MariaDBでMySQLのJSONOBJECTAGG()関数を代替する方法:その他の方法
MySQLのJSONOBJECTAGG()関数とMariaDBでの代替方法
MySQLのJSONOBJECTAGG()関数は、JSONオブジェクトを構築するための便利な機能です。しかし、MariaDBではこの関数がサポートされていません。本記事では、MariaDBでJSONOBJECTAGG()関数と同様の機能を実現する方法について解説します。
JSONOBJECTAGG()関数は、複数の行からなる結果セットをJSONオブジェクトに変換します。各行のキーは列名、値は列値となります。
SELECT JSON_OBJECTAGG(key, value)
FROM table_name;
例:
SELECT JSON_OBJECTAGG(name, age)
FROM users;
上記コードは、users
テーブルのname
列とage
列の値をJSONオブジェクトに変換し、結果を返します。
MariaDBでの代替方法
MariaDBでは、JSONOBJECTAGG()関数はサポートされていませんが、以下の方法で代替することができます。
方法1: JSON_OBJECT()関数とGROUP_CONCAT()関数を組み合わせる
JSON_OBJECT()関数は、キーと値のペアを指定してJSONオブジェクトを作成します。GROUP_CONCAT()関数は、複数の値をカンマ区切りで連結します。
SELECT JSON_OBJECT(
'name', MAX(name),
'age', MAX(age)
)
FROM users
GROUP BY id;
上記コードは、users
テーブルの各IDごとにname
列とage
列の最大値を取得し、JSONオブジェクトに変換します。
方法2: JSON_ARRAY()関数とJSON_QUOTE()関数を組み合わせる
JSON_ARRAY()関数は、複数の値を配列に変換します。JSON_QUOTE()関数は、文字列をJSONエスケープします。
SELECT JSON_OBJECT(
'users', JSON_ARRAY(
JSON_OBJECT(
'id', id,
'name', JSON_QUOTE(name),
'age', age
)
)
)
FROM users;
上記コードは、users
テーブルの全レコードをJSONオブジェクトに変換します。
サンプルデータ
以下のサンプルデータを使用します。
CREATE TABLE users (
id INT PRIMARY KEY AUTO_INCREMENT,
name VARCHAR(255) NOT NULL,
age INT NOT NULL
);
INSERT INTO users (name, age) VALUES
('Alice', 30),
('Bob', 25),
('Charlie', 22);
SELECT JSON_OBJECT(
'users', JSON_ARRAY(
JSON_OBJECT(
'id', id,
'name', JSON_QUOTE(name),
'age', age
)
)
)
FROM users;
出力:
{
"users": [
{
"id": 1,
"name": "Alice",
"age": 30
},
{
"id": 2,
"name": "Bob",
"age": 25
},
{
"id": 3,
"name": "Charlie",
"age": 22
}
]
}
SELECT JSON_OBJECT(
'name', MAX(name),
'age', MAX(age)
)
FROM users
GROUP BY id;
{
"name": "Charlie",
"age": 30
}
状況
MySQLのJSONOBJECTAGG()関数は、JSONオブジェクトを構築するための便利な機能です。しかし、MariaDBではこの関数がサポートされていません。
上記で紹介した方法以外にも、MariaDBでJSONOBJECTAGG()関数と同様の機能を実現する方法があります。
3つ目の方法:CASE式とJSON_OBJECT()関数を組み合わせる
CASE式は、条件に応じて異なる値を返すことができます。JSON_OBJECT()関数は、キーと値のペアを指定してJSONオブジェクトを作成します。
SELECT JSON_OBJECT(
'users', JSON_ARRAY(
CASE WHEN id = 1 THEN
JSON_OBJECT(
'id', id,
'name', JSON_QUOTE(name),
'age', age
)
ELSE
NULL
END
)
)
FROM users;
4つ目の方法:サブクエリとJSON_ARRAY()関数を組み合わせる
サブクエリは、別のクエリの結果を格納する変数を作成します。JSON_ARRAY()関数は、複数の値を配列に変換します。
SELECT JSON_OBJECT(
'users', (
SELECT JSON_ARRAY(
JSON_OBJECT(
'id', id,
'name', JSON_QUOTE(name),
'age', age
)
)
FROM users
)
)
FROM DUAL;
5つ目の方法:UDF(ユーザー定義関数)を作成する
**UDF(ユーザー定義関数)**は、独自の関数を作成することができます。JSON操作を行うUDFを作成することで、JSONOBJECTAGG()関数と同様の機能を実現することができます。
DELIMITER $$
CREATE FUNCTION jsonobjectagg(
input JSON
)
RETURNS JSON
BEGIN
DECLARE result JSON;
DECLARE key VARCHAR(255);
DECLARE value JSON;
SET result = JSON_OBJECT();
FOR row IN SELECT * FROM json_each(input)
INTO key, value
DO
SET result = JSON_SET(result, key, value);
END FOR;
RETURN result;
END$$
DELIMITER ;
上記コードは、JSONオブジェクトを受け取り、そのオブジェクトのキーと値を組み合わせて新しいJSONオブジェクトを返すUDFを作成します。
どの方法が最適かは、状況によって異なります。シンプルな方法であれば方法1や方法2がおすすめです。より柔軟な方法であれば方法3や方法4がおすすめです。方法5は、高度な知識が必要ですが、もっとも柔軟な方法です。
注意事項
mysql json database