迷ったらコレ!MySQLにおける外部キー制約のON UPDATEとON DELETEオプションの使い分け

2024-07-27

外部キー制約: MySQLにおけるON UPDATEとON DELETEの使い分け

MySQLで外部キー制約を使用する際、ON UPDATEとON DELETEオプションは、親テーブルのデータ更新・削除時の関連テーブルのデータ処理方法を指定します。適切なオプションを選択することで、データ整合性を維持し、予期せぬデータ損失を防ぐことができます。

外部キー制約とは?

外部キー制約は、2つのテーブル間の関連性を定義するものです。あるテーブルの列(外部キー)が、別のテーブルの列(主キーまたは一意キー)を参照します。これにより、データの整合性を保ち、参照整合性違反を防ぐことができます。

ON UPDATEとON DELETEオプション

外部キー制約を定義する際に、ON UPDATEとON DELETEオプションを使用して、親テーブルのデータ更新・削除時の関連テーブルのデータ処理方法を指定できます。

1 ON UPDATE

親テーブルのデータが更新された際に、関連テーブルのデータもどのように更新するかを指定します。

  • CASCADE: 関連テーブルの参照するデータも自動的に更新されます。
  • RESTRICT: 親テーブルのデータ更新が、関連テーブルの参照データに影響を与えないように制限します。更新ができない場合はエラーが発生します。
  • SET NULL: 関連テーブルの参照する列をNULLに設定します。
  • NO ACTION: 何もしません。デフォルトの動作です。

2 ON DELETE

オプション選択のポイント

  • CASCADE: 関連テーブルのデータも更新・削除する必要がある場合に選択します。
  • RESTRICT: データ整合性を重視する場合に選択します。
  • SET NULL: 関連テーブルの参照関係を維持したいが、データ更新・削除の影響を受けないようにしたい場合に選択します。
  • NO ACTION: 特に何もしなくても良い場合に選択します。

使用例

  • 商品テーブルと注文テーブル

商品テーブルと注文テーブルがあるとします。注文テーブルには、商品テーブルのIDを外部キーとして持つ列があります。

  • ON UPDATE CASCADE: 商品テーブルのデータ更新時に、注文テーブルの関連データも自動的に更新されます。商品名が変更された場合、注文テーブルの関連データも更新されます。
  • ON UPDATE RESTRICT: 商品テーブルのデータ更新時に、注文テーブルの関連データが更新されないように制限します。商品名の変更は許可されますが、注文テーブルの関連データは変更されません。



CREATE TABLE 商品 (
  商品ID INT PRIMARY KEY,
  商品名 VARCHAR(255) NOT NULL
);

CREATE TABLE 注文 (
  注文ID INT PRIMARY KEY,
  商品ID INT,
  FOREIGN KEY (商品ID) REFERENCES 商品(商品ID)
    ON UPDATE CASCADE
    ON DELETE RESTRICT
);

データ挿入

INSERT INTO 商品 (商品ID, 商品名) VALUES (1, '商品A');
INSERT INTO 注文 (注文ID, 商品ID) VALUES (1, 1);

商品名の更新

UPDATE 商品 SET 商品名 = '商品A_更新' WHERE 商品ID = 1;

注文データの確認

SELECT * FROM 注文;

結果

注文ID | 商品ID
------- | --------
1       | 1

上記の例では、商品テーブルの商品名を更新すると、注文テーブルの関連データも自動的に更新されます。これは、ON UPDATE CASCADEオプションを指定しているためです。

商品の削除

DELETE FROM 商品 WHERE 商品ID = 1;
SELECT * FROM 注文;

上記の例では、ON UPDATE CASCADEON DELETE CASCADEオプションを使用しましたが、状況に応じて他のオプションも使用できます。

  • ON UPDATE RESTRICT: 商品テーブルのデータ更新時に、注文テーブルの関連データが更新されないように制限します。



外部キー制約のON UPDATEとON DELETEオプションの代替方法

トリガー

トリガーは、データベース内の特定の操作(INSERT、UPDATE、DELETEなど)に対して実行されるプログラムです。トリガーを使用して、外部キー制約のON UPDATEとON DELETEオプションと同等の動作を実現することができます。

アプリケーションロジック

アプリケーションロジックを使用して、外部キー制約のON UPDATEとON DELETEオプションと同等の動作を実現することができます。

別のテーブル

関連データを別のテーブルに保存することで、外部キー制約の必要性を排除することができます。

参照整合性チェック

定期的に参照整合性チェックを実行することで、データ整合性を維持することができます。

それぞれの方法のメリットとデメリット

方法メリットデメリット
トリガー柔軟性が高い設定が複雑になる
アプリケーションロジックコードがシンプルになるアプリケーションの変更が必要になる
別のテーブルデータ構造がシンプルになるテーブルが増える
参照整合性チェックデータベースの負荷が少ないデータ整合性が損なわれる可能性がある

どの方法を選択するべきか

どの方法を選択するべきかは、状況によって異なります。以下の点を考慮する必要があります。

  • データの整合性レベル
  • 開発コスト
  • 運用コスト

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