id)
);
このデータベースには、顧客と注文に関する2つのテーブルがあります。customers
テーブルには、顧客IDと名前の列があります。orders
テーブルには、注文ID、顧客ID、注文日 の列があります。orders
テーブルの customer_id
列には、customers
テーブルの id
列を参照する外部キー制約が定義されています。
サンプルクエリ
以下のサンプルクエリでは、外部キー制約を使用してデータ操作を行います。
特定の顧客の注文を取得する
SELECT * FROM orders WHERE customer_id = 1;
このクエリは、顧客IDが1の顧客のすべての注文を取得します。
新しい注文を挿入する
INSERT INTO orders (customer_id, order_date) VALUES (1, '2024-05-08');
存在しない顧客IDを参照する注文を挿入しようとするとエラーが発生する
INSERT INTO orders (customer_id, order_date) VALUES (99, '2024-05-08');
このクエリは、customers
テーブルに存在しない顧客IDである99を参照するため、エラーが発生します。
このサンプルコードは、SQLiteで外部キー制約を使用する基本的な方法を示しています。外部キー制約を使用して、データの整合性を保ち、データベースエラーを防ぐことができます。
SQLite で外部キー制約を有効にするその他の方法
上記に加えて、以下の方法もご検討ください。
SQLite データベースファイルを直接編集する
上級者向けの方法ですが、SQLite データベースファイルを直接編集して、外部キー制約を有効にすることができます。データベースファイルのヘッダーセクションに PRAGMA foreign_keys = ON;
ステートメントを追加する必要があります。
警告: この方法は、データベースファイルを破損する可能性があるため、十分な注意が必要です。データベースのバックアップを取ってから実行することをお勧めします。
環境変数を使用する
SQLite 3.8.10 以降では、SQLITE_FOREIGN_KEYS
環境変数を使用して、外部キー制約をグローバルに有効にすることができます。この環境変数を ON
に設定すると、すべてのデータベース接続に対して外部キー制約が有効になります。
SQLITE_FOREIGN_KEYS=ON
この方法は、すべての SQLite データベースに対して外部キー制約を有効にする必要がある場合に役立ちます。
ライブラリを使用する
SQLite を操作するためのライブラリの中には、外部キー制約を自動的に有効にするものがあります。たとえば、Python の pysqlite
ライブラリには、foreign_keys
パラメータを使用して、外部キー制約を有効にするオプションがあります。
import sqlite3
connection = sqlite3.connect('database.db', foreign_keys=True)
この方法は、アプリケーションで SQLite を使用する際に、外部キー制約を簡単に有効にすることができます。
SQLite で外部キー制約を有効にする方法はいくつかあります。最良の方法は、ニーズとスキルレベルに応じて異なります。
初心者:
PRAGMA foreign_keys
オプションを使用するか、CREATE TABLE ステートメントで FOREIGN KEY 句を使用することをお勧めします。
上級者:
- データベースファイルを直接編集するか、環境変数を使用する方法を検討してください。
開発者:
- 外部キー制約を自動的に有効にするライブラリを使用することを検討してください。
sqlite